イタリア本場の味に酔いしれる! 実力派シェフがもてなす、一つ星イタリアン『ボッテガ』【広尾】

2020年03月27日
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イタリア本場の味に酔いしれる! 実力派シェフがもてなす、一つ星イタリアン『ボッテガ』【広尾】
Summary
1.イタリア本場で修業を積んだ実力派シェフがもてなす広尾『ボッテガ』
2.トマトのうまみででメカジキをくるんだり、パスタの余熱で溶けるチーズの香りに包まれたり、驚きの体験続き
3.鮮度抜群のモツの煮込みをはじめとする定番の他、季節の味わいを楽しめるメニューも多彩にそろう

究めたい道が見つかってからは、とにかくまっしぐらに進んできた

15歳で料理の道に進むと決めた笹川尚平シェフが、高校を経て調理師学校卒業後、修業を始めた店は中国料理の名店『竹爐(ちくろ)山房』(吉祥寺・現在は閉店)だった。「中国の食文化が大好きで、今でも中国料理が最強だと思っています」と明かすが、入店を機に上京して、休日には、地元・冨山ではお目にかかれない料理の数々を食べ歩くうち、俄然、イタリアの郷土料理に魅了されていった。

ほどなくして進む道を決め、本場での修業を目標に、まずは都内のイタリア料理店で修業を開始。お金が貯まるや日本を旅立ち、ピエモンテ、カンパーニャ、トスカーナの3州で研鑽を積んだ。帰国後は、当時広尾にあったイタリアン『アロマフレスカ』に入店し、その後、麻布十番の『カーザ ヴィニタリア』で11年シェフを務めた後、2017年1月に広尾『BOTTEGA(ボッテガ)』をオープン。2018年から3年連続、『ミシュランガイド東京』の一つ星に輝いている。

「ファンが多い定番メニュー」と「そのときどきの季節のメニュー」でおもてなし

料理は、コース、アラカルトともに用意。お客に支持されて定番化しているメニューと、旬の恵みいっぱいの季節のメニューが中心だ。初めてのお客さんには、そのどちらをも楽しんでもらえるコースをおすすめしているが、遅い時間に利用する常連客は、前菜とパスタなど料理は軽めで、おいしいワインに酔いしれるひとときを楽しんでいく人も多いのだとか。

店内はカウンター席がメインだがテーブル席を2卓設置。うっすらと照らされた店内は木のぬくもりで溢れ落ち着いた雰囲気に包まれている。

トマトのうまみでメカジキをくるんだ、ユニークなスタイルのカルパッチョ仕立て

メニュー表には、前菜、パスタ、メイン料理の数々が並ぶが、もちろん最初は前菜から。その中でもとりわけ色鮮やかな一品が、厚めにカットしたメカジキの存在感が見事な「燻したメカジキと香草のカルパッチョ仕立て」(写真下)。

30~40分燻製したメカジキの上には、アサリのブロードとニンニクの香りをうつしたオリーブオイルでまとめたキュウリやオクラ、ディルやセルフィーユなどの香草をトッピング。周囲に散りばめられたフルーツトマトのソースと、上部のピンクペッパーは美しく呼応しているし、ちょんちょんと落とされたバジルソースも愛らしい。そしてなんといっても目を引くのが、全体を覆っている透明なシート状の素材だ。

気になるその正体は、トマトに重しをかけてゆっくりと抽出したうまみ成分を、海藻由来の食材で固めたもの。すべての食材をシートでくるんで一緒くたにして食べることで、口の中にいろんな香りが広がるのが狙いなのだという。

確かに、シートでくるんで魚と野菜、香草を一緒にほおばると、口中で全体が融合し味と香りが馴染んでいく。食感と食材の組み合わせともに、未知の感動を味わうことができる。

新鮮なモツだからこそ実現した、茹でこぼしナシの調理法

前菜からもう一品。こちらの「トリッパ、ギアラ、小腸の煮込み」(写真下)は、トリッパとギアラの茹で汁を使うことで、素材から出たうまみを戻しているのが特徴だ。

原型となった料理は、トスカーナでの修業時代に出逢った白いトリッパの煮込みだが、帰国後、『アロマフレスカ』が契約していた業者から仕入れた内臓があまりにも新鮮だったため、「これだけいい状態なら茹でこぼす必要はないのでは?」と疑問を抱いたという笹川さん。そこで、キレイに掃除した素材を使って茹でこぼすことなく煮込んだところ、うまみが凝縮された圧巻の状態に。

ポイントは、オーブンの中でフタをせず焼きながら煮込むこと。180~200℃程度のオーブンで3時間ほどじっくりと時間をかけて焼き、水分を濃縮させていくという。ただし、食感を残したほうがおいしい小腸は別立てで煮込み、お客に提供する直前に、ゆっくりと炒めた香味野菜ともども混ぜ合わせている。

煮込みの下には、燻製をかけたスカモルツァチーズが敷かれているのも特徴的。食べ進めるうち、ふわりと立ち上がってくる燻製香が、なんとも心地よく感じられるのだ。もちろんワインにもぴったり。『ボッテガ』ではイタリア産のワインのみをソムリエがセレクトしているが、トリッパを食べ進めるとワインがとまらくなってしまう。

チーズは「溶けはじめ」が肝心。豊かな香りの“後追い”を楽しめる手打ちパスタ

続いては、パスタメニューの人気の一品「黒トリュフとフォンティーナチーズのタヤリン」(写真下)をご紹介。

「タヤリン」とは、ピエモンテ州ではお馴染みの卵を使った細打ちパスタ。卵黄のみで小麦粉をつなげている、歯切れのよい生パスタだ。茹であがったら、茹で汁とバターとともに和え、フォンティーナチーズを敷いたプレートの上に盛り付け。最後にトリュフをたっぷりとトッピングしたら完成だ。

なぜ下にチーズを敷くかというと、チーズは「溶けはじめ」がもっとも香りが立つため、食べている最中にチーズが溶けることで、五感で楽しめる一皿へと昇華するから。

テーブルに到着した直後はトリュフの香りいっぱいに包まれるが、食べ進めていくうちに、ナッツのように香ばしいチーズの香りが漂ってくるさまは一興。バターたっぷりの濃厚な味わいと相まって、いつまでも記憶に残ること間違いなしだ。

キメ細かで柔らかな牛肉「シンシン」には、コク深いマルサラソースがよくお似合い

そしてメインの肉料理がこちら。「黒毛和牛のローストと黒トリュフ」(写真上)は、オーブンで約1時間火入れした、ふっくらやわらかな「シンシン」(内モモのさらに内側にある部位)が主役。

仔牛や豚のうまみが詰まったスネ肉をオーブンでじっくりと焼いてだしをとり、マルサラ酒やマスタード、黒こしょうとともに甘辛く仕立てたソースは、深みのある味わいで、キメ細かなシンシンにまとわりついたときの口当たりが絶妙! トッピングの黒トリュフは、プレートを覆いつくす勢いで散りばめられており、なんとも贅沢な気分に浸れるのもとってもうれしい。

モットーは「丁寧に積み上げていくことの大切さ」

今回紹介した料理は、いずれもファンの多い人気メニュー。多くのお客に支持され続けている理由はなんだろうと、調理中の笹川さんにモットーとしていることを尋ねたら、返ってきたのは「丁寧に積み上げていくことの大切さ(を常に胸に刻んで仕事する)」という答え。

「料理人としてのキャリアをスタートした時は『シェフとしての姿勢』を教わりましたし、何より『丁寧に積み上げていくことの大切さ』をこれまで学んできました」。先輩方に倣い、学び続けることを楽しんでいる笹川シェフらしく、店内には、愛読書の料理本も多数並ぶ。

気になる本があれば手に取りつつ、カウンターに立つ笹川シェフのひたむきな姿に注目すると、おいしい料理をいただくことへの感謝の念も沸いてきそうだ。

【メニュー】
・燻したメカジキと香草のカルパッチョ仕立て 2,200円
・トリッパ、ギアラ、小腸の煮込み 2,400円
・黒トリュフとフォンティーナチーズのタヤリン 6,400円
・黒毛和牛のローストと黒トリュフ 6,800円
・シェフのお任せコース(前菜3品、プリモ1品、メイン1品、食後のお楽しみ) 10,000円~
※本記事に掲載された情報は、掲載日時点のものです。また価格はすべて税別、別途テーブルチャージ500円がかかります

BOTTEGA

住所
〒150-0012 東京都渋谷区広尾5-17-8 アプリシエ広尾B1F
電話番号
03-6450-3933
営業時間
17:00~24:00(L.O.)
定休日
日曜
ぐるなび
https://r.gnavi.co.jp/s2fkjjbj0000/
公式サイト
https://www.bottega-cucina.com/

上記は取材時点での情報です。現在は異なる場合があります。