極上の牡蠣のみが持つ【4つの条件】を満たしたオイスターバーが赤坂にあった!

2016年03月08日
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極上の牡蠣のみが持つ【4つの条件】を満たしたオイスターバーが赤坂にあった!
Summary
1. グランオイスターマイスターが常駐する店『ヴィノーブル』
2. 美味しい牡蠣を見抜くための4つの条件とは
3. 重視するのは身? or 卵?今の時期なら身がしっかりした牡蠣が食べられる!

牡蠣のプロ中のプロ、グランオイスターマイスターが語る美味しい牡蠣の4つの条件とは?

日本オイスター協会認定「グランオイスターマイスター」とは「殻付き生牡蠣を安全に美味しく食すことができるようにする」スペシャリスト。この資格を持つ人は、日本に数えるほどしかいないらしい。この資格を持つ『オイスター&ワイン ヴィノーブル』店主、濱岡靖示氏は本当に美味しい牡蠣には4つの条件が必要だと語る。

その4つとは、
1)海域に生活排水がないこと
2)鮮度の維持(水揚げされてから72時間以内に食べる)
3)開けたては水で洗わない
4)殻のかけらが身に入らないように開ける
である。これを全てクリアしている店は実はそうないのが現状。早速、開けてもらうことにする。

これぞ神ワザ!牡蠣の心臓をつぶさないで開けるのが鮮度を保つコツ?

牡蠣専用のナイフを口に差し込み殻を開ける。いとも簡単にナイフを入れているが、そもそも口の場所ですら見た目ではわかりづらい。そこでガリガリさせては殻の欠片が中に入るので、ここですでに4つの条件から外れてしまうわけだ。濱岡さんはどの大きさの牡蠣であろうとひと刺しで開けてしまう。貝が開くと水が中から溢れ出るので、殻の屑を一緒に流す。ここできちんと屑を取り除くことも重要。殻が身に入らないように開けなければ水で洗わないなんて絶対にできないことだ。
次に貝柱を切り離すのだが、「この貝柱の隣が心臓ですよ。この心臓を潰さないように開けないと味が落ちます。」と教えてもらいジッと見てみるとピクッと動いた! 大抵、貝柱のところからナイフを入れてしまうので、心臓は破れてしまうそうだ。最後に牡蠣の美しさを見せるためにひっくり返す。これも軽くこなしているが、貝柱がきれいに切られていなければ身が破れてしまう。わかっていただけただろうか。牡蠣の殻を開けるには相当な熟練の技が必要なのである。

生活排水ゼロの無人島の牡蠣の美味しさは神!

日本最大の無人島、大黒神島の牡蠣を食べてみる。まず磯の香りが鼻を抜け、プリっとした身のしまりを感じた後、甘みが口いっぱいに広がる。そして最後に貝柱を噛みしめると、これはもう神レベルだ! あまりの衝撃でしばらく言葉が出ない。「お、おいしい…。」ライターとしてあまりにも陳腐な単語であるが本当にこれしか出なかったのである。「生活排水が無いということはノロウイルスがいないということです。安心してお召し上がりいただけます。」と、濱岡氏。この味を知らずして牡蠣は語れない!

食べ終わった牡蠣を裏返して生産者の想いを知ろう!

殻を見ればどうやって育ったかがわかる。生産者は身質をどうするかによって殻をデザインするそうだ。牡蠣の赤ちゃんはフラットなところにへばりつく習性を利用して、帆立の殻に付着させる。大きくなって密集してくるとお互いに押し合うため平になってしまう。丸くするなら籠に移し替えて泳がせるようにするなど工夫していく。波でもまれるとツルッと丸くなるし、干潟で育てると深みのある殻が形成される。食べ終わったらひっくり返して育ち方をイメージしてみよう。

対決! クリーミィさの卵か、旨味の身か!

英語のつづりでRがつかない月、すなわち5〜8月は卵に栄養が取られるので身が痩せて味が落ちるとされている。しかしクリーミィさを楽しむなら卵! 夏真っ盛りのニュージーランドの「サウスカイパラ」は確かに小さいけれど薄ピンク色をした卵がぽっこり。とろけるような味わいは別格。冬の牡蠣で身の旨さを堪能するか、夏牡蠣の濃厚な卵のクリーミィさか、牡蠣ラヴァーを悩ませる難問だ。

シニアソムリエの資格をも持つ濱岡氏がセレクトしたワインも秀逸。今ならクリアな酸が特徴のスロバキアの「ムルヴァ&スタンコ ヴェルトリンスケ・ゼレネ」や、ミネラル感たっぷりフランスの「ドメーヌ・デュ・プティ・メトリ サブニエールA.C クロ・ド・ラ・マルシュ」などがお勧めだ。黒板に書かれる本日のおすすめ料理には仔羊や松坂牛の炭焼きや焼きおにぎりなども。

どこの海で育ったか、誰が開けるか、誰が作ったか、これこそが牡蠣の美味しさの真髄なのだろう。

(メニュー)
牡蠣を味わうお任せコース/8,500円
6ピースオイスタープレート/3,000円
牡蠣と香茸のやきおにぎり/1,000円
パテ・ド・カンパーニュ/1,600円
グラスワイン(5〜6種)/1,200円〜
ボトルワイン/6,000円〜
全て税込

オイスター&ワイン ヴィノーブル

住所
〒107-0052 東京都港区赤坂2-11-13 COMMON AKASAKA 1F
電話番号
03-6441-3135
営業時間
月〜金18:00〜L.O.26:00、土18:00〜L.O23:00
定休日
定休日 日曜日

※本記事に掲載された情報は、取材日時点のものです。
※電話番号、営業時間、定休日、メニュー、価格など店舗情報については変更する場合がございますので、店舗にご確認ください。