人里離れた山奥に予約が取れない話題店が! 採れ立て、掘り立て、もぎたての古民家 日本料理店『心根』

2019年04月19日
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人里離れた山奥に予約が取れない話題店が! 採れ立て、掘り立て、もぎたての古民家 日本料理店『心根』
Summary
1.古き良き空気感が残る一軒家。どの席に座っても見え方が異なり何度でも訪れたくなる
2.山菜、草花、野菜を使った採れ立て、掘り立て、もぎたて料理
3.店主の「氣」を込めた、二十四節気に寄り添う季節の料理でおもてなし

人里離れた山奥に、予約の絶えない話題店が……

大阪・高槻の最北、人里離れた樫田地区に2018年11月末に誕生した『日本料理店 心根(こころね)』。

京都、大阪の都心部から車で1時間はかかるという立地にもかかわらず、関西エリアのみならず全国からお客が訪れ、すでに予約困難な店となっている。

築100年の古民家を、屋根と柱と空気感を残してリノベーション。扉を開けると、目に飛び込んでくるのは鮮やかな朱塗りのおくどさん(=「かまど」のこと。京都などで使われている言葉)だ。

米を炊く釜と、炭床が備え付けられており、中央部には栃の木の一枚板が印象的なカウンター席。

店奥には、天井に神社を思わせる意匠をほどこした上質感あるテーブル席や、ガラス窓の向こう側に自然の移ろいを眺めながら食事ができるテーブル席があり、各々趣の異なるのが魅力だ。

「何度足を運んでもらっても楽しんでもらえるよう、座る場所で見える風景が異なるように配慮しました」と語るのは、店主の片山城(きずく)さん(写真下)である。

心を込めたおもてなしに感銘を受けて料理人に!

高校時代は日々バスケットボールに熱中する毎日。クラブの合宿後で宿舎を訪れた際に受けたおもてなしに感銘を受け、将来は料理と宿が融合したオーベルジュを営みたいという夢を漠然と抱くが、当時はどうすればなれるのか分からず夢は夢のままに……。

大学卒業後、1年間法律事務所で勤務していたが、夢をあきらめきれずに何軒もの旅館を自身で巡るように。そしてオーベルジュをやるには料理の腕を磨かかねばならないと実感し、約21年前に料理の道へと飛び込んだ。和食店『銀平』などで腕を磨いたのち独立し、大阪・枚方で『心根』を9年間営んだのち、「ひとめぼれした」という高槻・樫田地区へ移転した。

使う食材は、この山奥で採れるものという自然の環境そのもの。朝は山菜や草花を摘み、その後農家をまわって収穫されたばかりの野菜を持ち帰る。土の香りが残り、自然の鮮度が感じられる食材を厳選して、採れ立て、掘り立て、もぎたて料理で構成する。

心を満たしていただけるよう「氣」を込めて一品一品を作る

自然が育んだ四季折々の食材に加えて、さらに「氣」を込めて料理をすることが“片山流”。「久しぶりに会った友達とのお食事なのか、大切な方をおもてなしする接待なのか、食事する理由はお客様ごとに異なります。それぞれがすべてうまくいくように気持ちを込めることは、料理人として歩み始めて以来、私自身が大切にしていることなんです」と片山さんは語る。

竹皮をほどく楽しさ、季節を愛でる慶びを!

料理は昼2本、夜1本のおまかせコースのみ。二十四節気(1年を24等分した季節の名称)に寄り添った約12品の料理が楽しめる。今回は、季節の息吹を感じる「生命」の中から、3品を紹介しよう。

まずテーブルに供されたのは、竹の皮に包まれた黄色い器。「この中身は何だろう?」とワクワクしながら、竹皮をほどくのもお楽しみのひとつだ。中身は八寸で、「春という季節に合わせて花見弁当に見立てました」と片山さん。

お弁当の中にはセリと生ブシの玉子焼き、朝掘りタケノコのから揚げ、イイダコのやわらか煮、ホタルイカの燻製、ホンモロコの甘露煮、桜餅に見立てたアサリのおこわ、花より団子にちなんで卵黄の味噌漬けとそら豆の団子が、美しく詰められている。

清流を飛び跳ねるアマゴを表現

続いて「アマゴの塩焼き」(写真上)。渓流の女王とも言われるアマゴを串打ちして炭火で焼いたもの。躍動感たっぷりのアマゴに、水しぶきをイメージした山椒の香りを移した白いパウダー、波紋を思わせるジャガイモ……。川面を割って飛び跳ねる風景が広がるようだ。いただくと骨までパリパリ。クセのない上品な味が楽しめて絶品である。

おいしさを増す鹿を、春の息吹と共に!

こちらは「鹿肉の炭焼き」。春の芽吹きを食べた雌の鹿は、今の時期だけの恵み。しっとりとした食感で独特のクセを感じさせず、噛むほどに甘みが増す。周りには、フキノトウを混ぜたご飯が添えられ、鹿肉と共に口へ運ぶと、ほろ苦い風味が清涼感を運んでくれる。他に、キンカンのジャム、春キャベツのぬか漬けも。目を閉じると、山や野原を自由にかけめぐる鹿の姿が浮かんでくる。

「お盆や器をキャンバスとして、一品ごとに物語を感じてもらえる料理でもてなして、お腹だけでなく、心までいっぱいになるような時間を過ごしていただきたいです」と片山さんは語る。

日本料理をベースにしながらも各ジャンルの技法を用いて調理。そこへ「氣」を込め、物語のある料理でお客様をもてなす。まさに唯一無二の『心根』料理を楽しみに、訪れてみてはいかがだろうか。


【メニュー】
昼のコース 8,000円、15,000円
夜のコース 15,000円
※本記事に掲載された情報は、掲載日時点のものです。また、価格はすべて税別です

撮影:前田博史

心根

住所
〒569-1001 大阪府高槻市中畑久保条15-1
電話番号
072-691-6500
営業時間
12:00~15:00、18:00~21:00 ※共に完全予約制
定休日
火曜
ぐるなび
https://r.gnavi.co.jp/m7ae92ym0000/
公式サイト
https://www.cocorone0309.com/

上記は取材時点での情報です。現在は異なる場合があります。