自由が丘の『菜道』はベスト・ヴィーガンレストラン世界1位! ヴィーガンなのに大衆料理が楽しめる隠れ家

グルメスポット・自由が丘に店を構えるヴィーガンレストラン『菜道(サイドウ)』をご紹介。同店は開店からわずか1年で世界のヴィーガンやベジタリアンが利用するレストラン情報サイト「Happycow(ハッピーカウ)」の「ベスト・ヴィーガンレストラン」部門で世界1位を獲得しているレストランです。メニューは、いわゆる“居酒屋料理”。焼鳥、カツ丼、ラーメンもヴィーガン向けに開発。肩ひじ張らず通えるお店です。

2020年09月09日
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自由が丘の『菜道』はベスト・ヴィーガンレストラン世界1位! ヴィーガンなのに大衆料理が楽しめる隠れ家
Summary
1.ヴィーガンをはじめ、どんな思想・宗教の方でも食事が楽しめる、自由が丘『菜道』
2.外国人に人気の日本の大衆食をヴィーガン料理に応用
3.安心・安全な食事で日本人も健康な身体に!

“世界一”のヴィーガンレストラン『菜道』

「ヴィーガン」と聞くと取っつきにくいイメージを抱いたり、自分には関係のない世界だと考える方もいるかもしれない。しかし、東京・自由が丘の『菜道(サイドウ)』は、そういう人にこそ訪れてほしいヴィーガンレストランだ。

国内で日本人ばかりに囲まれて生活していると気づきにくいが、世界にはさまざまな宗教や思想にもとづく食生活を送っている人々が存在する。彼らに安心して日本食を楽しんでもらうことを目的として、2018年9月に開業したのが『菜道』なのだ。

運営は、動物由来成分やアルコール、化学調味料などを使用しないインスタントラーメン「Samurai Ramen」を販売する『株式会社Funfair』。

開店からわずか1年で世界のヴィーガンやベジタリアンが利用するレストラン情報サイト「Happycow(ハッピーカウ)」の「ベスト・ヴィーガンレストラン」部門で世界1位を獲得。それ以降は、世界中から外国人が足を運ぶようになった。その人気の秘密はどこにあるのか?

世界中の誰もが食事を楽しめる

その前に、「ヴィーガン」について簡単に説明しよう。ヴィーガンは「ベジタリアン」とは異なり、肉・魚だけでなく、卵や乳製品などの動物性食品をいっさい口にしない、いわゆる完全菜食主義者にこと。食物や衣服、装飾品などのために、あらゆる形態の動物への残虐行為、動物の搾取をとり入れないようにする生き方=ヴィーガニズムが根本にある。

『菜道』はヴィーガンに加えて、仏教などで食べることが禁じられる場合があるネギ類やニンニク、ニラといった五葷(ごくん)も使用していない。「当店はベジタリアンやヴィーガンはもちろん、理論上すべての宗教に対応した食事をご用意しています」とシェフの楠本勝三さん(写真下)は話す。

このように書くと堅苦しく感じるかもしれないが、『菜道』はあくまで「誰もが訪れることのできるレストラン」であって、特定の食生活を送る人向けの店ではない。

「たとえば、ヴィーガンの友達がいたとします。しかし、これまで一緒に食事を楽しめる店が日本には極端に少なかった。ですから当店は、ヴィーガンと“ノーマル”な方がともに食事をおいしく楽しめることをめざしているのです」と楠本さんは強調する。

さて、前置きが長くなったが、実際に『菜道』で提供している料理を紹介しながら、その魅力をお伝えしていこう。

焼鳥、カツ丼もヴィーガン向けに

メニューは、いわゆる“居酒屋料理”だ。「日本を訪れる外国の方がいちばん食べたがるのは、われわれ日本人がいつも口にしているような大衆食なんです。だから、そうしたインバウンド需要に対応したメニュー構成にしました」と楠本さん。これが前述の情報サイトのクチコミで絶大な支持を得た理由のひとつだろう。

なるほど、メニューブックをめくると、焼鳥、うな丼、かつ丼、ラーメン、餃子……と、日本の居酒屋や食堂でおなじみのメニューが並んでいる。でも、焼鳥? ウナギ?? とんかつ??? ヴィーガンレストランでそれらを提供することができるのか。疑問に思うのは当然だ。でも、それが可能なのだ。

まずは、単品メニューで一番人気の「菜食焼鳥」(写真下)。こちらは鶏肉を使っていない。
見た目は、たしかに焼鳥。半信半疑でほお張るとザクっとした歯触りに続いてムギュっとした食感が感じられ、香ばしいタレの風味が味わえる。多少の違和感はあるが、味わいは限りなく焼鳥に近い。材料などは企業秘密だが、鶏肉を使わずに焼鳥を再現できることに驚きだ。

続いて食事メニューで人気の「カツ重」(写真上)。しつこいようだが、豚肉は使っていない。
サクッとした食感の“カツ”は、軽い口当たりながら、衣の香ばしさや“肉感”が感じられる。やはり紛うことなくカツ丼である。巷でよく見る大豆ミートは使っていないという。

こちらは「ヴィーガンチーズのカプレーゼ」(写真上)。ヴィーガンは乳製品も食さないので、チーズも使えない。この“チーズ”もオリジナルの製法のもの。ほかにも「菜食コロッケ」「石焼き麻婆豆腐」「季節野菜のフリッター」といった一品料理を用意する。

また、『菜道』の看板メニューである「齋麺」は、ラーメンタイプの「おん齋麺」(写真上)、「みそ齋麺」のほか、焼きそばタイプの「やき齋麺」、つけ麺タイプの「つけ齋麺」などをそろえる。「あしたば麺」、「しょうが麺」、「ブロッコリー麺」、「桑麺」、「ウコン麺」の5種類から麺が選べるのもうれしい。
写真上の「おん齋麺」は季節の野菜と春雨湯葉巻き揚げをトッピングしたやさしい味わいの一品。自家製の柚子胡椒とともにいただく。

ヴィーガン対応のワインもラインアップ

ランチは「齋麺」をはじめとする食事メニューや「菜道の昼膳」などを用意。一方、ディナーはプリフィクスコースが基本になる。人気なのは、前菜、食事、ドリンクなどがセットになったコース「菜道で夜鳴き」(写真下)。

「つきだし」として、地球上でもっともデトックス効果が高いといわれるウィートグラスのジュース(写真上・右下)もセットに含まれる。

ほかに前菜またはデザートから3品とドリンク2品をチョイスできるコース「菜道でおつまみ」も好評。それぞれのコースに追加で、単品メニューを注文することも可能だ。お酒はヴィーガン対応のワイン(写真下)など、誰もが安心して飲めるものを用意している。

開店当初こそ7対3くらいで外国人の割合が多かったというが、徐々に日本人客が増えていき、新型コロナウイルスの影響で外国人客が激減する前は5対5程度の割合だった。「ヴィーガンの方だけでなく、食の安全や健康に気をつかわれる日本人の方に利用していただく機会が増えてきたのはうれしいですね」と楠本さんは言う。

将来的には『菜道』ブランドで海外に進出することも予定しているという。ほかの国や地域に比べると、ヴィーガンに対する理解が遅れている日本において安心・安全で健康な食事が気軽に楽しめる『菜道』には、日本のヴィーガン文化の発信基地としての役割も期待したい。

【メニュー】
菜食焼き鳥 700円
カツ重 1,300円
ヴィーガンチーズのカプレーゼ 900円
おん齋麺 1,300円
菜道で夜鳴き(コース) 3,000円

菜道

住所
〒152-0035 東京都目黒区自由が丘2-15-10
電話番号
050-3467-5185
営業時間
ランチ:12:00~15:00(L.O.14:00)、ディナー:18:00~22:00(L.O.21:00)
定休日
毎週水曜日
ぐるなび
https://r.gnavi.co.jp/jpb9amx50000/
公式サイト
https://saido.tokyo/

※本記事に掲載された情報は、取材日時点のものです。
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