銀座の和食がこの価格で!? 凄腕料理人の次なる一手、時を忘れるほどおいしい和食とワインの店『時喰み』

2019年06月25日
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銀座の和食がこの価格で!? 凄腕料理人の次なる一手、時を忘れるほどおいしい和食とワインの店『時喰み』
Summary
1.銀座・日本料理の名店『銀座くどう』『徳うち山』を手掛ける工藤氏の新店、和食とワインが楽しめる『時喰み』
2.居酒屋の定番から旬を凝縮した一品まで! 一流日本料理店の技と食材が冴えるメニューの数々
3.和食に寄り添うフランスワインとのマリアージュも心ゆくまで堪能

東銀座の路地裏に、和食とワインの店『時喰み』が誕生

日本料理の名店ひしめく銀座の中でも、モダンでありながら洗練された和食が楽しめると圧倒的な人気を誇る『銀座くどう』と『徳うち山』。
その2店をつくりあげた気鋭の料理人・工藤淳也さんが新たな店をオープンしたと聞けば興味をそそられるのは、至極当然だろう。

その店が位置するのは、『徳うち山』にほど近い東銀座の裏通り。通好みの小さなバルやビストロが点在するエリアだ。

2019年4月、その中の雑居ビル2階に誕生したのが、ワインと和食の店『時喰み(ときはみ)』。通りに出ているのは小さな看板と黒板案内のみ。知らなければ通り過ぎてしまいそうだ。

階段を上ると、古い蔵の扉を使ったドアにたどり着く。趣のある佇まいが隠れ家感を漂わせており、期待に胸がふくらむ。

扉をくぐると、小さなアプローチを経て、グレーと木目を基調にしたモダンでスタイリッシュな空間が現れる。

店内は、シェフとの会話が楽しめるカウンター席が5席、グループでの会食にもぴったりなテーブル席が6席。『銀座くどう』や『徳うち山』とはまるで対極をなす、気軽なバルのような雰囲気を持ちつつも、インテリアの格子使いなど、所々に忍ばせた和のニュアンスが粋だ。

「リーズナブルだけれども、真っ当な和食を楽しんでもらえる店をつくりたいと思いました。本格的な日本料理店は敷居が高いと感じている銀座界隈で働く人たちにも、気軽に来ていただきたいですね」と語るのは、オーナーの工藤さん。

日本料理の名店『銀座うち山』から初めて暖簾分けを許され、2011年『徳うち山』を開店。その後、新境地を求めて『銀座くどう』をオープン。
どちらも予約困難な繁盛店へと成長させた工藤さんの新たなチャレンジが、この『時喰み』だ。

リーズナブルでありながら、クオリティには一切の妥協無し

メニューはアラカルトのみ。好きなものを好きなだけ食べてもらおうという趣向だ。黒板にズラリと書かれた料理は、居酒屋の定番から旬を凝縮した逸品までバリエーション豊富。
「どれにしようか悩む…と皆さんおっしゃいますね」と工藤さんは笑う。

いずれも、割烹でコースの一品として供されるにふさわしいハイレベルなものばかり。それもそのはず、食材の仕入れから料理の仕込みまでを全て『銀座くどう』や『徳うち山』と一緒に行っているのだ。おいしい一皿のための妥協は一切ない。

悩ましいほど魅力的なメニューの中から、今回は定番や人気メニューを紹介しよう。

「フォアグラ最中」(写真上)というユニークなネーミングの一品。中には、西京味噌に漬け込んだフォアグラとのし梅(※)、刻んだ燻製たくあんを挟んでいる。
※のし梅:梅をすり潰して寒天に練りこんだものを、薄く伸ばして乾燥させ竹皮で挟んだ山形県の銘菓

皮ごと豪快にかぶりつくと、ほんのり味噌風味のねっとり濃厚なフォアグラと、甘酸っぱいのし梅の絶妙なマリアージュが口いっぱいに広がる。燻製たくあんのポリポリした食感もたまらない。
一見、遊び心あふれるメニューだが、フォアグラにフルーツやバゲットを添えるといったフランス料理の定番レシピにきちんと則っており、それが和風にアレンジされている。

「マカポテサラダ」(写真上)は、居酒屋の定番メニューであるマカロニサラダとポテトサラダを一緒にしたもの。「2つとも好きなメニューなので、ひとつにしてしまいました」と工藤さん。

ホクホク感のあるジャガイモとゴロっと入ったマカロニをメインに、少し厚切りのハムとシャキシャキしたキュウリの食感がアクセントになっている。味つけは奇をてらわず王道のマヨネーズ。
タマネギが入っていないため予想以上にさっぱりした味わい。タマネギが苦手な人が多いための工夫なのだが、その辛みがない分、まろやかで品の良いサラダに仕上がっている。

空豆のグリーンにイチゴの赤、ピンクグレープフルーツ(PGF)のオレンジといった、色の取り合わせも華麗な「空豆 苺 PGF マスカルポーネ和え」(写真上)。

気軽にとは言いつつ本格的な和食をモットーにしている同店、あえて創作料理メニューは少なめにしている。その中でもこちらは、「ワインにはチーズを合わせたい」というお客のために考案されたもの。

イメージは、和食の定番である白和えだ。メープルシロップでほんのり甘みを付けた、ふんわりなめらかなマスカルポーネと、甘酸っぱいフルーツは相性抜群。フルーツは季節によって変わるが、フレッシュでクリーミーな味わいが、シャンパンのお供にぴたりと合う。

写真映えとしても大好評という「蔵王牛ビフカツ」(写真上)。カリッと芳ばしいキツネ色の衣は薄く、絶妙に火入れしたロゼ色の牛肉が食欲をそそる。サクサクの衣に包まれた赤身肉は、噛みしめると肉のうまみと脂の甘みがジワジワと溢れてくる。

タレとして、カラシ・雪塩・ソースが添えられる。肉の甘みをシンプルに塩で味わうか、少し甘めの王道ソースをたっぷり付けるか、カラシでアクセントを加えるか、それぞれ味の変化を楽しみたい。しっかりとした肉の味わいでワインも進むことだろう。

続いて「炊きたて白米の痛風飯(いくら、唐墨、生うに、キャビア)」(写真上)という罪な名前の絶品ご飯。お米は、工藤さんの出身地である山形県産「つや姫」を使用。注文を受けてから土鍋で炊き上げた白米に、カラスミ・イクラ・ウニという高級食材がてんこ盛りにされ、最後にキャビアをトッピング。

普段健康に気を使っている人も、今宵限りは時を忘れて思い切り頬張りたい。濃厚な味わいを持つそれぞれによるうまみのハーモニーに、悶絶することだろう。

素材の色を引き立てるブルーの茶碗にも注目。料理をより一層おいしく見せる器は、日本料理に欠かせない存在。料理を心から楽しんでもらいたいという想いを、器からも受け取ることができる。

フランスワインの繊細な飲み心地が、和食をさらにおいしく

「料理を満喫していただきたいので、ワインだけが目立つことがないように、和食に寄り添うようなワインを揃えるように心掛けています」(工藤さん)。ラインナップされているのは、手頃ながらも上質な味わいを持つフランス産のワイン。

「洗練された繊細なフランスワインは、和食によく合います」(工藤さん)
例えば、ロワール地方のロゼワイン(写真上・左)はアルコールがきつくなく、軽快でまろやかな味わいが魅力。さっぱりとした飲み口で、揚げ物にぴったり合う。

ワインは赤・白・ロゼ・シャンパンそれぞれグラスでも楽しめ、その他ビールと日本酒、焼酎も一種類ずつ用意されている。

「店名は、色んなことを忘れて、純粋に料理を楽しんでいただきたいという想いを込めて、名づけました。わいわいとお客様に過ごしていただいて、おいしい、また来るよ!と言ってもらえる店にしたいです」と語る工藤さん。

営業はなんと朝4時まで。遅い時間からでも、きちんとした料理をいただけるのがうれしい。ポテトサラダに唐揚げといった誰もが大好きなメニューから、旬の多彩な美味まで。
ワクワクするような本格和食を気軽に、時を忘れて楽しみたい大人の居酒屋だ。

撮影:佐々木雅久


【メニュー】
フォアグラ最中(2個) 1,200円
ポテマカサラ 800円
空豆 苺 PGF マスカルポーネ和え 1,000円
蔵王牛ビフカツ 2,600円
炊きたて白米の痛風飯(いくら、唐墨、生うに、キャビア) 2,800円
グラスワイン 800円~
ボトルワイン 4,800円~
※テーブルチャージ600円、22時以降は1,000円
※本記事に掲載された情報は、掲載日時点のものです。また、価格はすべて税込です

時喰み(ときはみ)

住所
〒104-0061 東京都中央区銀座3-11-6 鈴木ビル2階
電話番号
03-6264-2809
営業時間
平日17:30~翌4:00(L.O.翌3:00)、土曜17:30~24:00(L.O.23:00) ※午前2:00までにお電話がない場合は早じまいあり
定休日
日曜、祝日

上記は取材時点での情報です。現在は異なる場合があります。

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植木祐梨子
ライター