シュワ~っと香りがはじけ出す!シャンパーニュをたっぷり使った、銀座『美登里』のシャンパン鍋が話題騒然

2017年01月27日
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シュワ~っと香りがはじけ出す!シャンパーニュをたっぷり使った、銀座『美登里』のシャンパン鍋が話題騒然
Summary
1.4代目店主が支える老舗料亭の味を堪能
2.海と土壌のミネラルが奇跡のマリアージュを生み出す
3.最高においしい「シャンパン鍋」の食べ方を伝授

夜の銀座を眺めると、ゴージャスなドレス姿の女性たちがネオン煌くビルへと消えていく光景がしばしば見られる。そんな煌びやかなビルの一角にひっそりと店を構える日本料理店がある。それが「シャンパン鍋」を看板メニューにする『美登里』だ。

『美登里』は創業100年を迎える老舗料亭。かつて料亭が立ち並ぶ横浜・関内で、現・店主の力石一郎さんのご家族が代々経営してきた。ところが、火災のために移転を余儀なくされ、15年前に銀座のこの地へ移ってきたという。そんな『美登里』の扉を開くと、日本料亭らしいだしの香りが優しく出迎えてくれる。

“百寿”を迎える老舗料亭が創る新・日本料理

ポンッとシャンパーニュを抜く前に、まずは毎日6品~8品ほど用意される先付け(写真上)から。ラインアップは干し椎茸のだしがきいた「菜の花と京人参、キクラゲの白和え」、赤い根と糖度の高さが特徴的な山形県の伝統野菜「赤根ホウレンソウのお浸し」。シンプルに茹でられた「ソラマメ」、上品な味わいの「京人参と万願寺唐辛子のきんぴら」、ピリ辛にアレンジされた「自家製カラスミ」、そして「じゃこと万願寺唐辛子」だ。これだけ豊富に肴があると呑ん兵衛は嬉しくなる。

こちらは焼き物で、醤油の芳ばしさがやんわり香る「京タケノコの醤油焼き」(写真上)。甘くてみずみずしい京都・塚原産のタケノコにはうまみがギュッと詰まっている。先付けも焼き物も京野菜を使った料理が多いのが特徴だ。

これについて力石さんは、「これまで店名に“京やさい”という名前を使っていたからね。でも、食材の幅を広げようと思って看板から外したんです」と語る。

グラスじゃなく、お鍋で嗜む高級シャンパン

では、『美登里』の看板メニューである「シャンパン鍋」を紹介しよう。まずカラカラと擦れる音に合わせて、皿にたっぷり盛られた貝類が登場(写真上)。季節によって産地や種類は変わるが、この日は宮城県産のアワビや岩手県産のカキ、千葉県産のハマグリ、熊本県産のアサリなど立派な貝たちのお目見えだ。これらの貝をシャンパーニュとともに煮込んでいくが、鍋に使用するシャンパーニュは、主に5種から選択することができる。(写真下)

力石さんのおすすめは「アンリ・ジロー・エスプリ」だとか。「相性がいいのはもちろんだけど、僕の名前が一郎だから、こちらのシャンパンをおすすめしています」と力石さんは冗談めかして話してくれる。

『美登里』でしか食べられない、シャンパン鍋の3変化

作り方は、まず土鍋に惜しげもなくシャンパンを注ぐ(写真上)。シュワっときめ細やかな泡が立ち、パチパチと可憐な音色が鍋中に響く。ボトルの半分ほどまで注ぎ、香りづけにエシャロットを加えてコンロを点火。さっきまで店中に漂っていただしの香りが、シャンパーニュの妖艶な香りへと変化する。そして、ひと煮立ちしたところで貝を投入。この順番を間違えると貝の生臭さが出てしまうそうだ。

待つこと数分。全ての貝が開いたら、まずはこのままシャンパーニュと貝だけを味わってみる。海のミネラルとブドウが育ってきた土壌のミネラルが見事にマリアージュし、うまみがたっぷり凝縮されたシンプルなスープに心奪われる。

そして次は、煮切った鍋のシャンパンにクリームを注ぎ、沸騰したら再び貝を入れる。ミルキーな甘い香りに癒されながら見守ること数分。素材のうまみを優しく包み込むように、和から洋へと瞬く間に変身する(写真下)。

「隠し味に白味噌を加えることで、チーズのようなコクがでるんです」と力石さん。ここでスッとフランスパンが供される。とろみがついたクリームと一緒に食べるというプレゼンだ。

アワビを少々残したまま、〆として最後にご飯を加える。鍋を見つめていると白米が踊りはじめ、とろみが出たところで、卵黄を混ぜて火を止める。塩や調味料は一切加えない。

これで〆のアワビリゾットが完成だ(写真上)。太陽のように鮮やかな卵黄は、大分県の「蘭王たまご」。カニの殻や海藻粉末、ビール酵母、乳酸菌など、ミネラルが豊富な飼料で育てられた卵黄を使用するのもこだわりの証拠。柔らかいアワビと卵が絡み合うと濃厚さがより増す。リゾットにすることで、一滴も無駄にすることなく良質な食材のうまみを蓄えたスープを堪能できる。

合わせるシャンパーニュによっては、優秀な鍋のパートナーかもしれないと感じる料理。それが「シャンパン鍋」だ。この華やかで体験したことのない味は、店をでた後も余韻が続く。銀座の煌びやかなネオンに潜む、オトナの楽しみを知るとはこういうことなのかもしれない。

(撮影/浅山美鈴)

【メニュー】
懐石料理コース 8,000円、10,000円、12,000円
シャンパン鍋コース 10,000円(別途シャンパーニュ代がかかる)
シャンパーニュ 7,000円〜
アンリ・ジロー・エスプリ 12,000円
日本酒1,100円〜
※価格は税抜、サービス料10%

美登里(みどり)

住所
〒104-0061 東京都中央区銀座8-8-7 第3ソワレドビル5F
電話番号
03-3289-2362
営業時間
17:30〜23:00(L.O. 21:00)
定休日
土・日・祝日
公式サイト
http://www.ryoutei-midori.co.jp

上記は取材時点での情報です。現在は異なる場合があります。

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森一起
ライター/作詞家/ミュージシャン
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