新宿三丁目、マスタードが主役の創作フレンチビストロで飲む

【連載】小石原はるかの「いま、飲みにゆきます」 四軒目  トレンドに詳しく、「東京最高のレストラン」から「東京カレンダー」などに至るまで、引っ張りだこの小石原さん。そんないろんな店を知り尽くした彼女が愛している店とは?ホントの、いい店うまいい店に飲みに行っていただく。

2015年11月30日
カテゴリ
レストラン・ショップ
  • レストラン
  • ビストロ
  • 新宿
  • 東京
  • 連載
新宿三丁目、マスタードが主役の創作フレンチビストロで飲む
Summary
・ワインとマスタードの店
・料理はフレンチベース
・タスマニアワインも

私事で恐縮ですが(と但し書きせずとも大半の原稿の“マクラ”は私事で乗り切っている感ありますけどw)、先日家に箱ワインを導入してしまったんですよ、ええ。マルセル・ラピエールの、イラストがかわいいアレが(ってドレだよ!?という方は各自ggrksでございます)「在庫:1」っていうネットのお酒屋さんをうっかり見つけましてね。そらもう“ラス1マニア”を自認している者としてはポチらざるを得ないわけですよ、それがたとえ5リットル入りだとしても。が、“栓を押すだけで美味しい赤い液体ブシャー”って状態こわい(ここ、「饅頭こわい」のニュアンスで読んでいただいて結構です)! あれぇ〜? おかしいなあ、この箱こんなに軽かったっけ……!?

とはいえー!(先日観た、宮藤官九郎作・演出、ウーマンリブvol.13『七年ぶりの恋人』で阿部サダヲが演じていたLiLiCo風味の映画解説者がいちいち甲高い声で「とはいえー!」とか、4文字の接続詞を叫ぶくだりがツボだったので使ってみます)、家で飲んでいると「飲みにゆきます」にならないので、顔と髪洗って顔は保湿して髪にはヘアオイル馴染ませて、ついでにボディオイル塗りたくった後、仕上げにBBクリーム塗って眉毛描いてマスカラでまつげ上向きにして、お出かけよ!

新宿三丁目、あの人気店の跡地にオープン

で、どこに出かけたかというと、新宿三丁目です。大好きなお伊勢丹(©山内マリコ「お伊勢丹より愛をこめて」)ではなく、明治通りを挟んで、その対面(といめん)。「末広亭」や「日本再生酒場」などが軒を連ねるブロックへ。なぜならー!(©阿部サダヲ)、先日新宿三丁目「Renge」を銀座に移転し「Renge equriosity」としてグレードアップさせた西岡英俊さんから「『Renge』の跡地にマスタードとワインの店がオープンしたんですよ」と聞いたから。そのときは「マスタードの店!?w なにそれwww」とか言ってたんですけど、どーもすいません(©林家三平)! 行ってみたら素敵でした♡

ここ『wine&mustard A』では、タスマニア島で自家栽培したマスタードシードを使った「ヒルファーム」というブランドのマスタード全9種がフルラインナップ。

すべてのマスタードは無添加ですが、たとえば「Pub」は和がらし入り、「WASABI」はタスマニア産の和わさび入り、「Spicy Mustard」はたまり醤油が隠し味の粒タイプといった具合に、+αの要素でさまざまなフレーバーが楽しめるのです。そうしたマスタードを使った、あるいは、マスタードに合うお料理と、タスマニアワインのお店、というわけ。

シェフの武藤恭通さんは『cogito』『マダム・トキ』などで研鑽を積んでいるので料理のベースはフレンチですが、お店のメニューは “マスタードコンシャス”につき、ポテトサラダ、フルーツの白和え、鮑の肝のカレーetc.ジャンルレスなメニューも多々。                                                         

とはいえー!(©阿部サダヲ)、店名を冠した料理は何をおいても頼むべき、というモットーに基づき、まずは「『A』 ハニーローストポーク」から。

レザーウッドというタスマニアに生育する低木の花の蜂蜜(なんでも花をつけるまでに平均で100年かかるそう!)でキャラメリゼした豚は、甘く、柔らか。上に乗っているのは「Pub」という和からし入りのマスタードで、なるほど味が引き締まってまた一興。さらに、別皿でマスタード全種類も添えられてくるので、いろいろな組み合わせを試すのがこれまた楽し。武藤さんに選んでいただいたロゼワインもぴったんこカン カン(©TBS)であります!

そして、「わぁわぁ菜」なる小さな白菜のようなお野菜は、だしで炊かれておばんざい的趣。が、タスマニアペッパーに前述のレザーウッド。ハニーをブレンドした粒マスタード「Mountain Pepper Mustard」と一緒に食べると、ポトフかザウワークラウトか、といった塩梅に。

そして、人気メニューの「ラムの水餃子」は、つけだれとして、アップルサイダーヴィネガー&タスマニアだけに自生する「ペッパーベリー」という果実を使ったちょっぴりスパイシーなオイルをブレンド。酢と辛い油=タスマニア的辣油、ということですね。タスマニアへの興味がぐんぐん高まる布陣です!

ワインも当然 fromタスマニア。オーストラリアにおける日本人初の醸造家・小林敦子さんによる「SMALL FOREST」や、「JOSEF CHROMY 」「SPRING SEED WINE」「KIMURA CELLARS」といった銘柄が揃っています。ソムリエの資格も持つ武藤さん曰く「携わる前は、正直言ってタスマニアのワインには“安くてアウトドアでカジュアルに飲むのがいいタイプ”というイメージを抱いていましたが、このお店をオープンするにあたっていろいろな銘柄を飲んでみると、ミドルレンジのものが思った以上にクオリティが高いですし、総じて味が綺麗。同じ品種で、ヨーロッパと南半球の違いを楽しんでいただくのもおもしろいと思います」とのこと。

これまで比較的ヨーロッパ偏重&飲むときは恥ずかしながら“質より量”タイプの小石原ですが、綺麗な味のタスマニアンワイン、俄然興味が出てきたから、もっとじっくりと自宅で味わいたいな〜……えーと、これの箱タイプ、ありませんか!?(元の木阿弥)

というわたくしの与太はさておき、これを読んで、マスタードを主役に味わうワインとお料理の世界が気になってきたわ、という皆様は、なにとぞー!(©阿部サダヲ)新宿三丁目へ駆けつけられたし!

<メニュー>
『A』ハニーローストポーク レザーウッドの蜂蜜で 1,800円
『わぁわぁ菜』本日の出汁とサフランの煮込み 1,200円
Aus産ラムの水餃子 サイダーヴィネガーで 1,500円
ワイン グラス700円〜 ボトル3,900円〜
※マスタードはびん詰で販売も(¥1,300〜)。

カウンター8席、テーブル4席 ※予約がベター

Wine&mustard A

住所
〒160-0022 東京都新宿区新宿3丁目12−1
電話番号
03-3341-8688
営業時間
17:00~フードLO22:00、ドリンクLO22:30
定休日
不定休
公式サイト
https://www.facebook.com/wineandmustard.a/

上記は取材時点での情報です。現在は異なる場合があります。