名物「パイ包み焼き」に感動! 国際料理コンクール日本代表が作る気軽なフレンチ『テロワール・カワバタ』

2019年10月11日
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名物「パイ包み焼き」に感動! 国際料理コンクール日本代表が作る気軽なフレンチ『テロワール・カワバタ』
Summary
1.本場フランスの味に日本の旬を! フレンチ初心者も安心な温かみのあるお店
2.シェフはなんと「ボキューズ・ドール」日本代表の超実力派!
3.細やかな部分までおいしい人気メニュー「パイ包み焼き」は必食!

実力派なのに肩ひじ張らない、気軽なフレンチ『テロワール・カワバタ』

JR御茶ノ水駅から神田川方面を見ると、川べりにいくつかのレストランが軒を連ねている。そのなかに、なんとあの有名な国際料理コンクール「ボキューズ・ドール」日本代表となったシェフが腕を振るう、本格派フレンチレストランがあるのをご存知だろうか?

そのお店が、赤いテントが目印の『TERROIR Kawabata(テロワール・カワバタ)』だ。

「ボキューズ・ドール」の日本代表シェフ……その肩書にちょっと緊張してドアを開けると、「いらっしゃいませ!」の声が。

笑顔でキッチンから出迎えてくれるこの人こそ、店主でシェフの川端清生さん(写真下)。

フレンチというと、肩ひじを張ってしまいそうだが、店内を包む柔らかい雰囲気と大きな窓と豊かな自然光に思わずなごむ。

シェフにとっての「テロワール」とは?

ところで、「テロワール」と店名についているが、その意味を川端シェフに伺うと、「フランスではよく使われる言葉なんですが、日本語を当てようとするとなかなか難しい……。“土地の特性”とでも言いましょうか。自分としては“日本らしい、東京らしい、御茶ノ水らしい、そしてフランスのエスプリがある”お店、のような意味でつけました」。

川端シェフは1990年代にフランス東部、イタリアやスイスの国境あたりのサヴォワ地方で修業を積んだ。山の幸と湖で獲れる淡水魚などが味わえる地域だそうだ。

「師事した方が毎日、近くの山までハーブやきのこを摘みに行き、それを使ってメニューを構築するような方で、そのあとフランスのいろいろな地域のレストランで働きましたが、休みはサヴォワ地方の山に通うなど、自分の根底は“フランスの自然”にあるのかな、と。その影響は今も料理に現れていると思います」と川端シェフ。

帰国後も地域の食材やハーブなどに注目し、現在は自分で育てた野菜や果物などをメニューに取り入れているそうだ。

噂のスペシャリテ「パイ包み焼き」の秘密を探る

さて、そんな川端シェフの料理で必ず名前が上がるのが「季節の食材のパイ包み焼き」。筆者もその噂は何度か耳にしたが、なぜこのメニューができあがったのだろうか?

まず、川端シェフと「パイ包み焼き」の出逢いは南フランスで。そのとき、地元産のスズキを使ったパイ包み焼きに出逢い、そのおいしさが心に残った。

そして独自の「パイ包み焼き」を研究し、どんな食材の味もまるっと包み込み、風味や食感も豊かな手作り生地と旬の食材を使った現在のスタイルが完成したそう。

また、こんな裏話もある。最初はこのお店を1人で回していたため、仕込みがしやすく、かつお客さまに温かなできたての一皿を出せる料理はないかと考えていたところ、あのスズキのパイ包み焼きを思い出した。そこで、「日本のフレンチらしく旬も味わえるよう、季節の野菜や魚介類、肉類などを合わせて、パイ包み焼きにしてを提供した」ところ、なんと評判の品になったという。

では、その評判のお料理をさっそく頂いてみよう。

パイ・食材・ソースの三位一体の味とサクサク感が絶品!

本日は「千葉県産の真鯛と秋野菜のパイ包み焼き」(写真上)。中身はすり身にした真鯛と、薄切りの真鯛、そこに秋らしくきのこや海老などが刻んで包まれている。ひと口食べて驚くのが、食材のジューシーさはそのままに、パイ生地はバターの香り深く、かつパイ独特の何層ものサクッと感が味わえること。

また、フランス産エシャロットと白ワイン、バターとアワビのだしを煮詰めて作ったソースがより味わいを深めてくれて、後味は散らしたトマトやフレッシュハーブの効果で心地いい。

ちなみにパイ周辺の丸い部分はパイ生地そのものの味を楽しめるように作った、シェフオリジナルのアイデア! フランス料理の味の奥行きを感じながら、食材の味を生かす部分は日本的。まさに“日本らしく、フランスらしい”、これがテロワールであろう。

日本の豊かな味わいを大切にした前菜

そして次の品は前菜として長くシェフが作っている「スモークサーモンと季節野菜のピクルス添え」(写真上)。こちらはフランスから帰国後、山梨県富士吉田産のスモークサーモンに出逢い、以来ちょっとずつ改良しながら今も作り続けている一品。

スモークサーモンは身が厚く、桜のチップで燻された薫香もすてき。そしてなんと、このスモークサーモンにはパンとバターが合うという。なんでも、フランスではスモークサーモン自体にバターをつけて食べることも多く、現地の食べ方だそうだ。また、淡水魚で有名なサヴォワ地方の白ワインやシャンパンとも相性がいい。

活オマール海老の身やだしを余すところなく味わえる一皿

3品目は「カナダ産活オマール海老のアメリケーヌソース」(写真上)。これもシェフのスペシャリテのひとつ。ポイントは必ず生きたままの活オマール海老を使うことと、殻付きのまま焼き、うまみをしっかりとじ込めること。散らした松茸と落花生「おおまさり」、だだちゃ豆のあしらいとオマール海老の対比も面白い。

また、食べ進めると殻のはじにご飯が入っていることに気が付く。これはシェフの大好きな食べ方で、オマール海老のだしとソースをまんべんなく含ませ、うまみの詰まったリゾット風にしてオマール海老のすべてを食べてほしいという、粋な心遣いだ。

10年ぶりに復活したフォアグラ濃度100%のスペシャリテも

最後は、常連客のリクエストで復活させたという「久しぶりのスペシャリテ ランド産フォアグラのテリーヌ」(写真上)。10年ぶりに復活させたというこちらのテリーヌは、フォアグラに火を入れ、型に入れて冷やして固めたテリーヌに、ドライいちじくを鶏だしで煮たものと、ボルドー産の貴腐ワイン・ソーテルムのゼリー、プラムの赤ワイン煮が添えられている。

ひと口食べると、なんとも濃厚! それもそのはず、材料はフォアグラと少量の塩こしょうと砂糖だけ、というのだから。この濃度、フォアグラ好きには一度食べたらハマること必須。ぜひワインと合わせて食べてほしい。

実は川端シェフはソムリエでもある。地下には自らセレクトしたフランス産ワインが、手頃なものからプレミアのものまでストックされており、お皿に合わせたペアリングも提案してくれる。

『カワバタ』の料理はどれも、フレンチとしてのしっかりした技量を感じさせながら、でもカジュアルに、楽しんで食べることができる。自分が通いたくなるような、シンプルで清潔感があり、美食美酒を楽しめるお店を目指したという言葉も納得のお店作りと接客、そして料理だ。

フレンチ好きはもちろん、フレンチ初心者の方にもぜひ訪れてほしい。

【メニュー】
・平日ランチ限定メニュー 3,900円
・ランチメニュー 5,000円
・ディナーメニュー 5,500円
*他、追加料理や予約のおまかせコースもあり
・グラスワイン 800円~ グラスシャンパン 1,600円~
*他ボトルワイン各種、ビール、ソフトドリンクなどあり
※本記事に掲載された情報は、掲載日時点のものです。また、価格はすべて税別です

TERROIR Kawabata(テロワール・カワバタ)

住所
東京都千代田区外神田2-1-3 東進ビル新館1F
電話番号
050-3374-0789
(お問合わせの際はぐるなびを見たというとスムーズです。)
営業時間
ランチ 11:30~15:30
(L.O.14:00)
ディナー 17:30~22:30
(L.O.21:00)
定休日
月曜日
第1火曜日
※公式HPの営業カレンダーをご確認下さい
ぐるなび
http://r.gnavi.co.jp/cdfygky60000/

上記は取材時点での情報です。現在は異なる場合があります。

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あおい有紀
フリーアナウンサー/和酒コーディネーター