住所非公開の大衆割烹を恵比寿で発見! ツテを探してでも行くべき紹介制の隠れ家【入店ヒント公開】

2016年12月22日
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住所非公開の大衆割烹を恵比寿で発見! ツテを探してでも行くべき紹介制の隠れ家【入店ヒント公開】
Summary
1.恵比寿の老舗居酒屋を改装した酒場のような外観が目印
2.住所、電話ともに非公開だが運がよければ通りすがりで入店可能
3.国産食材にこだわった小粋なツマミと和酒が楽しめる

住所および電話番号非公開の紹介制の店。それが大衆割烹『恵比寿 今市』だ。JR恵比寿駅から徒歩3分、細い裏路地にひっそりとのれんを掲げ、食通の間で密かに話題になっている。店の目印は存在感十分な『富久娘 今市』と書かれた大きな看板だ。

2階建ての一軒家を改装した同店は、老舗居酒屋『彦市』の跡を継ぎ、昔ながらの大衆酒場の外観をそのまま残している。老舗の風格が漂う店の引き戸を開けると、右側に料理人の仕事風景を一望できるカウンター席。左側にテーブル席が並ぶ。

この店で使う食材は、全国各地から取り寄せる国産食材のみ。お酒も日本酒と日本ワインを中心とした和酒に限定。“日本のおいしいもの”をツマミに気軽に飲んで食べられる大衆割烹なのだ。

料理人の「ひと手間」が食材の持ち味を際立たせる

ここへ来たら、活け〆を漬けにして熟成させた刺身をまず味わってほしい。この日は、提供する直前にワサビ醤油で和えた「北海道産鰤刺し」(写真上・手前)、細かく刻んだネギを入れて香味をつけた味噌で締めた「鯵の味噌締め」(同・右)、ポン酢で食べる「鯛の昆布締め」(同・左)だ。醤油は使わず、素材の持ち味に合わせた味付けで提供されるのが『今市』流。ひと口ほおばれば、たちまち日本酒が欲しくなる。

自慢のだしが染み込んだ本格おでんも『今市』の一押し。同店では素材に合わせて異なるだしを取り、おでん種を別々に煮立てている。丁寧にしっかりと味を染み込ませた「大根」(写真上・手前)をはじめ、昔ながらの製法で手間暇をかけてつくられる山形県産の「玉こんにゃく」(同・左)、じっくり下茹でして余計な脂を抜いたトロトロの「牛すじ」(同・奥)など9品が並ぶ。ベースのだしは、野菜の味を殺さないようにカツオ節ではなく高級料理店でよく使われるマグロ節を使用し、上品でクセのないさっぱりした味わいに。さらに、素材に合わせて昆布、牛だし、鶏ガラを使用するこだわりだ。

洋風の逸品で日本のお酒を味わう

この店のうれしいところは、和食だけでなく洋のエッセンスを加えたメニューも置いてある点だろう。写真上は、種牛から約4年かけて生産する赤城和牛の芯ロースをレア焼きで仕立てた贅沢な前菜「赤城和牛レア焼きカルパッチョ」だ。低温で火入れした塊肉の表面を炭火で炙り、薄くスライスして塩コショウと割り下で調味。お好みでレモンを絞って、ネギと一緒に食べれば、途端にワインが恋しくなる。

このカルパッチョには、長野県にあるファンキー・シャトーの巨峰を主体にした「ファンキー・シャトー グリ・グリ」(写真上)を合わせたい。楽しいエチケットに、ピンク色がチャーミングなロゼワインは、自然発酵、無濾過、無清澄で造られる自然派ワイン。ほんのり甘いベリー系の香りながら、ほどよい酸と微発砲感のあるドライタイプで、口の中でとろける牛肉の脂をさっぱりとさせてくれる。

お酒を十分味わいたい人のためにシンプルなつまみも用意する。写真上はワサビの刺激がクセになる酒肴「たらこ山葵漬け」。このつまみに合わせたいお酒は、明治37年に創業した100年以上の歴史を持つ福島県の曙酒造が醸す「天明 焰(HOMURA)山廃酛 特別純米」。ふくよかな香りと生酛系酵母が織りなす伸びやかで強すぎない酸味は、ワサビの酸味とタラコのうまみに負けない味わいだ。冬の季節、お燗でちびちび堪能したい。

〆られない〆のお食事メニュー

イカ1杯を余すところなく使った「イカ肝ソース焼きそば」は、イカの肝の濃厚なうまみが日本酒にぴったり。皿に添えたからしマヨネーズは、一味唐辛子とマヨネーズを合わせたオリジナル。からしマヨネーズは、焼きそばに混ぜるのではなく、イカにつけながら食べるのがオススメ。イカの肝といえば、塩辛の素である。人気の〆の食事メニューだが、実はお酒を飲み進めてしまう魅惑の一品なのだ。

日本ワインは約50種。希少なヴィンテージワインも

階段を上った2階には、1畳ほどの広さのワインセラーが設えられており、床から天井までの棚にびっしりと日本ワインが並ぶ。生産量の少ない希少なワインから高級なワインまで約50種をラインアップ。料理を引き立てながらも、あらゆる用途に応じられる豊富なお酒の魅力が味わえる。その2階の造りは衣紋掛けなどの時代家具を組み込んだ和モダンな空間で、どこか懐かしい雰囲気。17人まで着席可能で、貸し切りの宴会利用にも対応可能だ。

前述した通り、『恵比寿 今市』は住所・電話番号ともに非公開の紹介制として間口を狭めることで、贔屓のお客がいつでも入れる地域の憩いの場を目指しているという。そして、店名の『今市』には、「今日もイマイチだったよ」と大人のユーモアで賛賞してもらえるような、気心の知れた人たちに来てほしいという思いが込められている。

同店は基本的に、既知のお客に連れてきてもらわなければ入店できないが、先客がいない場合に限り、通りすがりでも入店可能な場合もあるそうだ。最終的には、のれんを出さずに営業してますます入りにくい店になる予定だとか。まずは、お店のFacebookアカウント(恵比寿 今市 @ebisu.imaichi)をチェックしてみてほしい。そこにヒントが隠されているかも。住所と電話は非公開だが、実はとてもわかりやすい場所にあるのだ。ぜひ、見つけて入ってみてほしい。

(写真/浅山美鈴)

【メニュー】
刺身3点盛り合わせ 1,300円
おでん 大根 2個390円
おでん 玉こんにゃく 3個390円
おでん 牛すじ 390円
赤城和牛レア焼きカルパッチョ 1,200円
たらこ山葵漬け 790円
イカ肝ソース焼きそば 1,000円
※価格は税抜

恵比寿 今市

住所
非公開
営業時間
17:00〜24:00(L.O.23:00)
定休日
日・祝
公式サイト
https://www.facebook.com/ebisu.imaichi/

上記は取材時点での情報です。現在は異なる場合があります。