気さくな接客と絶品「鮨」がうれしい! 東京を代表する鮨店『蔵六雄山』の支店がオープン【平河町】

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2019年06月18日
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気さくな接客と絶品「鮨」がうれしい! 東京を代表する鮨店『蔵六雄山』の支店がオープン【平河町】
Summary
1.気さくな接客と絶品鮨で人気の六本木『蔵六雄山』が「ザ・キタノホテル 東京」にオープン
2.ホテルのエレガントさと和の落ち着きを兼ね備えたお店は居心地も満点!
3.ランチ営業もスタート! ディナーと同グレードの味が昼から楽しめる

あの六本木の人気鮨店『蔵六雄山』が「ザ・キタノホテル 東京」へ!

1973年に日系初のホテルとしてニューヨークに開業した「ザ・キタノホテル ニューヨーク」。こちらと双璧をなす「ザ・キタノホテル 東京」がオープンするというニュースは、2019年初頭、ホテル愛好家たちの間でも話題となった。

その地下に入ったのが、なんと六本木で大人気の鮨店『蔵六雄山(ぞうろくゆうざん)』。

六本木の店は閉店するのか? キタノホテルでは誰が握るのか? などと、今度は鮨好きの間で話題が駆け巡る。その答えはというと……

「本店の位置づけである六本木は、オープンから年月が経ってきたので改装をしています。こちらの平河町(ザ・キタノホテル 東京)では、私が当分店主として握らせていただきます」と、『蔵六雄山』店主の小高雄山さん(写真上)は教えてくれた。

確かに、六本木の店舗は新しい店内とは言えないかもしれないが、なぜ支店を、しかもホテルの中で? と疑問をぶつけると、「日本は2020年に向けて、どんどん海外のお客さまが増えてきている。その滞在の中心となるのはやはりホテル。そこで、この立地は、自分の思う“鮨”という和の文化を発信するのに適していると思ったんです」(小高さん)。

六本木と平河町、ふたつの『蔵六雄山』の違いとは?

ところで、小高さんが“伝説の鮨店”と言われる六本木の『蔵六鮨』(現在は広尾に移転)で修業をし、『蔵六雄山』をオープンさせてから8年。連日大人気で、もはや都内を代表する鮨店のひとつと言ってもいいほど。そこまでのレベルになると、ある程度“型”ができていると思われるが、新しい店舗を開くに当たり、どのようなことを意識されたのか伺うと……

「まず、鮨は昔からカウンターを挟んで職人とお客さまが対面する、ライブ感のある食事。その“見る楽しさ”をより感じてもらえたらと、カウンターは扇形に、よりコミュニケーションの取りやすい形にしました。またホテル内のレストランというのは、一見のお客さまが多いもの。そこで、味がわかりやすくなるように、シャリの味を本店と変えています」と小高さん。

コシヒカリとこしいぶきをブレンドし、ほどけいいように固めに炊いたシャリは、赤酢2種類をブレンドし、やや強めのはっきりした仕上がりに。また、ミネラル豊かで味に甘みと深みがある能登産の塩を使うことで砂糖の量を減らし、後味をよくする工夫がなされている。決してネタの邪魔はしないが、存在感のあるシャリ! これは何貫でも食べられそうな口当たりだ。

豊洲以外からも日本中の魚を勉強し、ベストの仕入れを尽くす

鮨の命であるネタは、豊洲での仕入れの他に、北は北海道から南は九州まで、産地直送で仕入れを行っている。

「休みなどは積極的に産地を回って、漁の様子や処理の仕方などを勉強しています。クエやのどぐろなどは長崎の五島列島のものがやはりうまい。また太刀魚は淡路島がいいなど、自分で納得したネタをお客さまに出せるのが魅力ですね」と語る小高さんだが、貴重な休みに遠方まで出向くのはきつくないか? と聞くと……

「うちは鮨屋です。おいしいものを出すのは当たり前! そこに産地の話など“会話”というエッセンスを加えて、楽しく食べられることが一番大切だと思います。自分の目指す“蔵六雄山の鮨”とは、楽しさとおいしさをシェアする時間を作れるようになること!」

職人としてだけではなく、客側の目線にも立った言葉に、独立から8年でここまで人気になった理由を垣間見た。

地付きの鰹はあえて熟成させず、活きよく!

そんな彼が握る鮨を見せていただこう。

まずは「鰹」(写真上)をつまみで。今日の鰹は三重県・伊勢湾の地付きのもの。湾の中で育つので脂のノリがいいそうだ。あえて熟成させず、活きのいいものに白ネギを添え、タマネギをすりおろしたものを合わせた醤油でいただく。酸と脂、香味野菜のバランスがよく、食欲に火が付く!

次は淡路島産の「春子鯛」(写真上)。こちらの春子鯛(かすごだい)は、軽く塩をし、皮目をさっと湯引きしたものを生酢にくぐらせ、身を2時間ほど昆布〆したもの。身がやわらかく、骨も多い春子鯛は処理に手間がかかるため鮨屋泣かせのネタとも言われるが、そこにさらに幾重もの仕事を施す。エンターテインメント性だけじゃない、こんな細やかな気遣いもあるのが『蔵六雄山』の魅力のひとつであろう。

イカは甘さとうまさの詰まった、芯の芯だけを使用!

長崎県・五島列島産の「アオリイカ」(写真上)。本体重量は2.5kgとなかなか大きめ! そのアオリイカの表裏の皮をはぎ、身の中央、甘さと歯ごたえが詰まった部分だけを使う贅沢さ。

そこに、ギリギリまで身をめくり上げるように包丁目を入れ、芯の甘みとねっとり感が伝わりやすくしてある。イカという鮨屋ではなじみのあるネタを数ランクも格上げしている。

のどぐろはミニ丼仕立てで、流れにアクセントを!

次いで出てきたのはお椀。

中はというと、同じく長崎県・五島列島産の「のどぐろ」(写真上)にシャリを添えたミニ丼! こののどぐろは軽く塩をしたあと、少し干すことでうまみを凝縮させ、鰹の酒盗をまぶして焼いてある。その下にシャリをしいて、鰹の一番だしの葛餡をかけた、凝った作りだ。

つまみ、握り、お椀やミニ丼と、いろいろなものをランダムに出してくれるのも、口が飽きず楽しく頂ける。

鮨ネタの不動の王者、鮪の登場!

石垣島産の鮪(写真上)は189kg、この時期にしては脂もうまく、いい魚体だそうだ。

シャリは鮪の脂の融点に合うように、やや温かめのものを使っている。味は言うまでもない! 毎回思うが、さすが鮪! 文句なしのうまさ! 口に長く残るうまみがうれしい。縦横に入った包丁目で、シャリとネタの一体感もよく、食べていて心地がいい。

締めは長崎県・対馬産の「穴子」(写真上)。

ツメは穴子を3回炊いた煮汁を入れ、しっかりうまみを出したコクのあるタイプ。そこにひと振りの柚子が爽やかだ。

各所のアクセントに使われた黒が大人っぽく、シックですっきりした内装の『蔵六雄山 平河町』。クラシックだけど新しい、モダンだけど落ち着く店内で、芯の通った伝説の鮨店『蔵六』の味と、“小高雄山の味”を感じる鮨をぜひ体感してほしい。

【メニュー】
▼ランチ
握りのみ 12,500円
おまかせ 25,000円
▼ディナー
おまかせ 25,000円

※ランチは12時スタートのみ
※時期により取り扱っていないネタなどもあります
※本記事に掲載された情報は、掲載日時点のものです。また、価格は税別、別途サービス料がかかります

撮影:岡崎慶嗣

蔵六雄山 平河町

住所
〒102-0093 東京都千代田区平河町2-16-15 ザ・キタノホテル 東京 B1F
電話番号
03-6256-9909
営業時間
12:00~14:00、18:00~21:00(最終入店)
定休日
不定休
公式サイト
https://www.zorokuyuzan.com/

上記は取材時点での情報です。現在は異なる場合があります。

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