脂ノリノリ! みんなが食べたい食材は「赤くて黒い」魚でした

【ぐるなび急上昇ワード】|飲食店情報検索サイト「ぐるなび」でユーザーが検索したワードの中から、検索回数が前月と比較して急上昇したワードをdressing編集部が独自にピックアップ。今、注目度が高まりつつある「急上昇検索ワード」として発表していきます。

2015年12月10日
カテゴリ
コラム
  • 知識・雑学
  • データ
  • 魚料理
脂ノリノリ! みんなが食べたい食材は「赤くて黒い」魚でした
Summary
・ユーザーの高級志向が検索ワードにも反映!?
・白身のトロとも呼ばれる北陸の高級魚
・有名レストランが作った豪華な正月料理が話題

2015年も残り3週間あまり。年末に向けてますます「ぐるなび」での検索数が増加するであろうワードを、11月にすでに検索数が急上昇していた中からピックアップ。

一般的な知名度も定着した高級魚「ノドグロ」は年間を通して美味とされるが、旬は晩秋から冬にかけてという説もあり、11月のタイミングで検索数が上昇。近年では鍋料理としてのニーズも高まっている。また、有名レストランやホテルが提供する高級な「おせち」料理が近年話題だが、予約注文がピークとなるためか、11月の段階で飲食店の情報が集まる「ぐるなび」での検索数が急上昇した。おせちは買うもの、という認識が年々高まっていることに注目したい。

脂の乗った魚は旨い! を体現した北陸の高級魚「ノドグロ」(前月比340%UP)

北陸エリアを代表する高級魚「ノドグロ」への注目度が高まっている。2014年9月頃、有名テニスプレイヤーがノドグロを食べたい、とメディアに向けて回答したことにより、若い世代をはじめ一般的な認知度が上昇。今年3月の北陸新幹線・延伸開業に伴い、北陸地方への関心が一気に高まる中、このエリアを代表的する魚として不動の人気を獲得している。

ノドグロという名称は実は俗称で、正式にはアカムツという。ちなみにこの俗称は口の中が黒いことに由来している。年間を通して美味とされるが、旬の時期は晩秋から冬にかけてという説もあり、11月のタイミングで検索数が急上昇した一因となったようだ。

ノドグロは「白身のトロ」とも呼ばれ、白身魚とは思えないほどの体脂肪率を誇る。晩秋から冬にかけては体脂肪率が20%を超えるとされている。たっぷり乗った脂を生かしたシンプルな塩焼き調理をはじめ、刺身や干物として食されることが多い。最近ではノドグロの刺身を使った「しゃぶしゃぶ鍋」のような高級鍋も登場し、冬に向けてのニーズも増しているようだ。

飲食店が提供する高級志向な「おせち」料理が話題(前月比210%UP)

「おせち」料理はもともと、新年を祝う武家料理や、庶民の正月料理が混ざり合って少しずつ形態が完成されていったもので、「めでたさを重ねる」という意味からお重に入れられるようになったと言われている。また、正月三が日までは家族で正月休みを満喫出来るように、と保存のきく料理が多い。

以前は家庭で作ることが主流だったが、近年は通販などで取り寄せるケースも多くなっている。夏の終わり頃から予約がスタートする中、5万円を越えるような高級なおせち料理の売れ行きも好調なようで、11月には早くも完売になるケースも。検索数が11月のタイミングで急上昇した一因だろう。有名飲食店やホテルが特色を表現するために、フォワグラや伊勢エビなどの高級食材を使ったおせち料理を提供するケースも増えており、ここ数年の好景気から来る高級志向ともマッチ。“正月は豪華”という消費者のニーズに応えたラインナップとなっている。

その種類も和風のみならず、ローストビーフやフォワグラ、ゼリー寄せなどが入った子供も食べやすい洋風おせちを筆頭に、唐揚げや春巻きなどが入った中華風、お重にマカロンやロールケーキなどスイーツのみが入ったものまで幅広いバリエーションが登場。ふたり用など少人数向けのおせち料理も登場するなど、味の趣向性とともに多様化する家族形態にも対応したおせち料理が豊富にラインナップされている。


データ集計対象期間:2015年10月と11月を比較