こだわりの自家製粉麺がうまい!ラーメンクリエイターによる『MENSHO』がラーメン屋の域を超えまくり

2017年02月26日
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こだわりの自家製粉麺がうまい!ラーメンクリエイターによる『MENSHO』がラーメン屋の域を超えまくり
Summary
1.護国寺にオープン! farm to bowlをコンセプトとしたラーメン店『MENSHO』
2.玄麦のまま仕入れ、店内併設の製造工場で石臼を使って挽く自家製粉がウリ
3.海の食材のみで作った「潮らーめん」と山の食材のみで作った「挽きたて小麦つけめん」

なぜ人は食べるのか。なぜお金を払い、時間をかけてまで食べるのか。空腹を満たすためだけか、それとも誰かに自慢したいだけか、はたまた流行に乗りたいだけなのか。食べるという行為は本来、我々にとってどのようなものだったか。グルメ大国だからこそ、その原点に一度立ち返ってみてほしい。

「食べること」について、語るにふさわしい店を紹介したい。株式会社麺庄が手掛ける国内7店舗目となる『MENSHO』である。同店では、自家製粉のラーメンで、「Farm to Bowl」をコンセプトに掲げている。

『MENSHO』で腕をふるうのは、ラーメンクリエイターの庄野智治さん。「明日の一杯を創る」という理念の基、ラーメンという1杯の料理を通して、世の中に役に立つことをモットーとしている。ラーメンというフィールドで、郷土に根付いた食材を取り上げることで、世の中にもっと日本の農産物を知ってもらうこと、食卓を支える生産者にスポットを当てることを使命としている。

おいしいラーメンとは如何なるものか。その探求のため、全国各地へ食材の旅をしたことが、同店の「Farm to Bowl」というコンセプトに結びついていった。「塩、水、醤油、どれ一つをとっても、同じものは無いんです。各地で様々な食材、職人に出会い『MENSHO』が生まれました」と庄野さん。

『MENSHO』のラーメンを通して、生産者と食べる人をつなぐ架け橋となりたい

もはや国民食とも言えるラーメンだからこそ、麺、スープ、具材のすべてを国産の食材で表現すると言うのは、困難なことだったのではないか、という問いには、「ラーメンは麺、スープ、トッピングとある程度の制約がありますし、ほとんどの人が『ラーメンとはこういうもの』というイメージがあると思います。『MENSHO』のラーメンは、良い意味で従来のラーメンのイメージを覆す存在であり、生産者と食べる人を繋げ食材の良さを伝えていけるラーメンだと自信を持っています」と庄野さん。

「生産者と食べる人を繋げる」。ここにラーメンクリエイターとしての挑戦を感じざるを得ない。ラーメンによって、まだ見ぬ生産者へ思いを馳せ、足を踏み入れたことのない大地に恋い焦がれ、食べることの原点へ立ち返らせる。そういう1杯を一人でも多くの人に届けるため、今日もラーメンを提供し続けるのだ。

そんな気鋭のラーメンクリエイター庄野氏。どのようなきっかけで、ラーメンの道を進むことになったのだろう。

「幼い頃からラーメンが大好きでした。家族でよく中華料理店に行っては、ラーメンを注文していましたね。ある時、初めてラーメン専門店で食べた時のおいしさに感激して以来、喜多方などにラーメン旅行に行くほどにハマりました。高校時代には、いつも寄り道していたコロッケ屋で、骨をもらい1からスープを作り、特製のラーメンを振る舞っていました」と当時の記憶に目が輝く。

職人としてだけでなく、企業家としても成功するために、大学で経営学を学び、25歳の時に1号店の『麺や庄の』(市ヶ谷)をオープンさせた。国内に7店舗、サンフランシスコに1店舗を構えている故、経営・運営の方に専念しているのかと思えば、いまだに厨房に立ち、自らラーメンを作り続けているというのだから驚きだ。

1杯のどんぶりを覗くと大地が見えてくる

麺は岩手県産「ユキチカラ」、「キタカオリ」を玄麦のまま、北海道産「春よ恋」は製粉したものを仕入れている。玄麦は、個人経営の農家から特別に買い付け、店内の製麺施設にある石臼で挽く。蕎麦のように挽き立ての自家製粉で、打ちたての自家製麺を作っている。水は、「薩摩の奇蹟」という温泉水を使用。味の馴染みが良く、食材のうまみが素直に活きてくる。

現在は「潮らーめん」と「挽きたて小麦つけめん」の2種類を提供中。2017年3月中旬頃から「醤油らーめん」、サンフランシスコ店で大人気の「ビーガン担々麺」が順次仲間入りする予定だ。現在、究極の1杯にするため“醤油探しの旅”を続けているとのこと。

「潮らーめん」は、潮と言う名の通り、海の食材だけを使ったラーメンだ。愛媛県産の鯛でだしを取り、奥能登の「玉藻塩」、輪島の「輪島塩」、大島の「深層海塩」、宮城島の「ぬちまーす」など数種類の塩で作られている。まさに海のように雄大で、奥行きのある口当たり。塩と鯛のみとは到底思えない複雑なうまみが絡み合う。麺は北海道産小麦の「春よ恋」に、「ユキチカラ」を10%ブレンドして製麺したもの。暖かみのある色合いが、母なる海の優しさを感じさせる。

スープに浮かぶトッピングは、兵庫県神鍋高原のケール、徳島県鳴門の若芽中芯、昆布〆した大山鶏、鮪と浅葱のワンタンだ。器の縁には、カラスミとホタテが添えられる。ホタテはネギ油でコンフィし、なおかつじっくり焼いた炭化ネギを味付けし、粉末にしたものをまとわせている。香ばしいかおりと、ホタテのむちっとした甘みが何とも上品。

庄野さんの「ラーメン1杯で、フルコースをいただいたくらいの満足感を与えたい」という願い通り、前菜、スープ、メインとじっくりと考えを巡らせながらいただくラーメンになっている。

一方、「挽きたて小麦つけめん」は、山の食材のみを使用。岩手県産の「岩手がも」でだしを取り、野菜と特製のかえしで作られる。麺は岩手県産「ユキチカラ」の玄麦を100%使用し、色味も力強い。蕎麦のように香り高く、小麦らしいつるっとした軽やかさが絶妙のバランスだ。この生命力の強いお味に負けないように、一生懸命、食べるという行為で応えたい。

使用しているどんぶりは、金沢を拠点に制作を行うクリエイター集団「secca―雪花―」とコラボした特別な器だ。九谷焼で畑のような土っぽさを表現している。どんぶりを両手で包み込むと、まるで朝露に濡れ、太陽の光をたっぷり吸いこんだ土に触れているような感覚を覚える。

食べ終わったどんぶりを見つめ、手放しに「おいしかったです」と言うことが稚拙なように感じてならなかった。ひとくち、ひとくち運ぶごとに、たった今食べたものが身になり、記憶になり、知識となっていくようだった。1本のドキュメンタリードラマを見終えたような感動と興奮に包まれながら、店を後にした。

ただ無化調で体に良い、国内産食材にこだわっているというだけで終わらないのが『MENSHO』のラーメンだ。あなたにとって、どんな1杯になるか。ぜひ足を運んで確かめてみてほしい。

(取材・文/カメイアコ)

【メニュー】

潮らーめん 1,000円
挽きたて小麦つけめん 1,000円
醤油らーめん 800円
ビーガン担々麺 900円
※価格すべて税込

MENSHO

住所
〒112-0013 東京都文京区音羽1-17-16 中銀音羽マンシオン 1F
電話番号
03-6902-2878
営業時間
11:00~15:00  定休日 火曜
公式サイト
http://menya-shono.com/mensho/

上記は取材時点での情報です。現在は異なる場合があります。