包まないことがポイント! 洋食店風「オムライス」の失敗しない作り方とアレンジレシピまとめ

2016年09月15日
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包まないことがポイント! 洋食店風「オムライス」の失敗しない作り方とアレンジレシピまとめ
Summary
1.洋食店風のきれいなオムライスは、コツさえ押さえれば誰でも作れる
2.理想的なトロトロ卵のポイントは大さじ1の牛乳
3.特別な技術は不要! 包まずに折りたたむだけで美しい仕上がりに

なめらかな卵できれいに包まれた洋食の定番・オムライス。しかし、定番とはいえ、いざ挑戦してみると卵が破けてしまったり、火を通しすぎたり、ご飯がベチャベチャになってしまったり……思い描くオムライスとは程遠い仕上がりになってしまうことも。そんな経験から、家で作るオムライスはなにかと妥協しがち。
でも実は、コツさえ守れば誰でもおいしくて美しい「洋食店のオムライス」を作ることができるのだ!

まずは「美しいオムライスづくりの基本」から。基本をおさえたところでアレンジレシピを紹介するので、基本から応用までぜひ試してみてほしい。

まずはオムライスをきれいに仕上げるコツから!

まずは基本のオムライス作り。
洋食店のオムライスといえば、表面なめらかで内側トロトロな卵生地に、程よくパラパラに仕上げられたケチャップライス。この2つをしっかりと再現できるようになれば、どんなオムライスアレンジにも対応できる。
ケチャップライスは、ケチャップだけでは甘ったるい仕上がりになるが、醤油を少し入れることで甘みと塩気のバランスがよくなる。
オムレツは牛乳を入れることで卵が固まりにくくなるため、トロトロな仕上がりを再現しやすい。半熟の見極めができるようになるまでは練習が必要だが、「ちょっと固まってきたかな…?」と思った時点ですぐに包む作業に入れば成功率は高い。
最後にキッチンシートに包んで成型すれば、美しいラグビーボール型のオムライスの出来上がりだ。

<オムライスの基本レシピ>

▼材料(1人分)
【卵生地】
・卵 … 2個
・牛乳 … 大さじ1
・塩コショウ … 適量
・バター … 3g

【ケチャップライス】
・ご飯 … 120g
・タマネギ … 1/6個
・ニンジン … 1/6本
・鶏モモ肉 … 60g
・[A]トマトケチャップ … 大さじ2
・[A]醤油 … 小さじ1
・塩コショウ … 適量
・バター … 5g

【トッピング】
・トマトケチャップ(仕上げ用) … 適量


▼作り方(調理時間:30分)
①タマネギ、ニンジンはみじん切りする。鶏モモ肉は1cm角に切る。ボウルに卵を溶きほぐし、牛乳、塩コショウを加えて混ぜる。

②フライパンにバター、タマネギを入れて中火で熱し、タマネギが透き通るまで炒めたらニンジン、鶏モモ肉を加えて鶏モモ肉に火が通るまで炒め、Aを加えて水気が少なくなるまで炒める。
(※調味液は、ご飯を炒める前に入れて水分を飛ばすことで、ご飯がベチャつくのを防げる。)

③ご飯を加え、塩コショウで味を調える。

④フライパンにバターを入れて中火で熱し、①の卵液を流し入れる。中心を絶えず菜箸で混ぜ、縁がかたまってきたら全体を混ぜる。これを繰り返し、半熟状になったら火を止める。
(※半熟になってからも混ぜ続けるとスクランブルエッグのようになってしまうため、半熟状になったらすぐに火を止める。)

⑤中央に③のケチャップライスをラグビーボールの形になるようにのせて包む。
(※オムレツの上にラグビーボールの形になるようにのせ、形に合わせてオムレツを両側とも端から端に向かって折りたたんでいく。手早くやらないと、オムレツに火が通り過ぎてしまうので注意!)

⑥フライパンに皿をかぶせ、片手で押さえながらひっくり返す。キッチンペーパーでラグビーボールの形になるように手で包みこむ。
(※ここで、キッチンペーパーで形を整えると、きれいな仕上がりになる。)

⑦トマトケチャップをかけ、お好みで刻んだパセリ(分量外、適量)を散らしたら完成。

基本のオムライスの作り方をおさえたところで、次はアレンジレシピを3つまとめてご紹介!

1.ご飯にも餡にもトッピングにも明太子!「明太バターの餡かけオムライス」

ほどよい塩気の明太餡を、ネギバター風味の明太ライスと卵にたっぷりと絡めて食べるのが最高においしい一皿。 明太子は餡だけでなく、ご飯にも混ぜ込むことでソースとの味なじみがよくなる。トッピングにも明太子をのせれば、見た目も美しい仕上がりに。

<レシピ>

▼材料(1人分)
【卵生地】
・卵 … 2個
・牛乳 … 大さじ1
・塩コショウ … 適量
・バター … 3g
【ネギバター明太ライス】
・青ネギ … 1本
・ご飯 … 120g
・バター … 3g
・明太子 … 10g
・塩、コショウ … 適量
【明太餡】
・明太子 … 20g
・水 … 100ml
・醤油 … 小さじ1/2
・みりん … 小さじ2
・コショウ … 適量
・片栗粉 … 小さじ2/3
【トッピング】
・青ネギ … 適量

▼作り方(調理時間:30分)
①青ネギは小口切りする。ボウルに青ネギ(1本分)、ご飯、バター、明太子を入れて混ぜ、塩コショウで味を調える。

②別のボウルに卵を溶きほぐし、塩コショウを加えて混ぜる。

③フライパンに明太餡の明太子以外の全ての材料を入れて混ぜて中火にかけ、少しとろみがつくまで煮たら明太子を加えて混ぜる。

④フライパンにゴマ油を引いて中火で熱し、②の卵液を流し入れる。中心を絶えず菜箸で混ぜ、縁がかたまってきたら全体を混ぜて半熟状になったら火を止める。

⑤中央に①のご飯をラグビーボールの形になるようにのせて包む。

⑥器にひっくり返して③をかけ、お好みで明太子(分量外、適量)をのせて青ネギを散らす。

2.ご飯に入れた味噌が隠し味! とろ~り濃厚な「カルボナーラ風オムライス」

とろ~り濃厚な味が好きな人にはぜひ試してほしいのが「オムボナーラ」。
ベーコンのうまみにニンニクのパンチがガツンと効いたトロトロのカルボナーラソースは、まろやか卵との相性が抜群。ご飯には味噌を混ぜ込むことでコクが加わり、深みのある味わいに。味の引き締めに黒コショウをたっぷり振って召し上がれ。

<レシピ>

▼材料(1人分)
【卵生地】
・卵 … 2個
・牛乳 … 大さじ1
・塩コショウ … 適量
・ゴマ油 … 小さじ1/2
【ガーリックパセリ味噌ライス】
・パセリ … 3g
・ベーコン … 1枚
・ご飯 … 120g
・味噌 … 小さじ1/2
・塩コショウ … 適量
【カルボナーラソース】
・ニンニク … 1かけ
・ベーコン … 1枚
・卵 … 1個
・牛乳 … 大さじ2
・パルメザンチーズ … 大さじ1
・塩コショウ … 適量
・オリーブオイル … 小さじ1
【トッピング】
・パルメザンチーズ … 適量
・黒コショウ … 適量
・パセリ … 適量

▼作り方(調理時間:30分)
①パセリ、ベーコンはみじん切りする。ボウルに卵を溶きほぐし、塩コショウを加えて混ぜる。ニンニクはみじん切りする。

②耐熱ボウルにベーコンを入れてふんわりラップし、600Wのレンジで1分加熱したら、ご飯、パセリ、味噌を加えて混ぜ、塩コショウで味を調える。

③フライパンにオリーブオイル、ニンニクを入れて弱火で熱し、香りが立ったらベーコンを加えて脂が出るまで中火で炒める。卵、牛乳、パルメザンチーズを混ぜて加え、とろみがつくまで弱火で熱したら火を止め、塩コショウで味を調える。

④フライパンにオリーブオイルを引いて中火で熱し、①の卵液を流し入れる。中心を絶えず菜箸で混ぜ、縁がかたまってきたら全体を混ぜて半熟状になったら火を止める。

⑤中央に②をラグビーボールの形になるようにのせて包む。

⑥ひっくり返して③をかけ、パルメザンチーズ、黒コショウ、パセリを散らす。

3.おいしいに決まってる! 家にいながら屋台気分を味わえる「お好み焼き風オムライス」

甘じょっぱいお好み焼きソースとマヨネーズの間違いない組み合わせが、とろとろオムレツと豚肉のうまみと絶妙に合わさってスプーンが止まらないおいしさ。ご飯に入れるキャベツは、シャキッとした食感が残る程度に炒めると歯触りがよく仕上がる。

<レシピ>

▼材料(1人分)
【卵生地】
・卵 … 2個
・牛乳 … 大さじ1
・塩コショウ … 適量
・ゴマ油 … 3g
【お好み焼きご飯】
・ご飯 … 100g
・豚バラ薄切り肉 … 60g
・キャベツ … 1/10個
・長ネギ … 1/6本
・お好み焼きソース … 小さじ4
・塩コショウ … 適量
・ゴマ油 … 小さじ1
【トッピング】
・お好み焼きソース … 適量
・マヨネーズ … 適量
・青のり … 適量

▼作り方(調理時間:30分)
①豚バラ薄切り肉は1cm幅に切る。キャベツ、長ネギはみじん切りする。ボウルに卵を溶きほぐし、塩コショウを加えて混ぜる。

②フライパンにゴマ油を引いて中火で熱し、豚バラ薄切り肉を色が変わるまで炒めたら、キャベツ、長ネギを加えてしんなりするまで炒め、ご飯を入れ、お好み焼きソース、塩コショウで味を調える。

③フライパンにゴマ油を引いて中火で熱し、①の卵液を流し入れる。中心を絶えず菜箸で混ぜ、縁がかたまってきたら全体を混ぜて半熟状になったら火を止める。

④中央に②をラグビーボールの形になるようにのせて包む。

⑤ひっくり返してお好み焼きソース、マヨネーズをかけ、青のりをふる。




基本のオムライスも、応用を効かせたオムライスアレンジも、ちょっとしたコツとポイントさえ守れば意外と簡単に作ることができる。老若男女問わず支持率の高いメニューなので、得意料理の1つに仲間入りさせるしかない!


■プロフィール
五十嵐ゆかり(管理栄養士・料理研究家)
株式会社フードクリエイティブファクトリー代表。1987年生まれ、千葉県出身。
企画、レシピ・商品開発、執筆、メディア出演、講演、イベント出演、料理教室など、多方面で活動中。
著書に「食材の栄養素を最大限に引き出す便利帖」や「発酵いらずのちぎりパン」、「塩レモンでつくる基本のおかず」など。

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Twitter:https://twitter.com/igarashi_yukari
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