ミシュラン一つ星コンビが監修!自由が丘『レストラン ソルフェージュ』はスポーツクラブ内の人気フレンチ

自由が丘の『Restaurant Solfège(レストラン ソルフェージュ)』は、『ミシュランガイド東京』の一つ星フレンチ出身のシェフ&ソムリエがタッグを組んでオープンしたお店。スポーツクラブ『LIBERTYHILL CLUB(リバティヒルクラブ)』と併設していることもあり、野菜たっぷりでヘルシーな料理が多数。上質なフレンチがカジュアル&高コスパで楽しめる、穴場的一軒だ。

2020年10月21日
カテゴリ
レストラン・ショップ
  • レストラン
  • 自由が丘
  • 東京
  • フレンチ
  • ワイン
ミシュラン一つ星コンビが監修!自由が丘『レストラン ソルフェージュ』はスポーツクラブ内の人気フレンチ
Summary
1.『ミシュランガイド東京』一つ星店出身コンビがタッグを組んだ『レストラン ソルフェージュ』(自由が丘)
2.ヘルシーで上質な料理を、カジュアルな価格&スタイルで楽しめることを追求
3.人気ドラマの監修も務めたソムリエがセレクトしたワインがカジュアルな価格で飲めるのも注目

自由が丘のスポーツクラブ内に、要注目のフレンチがオープン!

自由が丘の高級スポーツクラブとして知られる『LIBERTYHILL CLUB(リバティヒルクラブ)』が、かつて会員専用だったラウンジを大胆にリニューアル。2020年9月21日、会員だけでなく一般客も利用できる『Restaurant Solfège(レストラン ソルフェージュ)』として、グランドオープンした。

スポーツクラブ併設の飲食店というと、カフェのようなカジュアルな店をイメージするが、同店の料理やワインを監修しているのは、『ミシュランガイド東京』で一つ星を獲得した『リベルテ・ア・ターブル・ドゥ・タケダ』(麻布十番・現在は閉店)で、スーシェフとソムリエを務めていた“一つ星コンビ”。

広々としたフロアは高級感とカジュアル感がほどよくミックスされていて、フレンチと言えど気後れせず使えそうな雰囲気。

テーブル席のほか、奥には本格的なバーカウンターや、ライブラリー風のソファ―コーナーがあり、さまざまな使い方ができそう。ソファーコーナーはパーテーションで仕切れば個室としても利用可能(個室使用料4,000円)。

ミシュラン一つ星コンビがタッグを組んだ理由

料理の監修を担当したのは、『レストランひらまつ』 (広尾)や、『ミシュランガイド東京』で一つ星に掲載されたことのある『リベルテ・ア・ターブル・ドゥ・タケダ』(麻布十番・現在は閉店)でスーシェフを務めていた滝本亘さん(写真上・左)。技術と料理センスが高く評価されていたが、お子さんの誕生を機に「家族と過ごす時間を作りたい」と考え、近年はカジュアルな和ビストロの店の厨房に立つ日々を過ごしていたそう。

そんな滝本さんに料理プロデュースを依頼したのは、同店のワイン監修をしている成澤亨太さん(同・右)。滝本さんと同時期に『リベルテ・ア・ターブル・ドゥ・タケダ』でソムリエとして働いていた人物だ。現在はパリに本店を持つフランス料理店『Restaurant TOYO』の東京支店『Restaurant TOYO Tokyo』 の総支配人兼シェフソムリエを務める傍ら、数多くのレストランのドリンク監修を担当。さらには、TBSドラマ『グランメゾン東京』のワイン選定を務めるなど、その幅広い活躍が注目される存在だ。

「同じ店でずっと滝本(シェフ)の仕事を見て来たので、彼の技術の確かさはよく知っていました。当時はスーシェフとしてシェフが考案した料理を作っていましたが、“上質なカジュアル”という『レストラン ソルフェージュ』のコンセプトを聞いた時、真っ先に彼の顔が浮かびました」(成澤さん)

高級店のエッセンスをカジュアルに落とし込むのは、実は非常に難しいこと。だが、高級店で培った確かな技術があり、カジュアルビストロでの経験も積んでいる滝本さんは見事にその難しい課題をクリア。自身の料理センスを盛り込んで独自の料理を完成させた。

「今、フレンチはいろいろな形に進化していて、“本当のフレンチ”が何かは、僕にもよくわからなくなっています。『レストラン ソルフェージュ』の料理は、本物の上質を知る人が健康を意識するようになって『もっとカジュアルに食事を楽しみたいなら、こういう料理が喜ばれるはず』とイメージした料理。ジャンルにこだわらず、僕自身、自由に楽しんで提案しています」(滝本さん)

以下、その一例を紹介する。

カジュアルさと本格感、ヘルシーさを融合させた“ソルフェージュ流フレンチ”

「ソルフェージュ風サラダ 自家製季節のフルーツドレッシング添え」(写真上)は、ランチタイム限定で提供している人気メニュー。食感が異なる多種類のオーガニック野菜に、クルトン、チーズ、ナッツを加えており、ひと口ごとに違う味わいや歯ごたえが楽しめる。

中央の器の中のドレッシングには、旬のフルーツを使用。季節によって洋梨やキウイなどに変わるが、取材当日は柿。とろりとした口当たりとフルーティな甘みが、サラダの味わいを一層引き立てる。

「滝本(シェフ)の料理はどれも、味付けのバランスがちょうどよく絶妙に決まっているのが特徴。だからいろいろな要素を加えても、味がまとまっているんです。それに本人が関西人で本音をはっきり言うタイプなので、料理も盛り付けは繊細だけど、味の輪郭がはっきりしているんですよ。やっぱり人柄って料理に出るんですね(笑)」(成澤さん)

魚や肉が見えないほど、たっぷりの野菜をトッピング

「キャロットラペ 手長海老のグリエ・ナッツと焦がしバターソース」(写真上)には、手長海老が見えないほどたっぷりのハーブをトッピング。山盛りのキャロットラペは繊細な薄さ、ふんわりしたやわらかい食感、ニンジン本来の濃厚な甘みで、まるでヘルシーなデザートのよう。

焦がしバターとナッツのソースが殻付きのままグリエした手長海老の香ばしさを引き立てる。イタリアンパセリやディルなどの香りの強い野菜と合わせると、さらに格別の味わいが生まれる。

「五穀米とデュカ コリアンダーのサラダ ラムチョップのグリエ」(写真上)にも、肉が半分隠れるほど大量のパクチーが。「デュカ」とは胡麻やナッツ、クミン、コリアンダーなどのスパイスをミックスしたもので、エジプト料理によく使われる調味料だ。

ソースの見た目からクリーミーな味わいをイメージしたが、このデュカによって、グリーンカレーのようなパンチの効いた味になり、マトンの野生的な香りと実によく合う。

かために炊いた五穀米とからめると、さらにグリーンカレーのイメージに近づく。エスニックなグリーンカレーを、洗練されたフレンチに昇華させたような見事な一皿だ。

デザートも、ヘルシーなおいしさを追求

デザートも「季節のフルーツコンポート」(800円)などのヘルシーなものが多いが、特におすすめしたいのが「豆腐ダンジュ・エルダーフラワーソース」(写真上)。

フレッシュチーズを使用したレア―チーズケーキの一種「クレームダンジュ」を、豆腐とヨーグルト、アイスクリームで作り、湯葉のチップをトッピングしている。

ふんわりした口溶けがどこまでも軽い味わいで、罪悪感なくデザートが食べられるのが嬉しい。あとくちに広がる大豆の香りも心地よく、酸味のあるエルダーフラワーのシロップと合わせると、ダンジュの甘みとコクが強まる。

「豆腐は意外に風味が強くて、デザートとして味をまとめるのに配合の試作を重ねました。ポイントは、エルダーフラワーのシロップ。デザートとしてはかなり強めに酸味を効かせていますが、料理は酸味のアクセントが大事なんですよ」(滝本さん)

TBSテレビドラマ『グランメゾン東京』のワイン監修をしたソムリエのワインが、格安で楽しめるのも魅力!

滝本さん監修の料理と並ぶこの店の大きな魅力が、今やソムリエ界のスター的な存在の成澤さんがセレクトしたワインを、ボトル3,800円から飲めること。

高級店でソムリエを歴任してきた成澤さんにとって、この価格帯のワインの監修は初めてのチャレンジだったそうだが、「いろいろなワインを味わい、僕自身にとっても勉強になりました。カジュアルな価格でも、自信を持っておすすめできるワインばかりです」と成澤さん。

成澤さんがセレクトしたワインをこの価格帯で飲めるのは稀少。ワイン好きなら、自分だけの秘密にしておきたい情報かもしれない。

スポーツクラブ併設のレストランであることや、車で来るお客が多いことから、ノンアルコールカクテルやソフトドリンクも充実している。「自家製ジンジャーレモネード」(写真上・一番左)も、成澤さん監修ならではのすっきり苦みのきいた、大人の味わいだ。

レストランの語源は“休息”で、もともと体を労わるための場所だった。スポーツクラブ併設ということもあり、健康に強くフォーカスしたこの店の料理は、その基本に立ち返ることを目指している。

「ここで食事することで普段の食事でも健康を意識できるような、そんな店にしていきたいですね」(成澤さん)


【メニュー】
・ソルフェージュ風サラダ 自家製季節のフルーツドレッシング添え 1,200円(※ランチタイム限定メニュー)
・キャロットラペ ラングスティーヌのグリエ・ナッツと焦がしバターのソース 1,800円
・五穀米とデュカ コリアンダーのサラダ ラムチョップのグリエ 2,200円
・豆腐ダンジュ・エルダーフラワーソース  650円

・グラスワイン 700円~
・ボトルワイン 3,800円~
・自家製ジンジャーレモネード 700円

撮影: 佐々木雅久

レストラン ソルフェージュ

住所
〒152-0023 東京都目黒区八雲3-26-6 リバティヒルクラブ1F
電話番号
03-5726-8320
営業時間
月~土 11:30~15:00(お食事14:00、ドリンク14:30L.O.) 17:30~22:30(お食事21:30、ドリンク22:00 L.O.) 日・祝11:30~15:00(お食事14:00、ドリンク14:30 L.O.)17:30~22:00(お食事21:00、ドリンク21:30 L.O.)0、ドリンク14:30 L.O)17:30~22:00(お食事21:00、ドリンク21:30 L.O)
定休日
リバティヒルクラブの休館日(毎月末休館日及び年末年始等)に準じる
公式サイト
https://solfege.tokyo/

※本記事に掲載された情報は、取材日時点のものです。
※電話番号、営業時間、定休日、メニュー、価格など店舗情報については変更する場合がございますので、店舗にご確認ください。