築地の老舗鮨店で修業した大将が、選び抜いた最高のネタと、手間を惜しまないおもてなしの心で握る本格寿司!『鮨しづめ』
老舗から話題のお店まで、さまざまなこだわりの「食」が集まる、新富町・築地エリア。その静かな路地裏に、風情ある黒塀の一軒家がある。それが『鮨しづめ』だ。
引き戸を開けると左手には階段、正面にはゆったりと席をとったカウンターが広がり、大きなガラス扉の向こうにはテラス席が。
この贅沢な空間はこの場所にあった古民家をリノベーションしたものだそう。
「一軒家という立地を生かして、2階には個室テーブル席を。1階は鮨屋らしいカウンター席、そして中庭は換気のよさを考え、テラス席として使っています」と話すのは店主の鎭目英大(しずめ・ひでひろ)さん。
鎭目さんにとって築地は10代の頃から修業をした想い入れのある街。修業時代には調理技術はもちろん、毎朝市場に通ってネタの目利き、手間を惜しまない誠実な仕事、お客さまへの感謝とおもてなしの精神など、鮨にとって大切なことをたくさん学んだそうだ。
「素材選びも鮨職人の大事な技術のひとつ。独立した今でも豊洲市場に毎朝通い、魚屋さんと情報交換するなど、常に素材の新しい知識を学んでいます。それほど鮨にとってネタは大切ですから」(鎭目さん)
そして鎭目さんがこだわっていることがもうひとつある。ネタの切りつけ、シャリとのバランスだ。仕入れた魚の具合を見てから、下処理や切りつけ、仕込み方法を考えるそう。そして、そのネタを主役として引き出すために、シャリの大きさもネタごとに調整しているとのこと。
そんな『鮨しづめ』のこだわりの鮨とは一体どのような味なのか? さっそく握りとつまみを見せてもらおう。
アワビとウニの贅沢な組み合わせは、だしにもこだわりを!
まずはおつまみから。こちらは「鮑の雲丹あんかけ」(写真上)。
どちらも主役級の贅沢な食材を合わせた豪華な一品、取材時は、アワビは北海道・礼文島(れぶんとう)、ウニは利尻島と、ともに餌場がよく魚介類の味がいいことで有名な北海道産のものを使用している。
やわらかく蒸したアワビにアワビの肝、ウニ、それらをまとめるあんは贅沢にもアワビのだしをベースにしたもの。また、鎭目さんいわく、「ウニは味が濃厚だが、実はいろいろな食材と相性がよい万能食材。アワビと合わせてもそれぞれの風味を引き立ててくれます」とのこと。
アワビの豊潤な磯の風味にウニのコクが加わり、すばらしくおいしい組み合わせだ。
江戸前寿司の“ひと仕事”を加えた握り
次は握り。小肌の名産地・江戸前は神奈川県小柴産の「小肌の握り」(写真下)。
ひと口食べるとすっきりした脂とじんわりした甘み! 実はこの小肌の味を引き出すのには仕込み以外にシャリに工夫があるそうだ。
「小肌の味は毎日違うので、シャリは小肌の具合に合うように白酢と赤酢をブレンドしているシャリを使います。また、シャリの酢の調整は魚の状態を見てから都度変えています」と、鎭目さん。この細やかなこだわりが一段上の握りの味を作っている。
握りの主役マグロは脂の具合と身の締まりがいい10~11月に獲れたものだけを使用!
次は人気ネタの「大トロ」(写真下)。
『鮨しずめ』では年間を通しておいしいマグロを提供するため、海が荒れることで魚の身が引き締まり、脂が豊かになる10~11月に獲れたものだけを使っている。
取材時はアイルランド産の本マグロだが、これが一級品の味わい! 驚くほど細かい包丁目の入った大トロはシャリと合わせて口に入れるとサッと脂がほどけ、極上の口当たり。
こちらのシャリも濃厚な脂を受け止められる具合に調整した、白酢と赤酢をブレンドしたシャリを使っているそうだ。
もっちりとした歯ごたえが絶品! 人気ネタの赤身のヅケ
大トロと同じマグロを使って、今度は「赤身のヅケ」(写真上)の握り。
サクごと漬けたりあぶってから漬けたり、「ヅケ」の技法はお店によって様々だが、『鮨しづめ』ではサクから切りつけたあと、握る前に漬け地に10分程度、冷やしながら漬けているのだとか。こうすることでマグロの味わいを残しながら、ほどよく味が入り、食感がもっちり、おいしく仕上がるそうだ。
さて、その味はというと、マグロらしい酸味とコク、ぐっと歯に感じる噛みごたえがおいしく、まさに「マグロ!」という味わい。漬け地にゆずを少量入れることであと味も爽やかで、思わずもう1貫食べたくなる。
鮨好きに人気のネタ・赤貝はうまみを残す加減が大事!
次は鮨ツウにも人気が高い旬の貝「赤貝」(写真上)。使用しているものはそのおいしさから人気が高い熊本県産のもの。
こちらはお店で剥いた赤貝を塩でもみ洗いし、氷水でさっと洗って身を締めている。と、書くと単調だが、実はこの作業時に雑味を取ってうまみを残す、力加減こそが味を決める。その見極めこそがさすが鮨“職人”と言われる技であろう。
余熱も考えて茹で上げた車海老は身の甘みが絶品!
最後は熊本県天草産の「車海老」(写真上)。つやっとした身に紅白の色合いも鮮やかで、見た目だけで“おいしい!”と思うような姿だ。
鮨店ならだいたいいただくことのできるメジャーなネタの海老だが、やはりここも仕上げが違う。
仕入れたばかりの生きている状態の車海老を串に刺し、薄い塩水でややレアめ、芯が残るように茹で上げる。ここで余熱でどれくらい火が入るかを考え、そこを見極めて引き上げるのがコツだそうだ。
そんな車海老の味はというと、澄んだ海老の味噌の甘みが天然の調味料代わりになり、思わずうなってしまうほど。
プレミア日本酒もズラリと! 「鮨に合う日本酒」と鮨のマリアージュを楽しんで
さて、ビールや焼酎、ワイン、梅酒など豊富なお酒がそろう『鮨しづめ』だが、中でも鎭目さんが鮨といただくのにおすすめするお酒は「日本酒」。
こちらでは鮨に合う味であることを前提に種類をそろえ、甘口から辛口まで、さまざまな味わいの日本酒を揃えている。また、食事の席がより盛り上がるようなプレミアム日本酒も! お酒を心ゆくまで楽しみたいという方には飲み放題付きのコースがあるのも頼もしい。
またこちらでは「新しい生活」の中での外食スタイルとして、お酒とおつまみがセットでいただける、「おつまみセット」(写真上)のクール便発送(一部地域を除く全国発送可)や、近隣エリアへのデリバリー、店頭でのテイクアウトなど、さまざまなスタイルでいただける鮨を提供している。
また、店内で飲食もテラス席の使用や席間隔を開けての食事の他、スタッフもマスクの着用や体調管理、衛生管理などを徹底して行っているそうだ。
「毎日“鮨を握る”ということを作業にせず、しっかり魚を見てきちんと仕上げ、おいしく召し上がってほしい」と言う鎭目さん。
凛とした雰囲気の中、バリエーション豊富なメニューやロケーションで鮨を楽しめる『鮨しづめ』。気軽なランチから大切な方とのディナー、おうち鮨まで、さまざまなシーンにフィットする鮨を食べてみてはいかがだろうか?
【メニュー】(価格はすべて税・サ別です)
▼ランチ
旬にぎり つきじ 5,000円
▼コース
旬づくし いわお 11,000円
旬づくし しづめ 15,000円
鮨づくし しづめ 15,000円
鮨コース 厳選酒飲み放題付(2階テーブル個室限定) 12,000円
女性専用鮨コース 厳選酒飲み放題付(2階テーブル個室限定) 10,000円
すっぽんコース(2階テーブル個室限定) 12,000円
旬魚の鍋付きコース(2階テーブル個室限定) 12,000円~
*お好みでの注文も可
*おつまみセット(クール便 全国発送) 6,500円・9,000円
*テイクアウト 2,500円~
▼ドリンク
日本酒 一合 900円~
他、焼酎、ビール、シャンパン、ワイン、ソフトドリンクなどあり
※本記事に掲載された情報は、取材日時点のものです。
※詳細は店舗にご連絡ください
撮影:榊智朗
鮨 しづめ
- 電話番号
- 050-5488-4722
(お問合わせの際はぐるなびを見たというとスムーズです。)
- 営業時間
- 月~土・祝前日・祝日
ランチ 11:30~14:00
(L.O.13:30)
月~土
ディナー 17:30~22:00
(L.O.21:30)
- 定休日
- 日曜日
第2月曜日、第4月曜日
※祝日は通常通り営業いたします。
※本記事に掲載された情報は、取材日時点のものです。
※電話番号、営業時間、定休日、メニュー、価格など店舗情報については変更する場合がございますので、店舗にご確認ください。