ナポリのマンマ直伝のレシピと日本食材のコラボが斬新! 神楽坂にオープンした注目の隠れ家イタリアン

2016年12月06日
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ナポリのマンマ直伝のレシピと日本食材のコラボが斬新! 神楽坂にオープンした注目の隠れ家イタリアン
Summary
1.ナポリのマンマ直伝の味と沖縄の食材が作るイタリアンが評判!
2.素材の良さを味わうシンプルなイタリア料理
3.メニューはシェフとの会話でカスタマイズができる

ナポリのマンマの味×沖縄出身のシェフの味=のんべえのための料理!?

今年9月に神楽坂にオープンした『リストランテ ヴァレリア』。店のオーナーと長年の友人であるナポリ出身のヴァレリアさんのマンマ、テレサさんのレシピに沖縄出身の前里フランコシェフが作る新しい味が評判の店だ。

ボリューム満点! 心躍る前菜の盛り合わせは常時5-6種類。本日はブッラータチーズとアイコトマト、ズッキーニのトマト煮込みなどの定番なものに加え、なかなかお目にかかることがない「ポルペットーネ」も。これは豚と牛のひき肉を白ワインと野菜のブロードなどで煮込んで固めたもので、その煮汁を漉したペーストを添えたナポリ料理。野菜のうまみがたっぷり、優しい味がじんわり沁みわたる。

面白いのがシェフの出身地・沖縄の食材との組み合わせ。青鯛のカルバッチョの上には海ぶどう、柑橘にはシークヮーサーを使っている。この前菜の盛り合わせはボリュームもさることながら味付けもバラエティ豊か。「とにかく全部を食べてもらいたいのでレパートリーを多くしています。なんならこのひと皿でワイン1本飲んでもらいたい」とシェフ。自身も大のワイン好きだからなのか、つい、のんべえが好みそうな料理になってしまうそうだ。この調子でいくといったい何本のワインが空いてしまうことだろう。

次はお目当てのパスタ。人気はナポリのジェノベーゼ。ジェノベーゼといえばバジリコを想像するがナポリではまったく違うレシピなのだそう。運ばれてきたものを見ると確かにどちらも“緑色”ではない。

「本日はジーティのジェノベーゼとオオアサリのペペロンチーノをご用意しました」とシェフ。では噂のジェノベーゼからいただこう。これ、良い! 甘みとうまみがたっぷり、肉のゴロゴロ感も良い! ナポリのジェノベーゼはびっくりするほど大量のタマネギを使い牛ホホ肉と一緒に煮込む。それをパルミジャーノレッジャーノチーズと一緒に和える。コクがあるのに食べ飽きない、なんだかおふくろの味の代表格「肉じゃが」を連想させられる。“マンマ=おふくろの味がいちばん”ということに国境はないものだ。

パスタにも注目したい。あまり日本では聞きなれない「ジーティ」は50cmほどの長いマカロニのようなもので、手でパキパキ折って使うナポリ名物なのだそう。小麦粉の香り豊かでソースにベストマッチ!

7~8センチくらいあろうかと思われるオオアサリに目が釘付けになってしまう「オオアサリのぺペロンチーノ」。しっかりした貝柱、ぷっくりとした身、磯の香りとうまみがあり貝好きにはたまらない。魚介と野菜のペペロンチーノはシェフのいちばん得意とするパスタ料理。おいしいに決まっているではないか!

パスタ2種類盛りはいつでもお願いできるものか訊ねたところ「お客さまと相談ですね。前菜もそうですが、とにかく食べたいものは全て食べてもらいたいので要望があれば何種類でも可能です。もちろんお腹の空き具合次第ですが」と嬉しい話。これからはヨーロッパで大人気の食材、「バターナッツカボチャのニョッキ」もおすすめだとのこと。ぜひシェフと話してお気に入りのパスタに出逢っていただきたい。

シンプルだからこそ素材の味が活きてくる本来のイタリア料理

シェフのイチオシは「佐賀の和牛と本日の野菜のロースト 竹炭塩で」。佐賀から肉質の良いものだけを直送してもらっており本日はイチボだ。やわらかで味わい深く、ほんの少し竹炭塩をつけるだけで十分。肉のおいしさはもちろんだがそれに勝るとも劣らないのが野菜。シェフが野菜好きとあってそのこだわりは半端ない。顔の見える農家からの直送、無農薬、できるだけ皮付きのままで調理、もちろん沖縄野菜もとりいれる。強い甘さを感じるのは肉を焼いたときに出た油で焼くからだ。こちらも素材の良さをとことん味わえる。

色鮮やかなデザートが運ばれてきた。お祝いや記念日など、お願いすればこのようにプレートに文字を描いてくれる。まずはシフォンケーキをひと口。くせになりそうな絶妙な甘さと香り…、なんとセロリなのだ。野菜のケーキって健康重視なものになりがちなのだが、これは本当においしい。セロリの香りはするにはするが甘さもあるのであまり気にならないはず。しかも使っているのは捨てられてしまうことが多い葉の部分。新鮮なうちにペースト状にして生地に練り込む。あますところなく使う、野菜が大好きなシェフならではの素敵なアイディアではないか。

「リモンチェッロのティラミス」はテレサさんのオリジナルレシピ。ティラミスの濃厚さは変えずに溢れる爽やかさがイタリア人の舌をも唸らせた。ソルベは甘酸っぱいハイビスカス。こうしてみるとひとつひとつは決して華美ではないが本来のイタリア料理はこういうものだったと思い出させてくれるようだ。

シェフとの会話から生まれる自分だけの皿

前里シェフの料理の根源は沖縄時代に夫婦でアルバイトをしていた洋食屋。そこで接客と手をかける料理の大切さを知る。その後東京のイタリア料理店に4年半勤めイタリア料理の良さを学んだ。「イタリア料理は日本に似ていると思いました。麺の種類が多く、シンプルな味付け、四季を感じる食材を使うところ、国の形も縦長で北と南で味が違うところも同じですよね。家庭の味という点でもそっくり」と話す。いくつかの店の立ち上げに携わり腕をふるってきたが、このふたつの経験が今の自分を作ったと話す。

『リストランテ ヴァレリア』は日本とイタリアを結ぶ架け橋となるために誕生した。着地点はもちろんナポリ料理なのだが日本の食材や味付けを合わせて遊び心のある皿にするのがシェフの得意技。だからこの店ではその日の食材を聞いて食べたいものや気分を伝え、すべておまかせしてしまうのが良い。“お抱え料理人”だと思ってほしいと話すシェフ。会話をすることでどんどん新しい料理が生まれることだろう。ここを訪れるたびにイタリアをどんどん身近に感じられるのも楽しみのひとつだ。


(メニュー)
本日の前菜盛り合わせ/1,900円
ディナーコース/6,500円、8,000円、12,000円
ジィティ(ショートパスタ)ナポリのジェノベーゼ/1,800円
本日の魚介を使ったペペロンチーノスパゲッティ/1,600円〜
佐賀の和牛と本日の野菜のロースト“竹炭塩で”/2,900円
レモンチェッロを使ったティラミス/680円

Ristorante Valeria

住所
〒162-0825 東京都新宿区神楽坂4-3 神楽坂楽山ビル5F
電話番号
050-5783-8829
営業時間
月~金 ディナー:18:00~23:00(L.O.22:00) 土・祝日 12:00~15:30(L.O.14:30) 土・祝日 17:30~23:00(L.O.22:00) 定休日 日曜日
ぐるなび
https://r.gnavi.co.jp/at3hsfsc0000/
公式サイト
https://www.facebook.com/%E3%82%AB%E3%83%BC%E3%82%B5-%E3%83%B4%E3%82%A1%E3%83%AC%E3%83%AA%E3%82%A2-224910514598284/?fref=ts

上記は取材時点での情報です。現在は異なる場合があります。

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須永久美
ライター