絶品「鹿コンソメ」に舌鼓!新進気鋭シェフがふるまう、クラシック香るフレンチ『アンフォルメル』【広尾】

2019年12月17日
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絶品「鹿コンソメ」に舌鼓!新進気鋭シェフがふるまう、クラシック香るフレンチ『アンフォルメル』【広尾】
Summary
1.東京・広尾に誕生したスタイリッシュなカウンターフレンチ『アンフォルメル』
2.日本の豊かな旬の実りをクラシックなフランス料理に仕立てた一皿を気軽に楽しむ
3.ソムリエが選ぶ料理と絶妙なマリアージュを奏でるワインも楽しみたい

大人のためのスタイリッシュなカウンターフレンチ

国籍も年齢も多彩な人々が集う東京・広尾には、大人が行きつけにしたくなるような上質なグルメなレストランがそろう。

2019年10月にオープンした『informel:(アンフォルメル)』もそんな一軒だ。若きシェフが作るフランス料理のエスプリあふれる一皿は、フレンチの良店が多い界隈でも、すでに注目の的。

淡いブルーグレーの壁、日が落ちるとぽっかり浮かぶビンテージ風の看板が、まるで外国のファッション雑誌に出てくるようにスタイリッシュで、道行く人々も思わず足を止めていく。

フレンチ10年のキャリア! オーセンティックなフランス料理の基礎を学ぶ

シェフを務める片岡龍太郎さんは、若いながらも10年のキャリアを持つ。

フランス料理の人気店『オザミトーキョー』や『AUX BACCHANALES(オーバカナル)』でオーセンティックなフレンチを基礎から学び、まだ20代にもかかわらず天王洲アイルにあるレストラン『SOHOLM(スーフォルム)』で料理長として腕をふるった。

『アンフォルメル』を作る際にこだわったのは、L字型にキッチンを囲む8席のカウンター席。
「お客様と直接、言葉を交わして、コミュニケーションを大切にしながら料理を作りたいと思いました。ですから、きちんと目線が合う高さにこだわりましたね」(片岡シェフ)。
目の前で料理ができあがっていくライブ感は、カウンターならではの醍醐味だ。

なお、店内奥には接待や知人の集まりに使える、ゆったりとした4席ほどの個室も用意されている。

絶品! 琥珀色に輝く「鹿コンソメ」は忘れられないおいしさ

メニューは、デザートを含む8品8,800円のコースがメイン。品数を減らした6品のコースやアラカルトもある。コース内容はシェフのお任せ。「その日一番おいしい食材を食べていただきたい」と、合わせる食材やソースが日々変わるという。

「テーマはクラシックです。現代に合わせながら、学んできた正統派のフランス料理を大事にしていきたいです」と語る片岡シェフ。フランス料理の基礎であるフォン(だし)やソースを大切に考えるシェフのシグニチャーメニューが「鹿コンソメ」(写真下)だ。

コンソメは、長年付き合いのある高知県のハンターから仕入れた鹿肉を使い、2日間、骨を焼くなどの手間と時間をじっくりとかけて作られる。

できあがった琥珀色に透き通るスープは、ひと口飲むとサラリとし、雑味のないクリアな味わいでありながら、力強いコクに圧倒される。上質な素材と高い技術を必要とされるコンソメをシグニチャーとしたところに、片岡シェフのクラシックなフランス料理へのリスペクトが感じられる。

同店では、このコンソメを温かいスープにしたり、冷たいジュレにしたりと通年様々なメニューで登場させる予定だとか。

この「鹿コンソメ」をベースにした取材時のメニュー名は「牡蠣 温かい鹿コンソメ トリュフ」(写真上)。牡蠣は、低温でゆっくりと火を通し、半生に仕上げている。身がふっくらとし、火を通すことで甘みが増した牡蠣のミルキーな味わいは、深いコクを持つコンソメと相性抜群。これから始まるコースの口福を予感させるのにふさわしい逸品だ。

旬の魚介の多彩な味わいを堪能

クラシックが好きとはいえ、重苦しさのないところが、片岡シェフが作る料理の魅力。日本の旬の魚介をメインにしたコースは、シンプルで繊細な味わいのものばかりだ。

前菜の一つ「甘海老と金目鯛のタルタル 旬のサラダ」もそう。タルタルは静岡県伊豆下田港で水揚げされた金目鯛とエシャロットを細かくペースト状にした北海道産の甘エビでつなぎ、エストラゴンを加えている。エストラゴンの甘い香りが、金目鯛と甘エビのとろりとした甘みをさらに強調させ、味付けに使用したビネグレットソースが後口をさっぱりさせてくれる。

ソースは、パセリとアーモンドのソースと、卵黄にニンニクを混ぜたソース。彩りも鮮やかな2つのソースは、どちらもシンプルなタルタルにしっかりとしたコクをプラス。思わずワインに手が伸びてしまう。

クラシックなソースが旬のカサゴをさらにおいしくする

魚のメインは冬から春にかけて旬を迎えるカサゴ。背中から丁寧に開きフィレにしたカサゴをニンニクとバター、ハーブでマリネしてオーブンで焼く。魚から取ったフォン(だし)を回しかけながら焼くため、蒸し焼きのようにしっとりと仕上がる。

合わせるのはヴァンブランソース。白ワインにバターと生クリーム、フォンを合わせたクラシックなソースだ。クリーミーで魚介のうまみがギュッとつまった濃厚なソースが、ふんわり淡泊な白身の味わいを引き立ててくれる。

思わず歓声があがる演出が楽しい牛ロースト

メインディッシュとなる「牛ロースト 藁STAUB(ストウブ)」。鋳物ホーロー鍋にわらを敷き、ローストした肉を入れ、わらで燻す。

この料理の楽しさは、蓋を開けた瞬間に立ちのぼる煙と独特なわらの燻香だ。鍋の中に火を入れ、瞬間的に燻すのだが、しっかりとわらの燻香が牛肉にまとわりつく。

中がロゼ色になるように絶妙に火入れされた牛ローストは、噛むとじんわりうまみが湧いてくる。最初のひと口はソースを付けずにそのまま味わってほしい。フワッと鼻に抜ける、乾いたようなわらの香りが、牛肉の味わいをいつもと違ったものにしてくれる。

ソースは鹿のコンソメと赤ワインを合わせたソース。ほんのりフルーティな酸味のあるソースは牛のうまみを引き立て、シンプルなローストが一瞬にしてフランス料理の顔になる。

ソムリエが厳選した料理に寄り添う上質なワイン

『アンフォルメル』では、日本の四季折々の素材を生かしたフレンチに合うようにと、自然派ワインや繊細な味わいを持つブルゴーニュワインなどをラインナップしている。どんな醸造家が作っているのかまで考え、厳選したワインは質の良いものばかりだ。

特にワインリストは用意せず、シェフの料理を熟知したソムリエが、その日の料理に寄り添うようなワインをセレクトしてくれる。ボトルの他に、常時グラスで赤・白3~4種類ずつ用意され、ペアリングもおすすめだ。

クラシックに現代の感覚を取り入れたフレンチで日本の旬を楽しむ

店名のアンフォルメルとは、“形や様式が定まっていない”という意味で、第二次世界大戦後に起こった、それまでの表現へのアンチテーゼとして生まれた美術運動の名称が由来だ。

昨今トレンド視されているイノベーティブな料理ではなく、クラシックなスタイルに原点回帰し、北海道伊達市の野菜や山梨県の希少なブランド豚といった日本の食材を、おいしく食べることに取り組んでいる。

「巨匠と呼ばれるシェフたちが昔作っていた料理に憧れます。そういった料理を現代の感覚で作っていきたいです」と片岡シェフ。

ゆっくりと余韻を感じながら過ごしてもらいたいと照明にも気配りした大人が落ち着くカウンターフレンチは、一人でも大切な人との食事にもぴったり。若きシェフの新しい挑戦をぜひ体験してみたい。

【メニュー】
▼料理
コース料理(全6品) 6,800円
コース料理(全8品) 8,800円
▼ワイン
グラスワイン 1,000円~
ボトルワイン 5,000円~
※本記事に掲載された情報は、掲載日時点のものです。また、価格はすべて税別です

撮影:佐々木雅久

informel

住所
東京都渋谷区広尾5-19-2 PIPE1F
電話番号
050-3467-7621
(お問合わせの際はぐるなびを見たというとスムーズです。)
営業時間
ディナー 18:00~23:30
(L.O.22:00)
定休日
月曜日
ぐるなび
http://r.gnavi.co.jp/esh0wjxz0000/

上記は取材時点での情報です。現在は異なる場合があります。

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Yayoi Shinya
フリーライター