農場から食卓へ。身体にいい自然な食材を! 神田にオープンした『サスティナブルキッチン ROSY』

2019年02月12日
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農場から食卓へ。身体にいい自然な食材を! 神田にオープンした『サスティナブルキッチン ROSY』
Summary
1.食べれば食べるほど健康に! 有機野菜と無添加食材を使った料理
2.築60年の古民家をリノベーション。骨董品も上手に取り入れた空間
3.アメリカ・オレゴン州ポートランドの自身で作り上げる精神にインスパイアされた店づくり

アメリカのオレゴン州・ポートランドに影響を受けた“ファーム to テーブル”

2018年9月、注目のオーガニックレストランが東京・神田にオープンした。その名も『サスティナブルキッチン ROSY(ロージー)』。
サスティナブル(サステナブル)とは“持続可能”という意味で、未来に向けた食の提案がコンセプト。契約農家から届く有機野菜や無添加食材にこだわり、食べれば食べるほど健康になる料理を掲げ、ベジタリアンやビーガンにも対応する。

JR神田駅から徒歩5分。
築60年の古民家をリノベーションしており、アコーディオン型のガラス扉が目を引く。

木の職人と鉄の職人とのコラボレーションにより生みだされた店内。天然杉の無垢材を使用し、明かりを灯すのは鉄のヴィンテージランプ。天井は60年前のままだ。

代表の森敏(もり さとし)さんは、以前オーガニック食品を扱う貿易会社で働いていた。オーガニックレストランのプロデュースをするなかで、フランス、イタリア、オーストラリアなどを飛び回り地産地消の文化に触れ、日本にももっとオーガニック文化を広めたいと独立した。
そんな森さんが影響を受けたのが、アメリカのオレゴン州・ポートランドのスタイルだ。

「たまたま立ち寄ったポートランドで、あるシェフと出会い、その姿勢に感銘を受けました。いわゆる“ファーム to テーブル(農場から食卓へ)”という考え方で、契約農家さんとの関係が素晴らしいんです。また、ビーガンに対応していても、わざわざ“ビーガン料理店”なんて謳わない。さまざまな考えを持ったお客さまが、健康的でおいしい料理を求めて集まり、ロングテーブルを囲んで自然と会話を楽しむ姿がありました」

健康的でおいしいオーガニック料理を提供しながら、コミュニティの拠点になるレストラン。それが同店の目指すところだという。

実はポートランドはDIY(Do it yourself)の聖地ともいわれる街。その精神を受け継ぎ、壁の漆喰(しっくい)はすべてスタッフ自身の手で塗りあげた。さまざまな形のヴィンテージランプやドライフラワーなどが飾られ、見ていて飽きない。

有機野菜がカラフルに並び、胸がときめくサラダ

『ROSY』を象徴するひと皿が「サスティナブル野菜のディップサラダ」(写真上)。10種以上の有機野菜をそのまま、グリルやボイルといった、その野菜に最も合った調理法で提供する。野菜のムースにディップして楽しむスタイルで、この日のムースはビーツと黄色ニンジンの2種類。そのほかの調味料は塩のみ。さらにディップには動物性のゼラチンではなく、植物性のアガーと生クリームを使用している。時には火を入れた野菜と生のままの野菜を一皿に盛り付けるというのもユニークだ。それぞれ歯ごたえや味わいが異なり、皿の上はまるで野菜図鑑のよう。

野菜を届けてくれるのは、栃木県にあるNPO法人『渡良瀬エコビレッジ』の町田武士さん。40年以上、農薬・化学肥料不使用のオーガニック野菜を作り続けてきた。
「町田さんは私たちに “本当の野菜の味”を教えてくれる人です。ただ甘いだけではなく、苦みやえぐみもあります。“このニンジンは力強くて町田さんらしいなぁ”と感じるほど、野菜には生産者の人柄が表れます」と森さんは話す。

まずは届いた野菜を生で食べ、それからどんな料理に合うか考えて調理する。メニューに合わせて野菜を仕入れる店とは、根本の考えが異なるのだ。

国産生ハムの繊細な熟成香に、ナチュラルワインを合わせて

野菜好きだけでなく、肉好きも満足させてくれるところも嬉しい。おすすめの「はもんみなかみの生ハム」(写真上)は群馬県のみなかみ町で添加物なしの自然飼料だけを食べて育った“ぐんま麦豚”を使った国産生ハムだ。群馬県みなかみ町は、生ハムの本場スペインのグラナダ県とほぼ同じ北緯37度で、自然環境も似ていたことからハムづくりが始まったのだという。豚肉に海塩のみを使い12カ月かけて熟成させた生ハムは、塩味が控えめでナチュラルな味わい。脂が甘めで食べやすいが、噛むほどに香りとうまみはしっかりと伝わってくる。

生ハムは原木で取り寄せ、オーダー後にカットして提供する。切りたての味わいは格別だ。

「国産生ハムのやさしい味わいには、オーガニックワインやナチュラルワインがよく合います。ハムとワイン、どちらも相手の味のジャマをせずにお互いを引きたててくれます」と森さん。今回の生ハムには、白のスパークリングも合うそうだが、おすすめは、自社輸入しているオレゴンワイン。『カートンセラーズ』の赤ワイン「SEVEN DEVILS(セブンデビルズ)」と白ワイン「AUXERROIS(オーセロワ)」(写真上)。そのほかに、常時約20種のグラスワインを用意している。

デザートにもサスティナブル

デザートメニューも豊富。なかでも自慢はジェラートとこちらのプリン。この「平飼い卵のプリン」(写真上)は、『関塚農場』の平飼いの自然卵を使用している。健康的に育った鶏の卵は黄身がレモン色でコクはあるがすっきりとした味わいが特長。バニラビーンズの香りはたちつつも、全体的にあっさりめ。きび砂糖を使ったカラメルソース、ホイップクリームとともにいただく。

ひと口食べると、あとを引きつつも、口の中はさっぱり。甘さではなく、卵のコクが強く残り、どこか懐かしさを感じる。

未来を共につくる、コミュニケーションの場に

契約農家の有機野菜を使用しているだけでなく、肉や卵においても生産者の考えを大切に、芯の通った経営をしている。すべての食材、すべてのモノに、それを選んだストーリーがあるのだ。

「有機野菜を使いさえすれば、オーガニックレストランなのでしょうか。私たちは、人と環境に対するリスペクトが大切だと考えています。スタッフにもできるだけ、生産者のもとを訪ねる研修を設けています。そうすることで、お客さまへ語る言葉にも変化が生まれると思うのです。例えば、私やスタッフが着ているエプロンはファッション業界から食品廃棄物を再活用するプロジェクト「FOOD TEXTILE(フードテキスタイル)」が廃棄予定の野菜で染めたものから選んでいます。プラスチック容器やストローは使用しません。小さなことかもしれませんが、そこにも気を遣いたいのです」

当初の狙い通り、店には多種多様な人が集まっている。神田に勤める仕事帰りの人々、ベジタリアンやビーガン。エシカルファッションやフェアトレードの関係者。それぞれ思い思いに食事を楽しんでいる。そこで交流が生まれれば、また新しいストーリーが始まるかもしれない。

店としての方針は徹底しているが、誰でも気軽に足を運べる、まさに多様性に富んだレストランだ。

撮影:岡本寿

【メニュー】
サスティナブル野菜のディップサラダ 1,200円
はもんみなかみの生ハム 980円
平飼い卵のプリン 480円
オレゴンワイン「EVEN DEVILS」 ボトル 7,000円~
オレゴンワイン「AUCERROIS」 ボトル 時価
※本記事に掲載された情報は、掲載日時点のものです。また、価格はすべて税別です。

サスティナブルキッチン ROSY

住所
〒101-0036 東京都千代田区神田北乗物町11
電話番号
03-6262-9038
営業時間
11:30~15:00(L.O.14:30)、17:00~23:00(L.O.22:00)
定休日
日曜・祝日
ぐるなび
https://r.gnavi.co.jp/fvu9w6xz0000/
公式サイト
http://kitchenrosy.com/

上記は取材時点での情報です。現在は異なる場合があります。

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