ランチでおすすめ! 世田谷区・松陰神社で本場フランス旅気分、穴場フレンチ『ビストロ トロワキャール』

世田谷区(松陰神社前)の『BISTORO TROIS‐QUARTS(ビストロ トロワキャール)』をご紹介。同店は地元に根強い人気を誇る本格ビストロ。夜はおまかせコースのみだが、ランチなら5つのコースから選べる絶品ビストロ料理がおすすめだ。パートナーの記念日や誕生日、家族の大切な日にぴったり。

2021年02月10日
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ランチでおすすめ! 世田谷区・松陰神社で本場フランス旅気分、穴場フレンチ『ビストロ トロワキャール』
Summary
1. 本格的なビストロ料理で地元民に11年間愛される、松陰神社前の『BISTORO TROIS‐QUARTS(ビストロ トロワキャール)』
2. 味はもちろん、感染症対策にも力を入れており、そのために改装までしたほど
3. ランチとテイクアウトで、飲食店を応援しよう!

松陰神社前のフレンチレストランで、ランチ&テイクアウトを楽しもう!

多くの飲食店が、新型コロナの感染症予防対策と営業を両立させるため、日々工夫を重ねている。そんななか、厳重な感染予防対策で常連のお客からの信頼をさらに高めているのが、松陰神社前で11年間愛されているフレンチレストラン『ビストロ トロワキャール』だ。

東急世田谷線「松陰神社前」駅から徒歩1分。改札を出て、踏切を渡った目の前にあるビルの2階という好立地だ。

本来は4卓+カウンター席だが、2020年から感染症対策で3卓に減らし、カウンターは原則使用不可にしている。テーブル間の距離も広く、安心感がある。家族連れ以外のグループ客に対しては、テーブルに飛沫防止用の透明パネルを置いている。

感染症対策のため、2020年8月には内装をリニューアル。愛着のあった布張りのソファを殺菌しやすい革に張り替えている。さらにランチタイムもディナータイムも完全予約制にし、それぞれ来店時間をずらして案内しているという徹底ぶり。

お客は入店と同時に化粧室に案内され、手を洗いアルコール消毒をするよう促される。ここまで感染症対策を徹底している店には、なかなかお目にかかれない。外食に消極的になりがちな人が多いなか、「『ビストロ トロワキャール』なら安心して食事を楽しめる」と、訪れる常連客が多いというのも、納得だ。

結婚前、同じ厨房で働いていた奥さまと2人でオープンした店

オーナーシェフの木下聡二郎さん(写真上)は都内和食店で6年間勤務した後、フレンチやイタリアンの店で修業してスーシェフやシェフを務め、2010年10月に『ビストロ トロワキャール』をオープン。本格的なビストロ料理を、かまえず気楽に食べられる店として、地元の住民たちに愛され続けている。

独立前に働いていたフレンチの店で、同じ厨房に立っていたのが奥様の真由美さん。現在は『ビストロ トロワキャール』のサービスとワインを担当している。この二人の睦まじさも、店の居心地のよさの理由だろう。

夜はおまかせコースのみ、ランチタイムなら5つのコースから選べる!

席数を減らしているうえ、緊急事態宣言中は営業時間も短縮しているため、スムーズに提供できるように現在、ディナータイムではアラカルトをお休みし、おまかせコース(6,500円と8,500円の2種)のみで予約を受け付けている。だがランチタイムなら、5つのコースから選べる。

長年愛され続けている定番メニューを中心にしたランチ「トロワキャールコース」は、「前菜盛り合わせ・または本日のポタージュ」「メインディッシュ」「デザート」の3品コースと、「前菜盛り合わせ」「ポタージュ」両方がつく4品コースの2種類。前菜・メイン・デザートの「ステーキフリットコース」(3,800円)は根強い人気があり、何年も店に通ってずっとこのコースだけを注文し続けている人もいるとのこと。

その時々の季節の食材を中心に、シェフの新メニューも楽しめるのが「シェフおまかせランチコース」。こちらもメインディッシュが1品と2品の2つのコースがある。今回は、定番料理を中心にした「トロワキャールコース」(4品)を紹介しよう。

アミューズで早くも伝わる、木下シェフの“フレンチ愛”

ドリンクを注文するとサービスされるアミューズ。取材時は「国産豚肉のリエット」(写真上)。アミューズはと思えないほどたっぷりの量に驚かされる。

よく“骨太”と表現される木下シェフの料理の特色が、こちらのリエットだけでも伝わる。飾り気も気取りもないが、豚肉そのものの味が直球で味わえる、いい意味での重量感のあるリエット。「これぞフレンチビストロ料理!」と膝を打ちたくなる。

また、木下シェフが店内で、粉からこねて焼いている自家製パンがまた絶品! 独自にブレンドした小麦と、香りの高さで知られる「高千穂発酵バター」を使用しているとのことで、独特の甘みと、もっちりした食感がある。こちらの自家製パンとリエットだけでワインの2~3杯は軽く飲めてしまいそうな、危険なアミューズだ。

ランチタイムのグラスワインでも、きちんとワインリストから選ばせてもらえるのがうれしい。ついついボトルごと頼みたくなる。

骨太さの中にきらりと光る、繊細さと確かなテクニック

「前菜盛り合わせ」(写真上)の中心は、色鮮やかな「タスマニアサーモンのスモーク ディルマリネ」。そこに前菜定番のパテ・ド・カンパーニュ、キャロット・ラペ、季節のサラダが添えられている。やさしい食感と甘みのアヤメユキカブが印象的。

ノルウェーサーモンより脂が少なくさっぱりした味わいのタスマニアサーモンに、ディルをベースにイタリアンパセリ、ニンニク、塩を加えたソースが非常によく合う。

“本日のポタージュ”は、「シャンピニオン・ド・パリ」(写真上)。

顔をカップに近づけただけで、マッシュルームのいい香りがふんわり立ちのぼる、口に入れると、とろりと濃厚でどこまでもなめらか。うまみとコクのかたまりのようなポタージュだが、驚くことに、鶏や牛のブイヨン(出し汁)を一切使っていない。

「以前はブイヨンを入れていたこともあったのが、経験を重ねるにつれて、塩と水だけのほうがより野菜本来の味を引き出せることがわかってきました」(木下シェフ)

5種類のメインディッシュの中から、「日高 カムイ豚(とん)肩ロース肉のロティ シェリービネガーソース」(写真上)をチョイス。赤身肉がやわらかく、うまみが強いことで有名な北海道のオリジナルブランド豚「日高四元 神威豚」を、フライパンで焼き色をつけてから低温のオーブンでゆっくり火を通している。

最初はそのやわらかさに驚き、かむと、じゅわーっとあふれ出すうまみにまた驚く。肉だけを味わってもおいしいが、シェリービネガーソースのやわらかい酸味と合わせると、とろけるような脂身の甘さがさらに引き立ち、食べ飽きない。

奥様の真由美さんが担当しているデザートは、「金柑のコンポートとエピス(香辛料)のアイス」(写真上・左)。自家製の金柑のコンポートに、シナモン、ナツメグ、アニスをきかせたアイスを乗せ、キャラメリゼしたヘーゼルナッツをトッピングしている。口の中で弾けるようなスパイスの刺激と清涼感、金柑の鮮烈な香り。ワクワクするような甘い刺激をなだめてくれる食後のコーヒーが、よりおいしく感じられる。

テイクアウトの「前菜盛り合わせ」は、2人分の軽食になるボリューム

テイクアウト用「前菜盛り合わせ」(写真上/2人前)は日によって内容は変わるが、基本はシャルトキュルリー(冷たい肉の前菜)と季節の野菜のマリネ。

取材日は、国産豚肉のリエット、きのことレンズマメのサラダ、キュウリのピクルス、キャロット・ラペ、国産豚のパテ ド カンパーニュ、フロマージュ ド テッド(豚頭肉の煮凝り)、豚肩肉のロースハム、鴨むね肉の燻製、タスマニアサーモンのスモーク ディルマリネと、盛りだくさん。

うれしいことに、バゲットも丸ごとテイクアウト可能。こちらのパンとテイクアウトの前菜盛り合わせだけで、2人分の軽食に十分なボリュームだ。

テイクアウトは前日までの予約が必要。予約は電話かFacebook/Instagramのメッセージで受け付けており、17時〜21時でピックアップに対応している。「テイクアウトメニューは他にも用意がありますのでお問い合わせください」(木下シェフ)。

すべてが堂々たる本格ビストロ料理なのに、食べ疲れないための酸味や香りの使い方が巧みで、そこに木下シェフと同年代が多いというお客への心遣いとやさしさが感じられる。厳しすぎるほどにも思える感染症予防対策も、「この店なら大丈夫、と信じて来てくださるお客さまの信頼を裏切ってはいけない」という木下シェフの誠実さのあらわれ。「ご夫婦やパートナーの記念日や誕生日、ご家族の大切な日に多くご来店して頂いております」(木下シェフ)という理由もそこにあるのだろう。

▲テーブルランプは、奥さまの友人、ガラス作家の戸田晶子さんの作品。横から見ると透明で、上から見ると模様が浮かび上がる不思議な美しさ

駅から徒歩1分なのに、まるでフランスに旅しているかのような雰囲気を味わえる空間だ。

【メニュー】
<ランチコース>
トロワキャールコース(3品) 2,200円~
※土曜・日曜は  2,800円(4品)~

シェフおまかせランチコース(4品) 4,500~

<ドリンク>
グラスワイン 800円~
ボトルワイン 3,500円〜

<テイクアウト>
前菜盛り合わせ 2,300円
自家製パン(1本) 300円

※本記事に掲載された情報は、取材日時点のものです。また、価格はすべて税抜 です。
※店舗情報については変更する場合がございますので、店舗にご確認ください。

BISTORO TROIS‐QUARTS(ビストロ トロワキャール)

住所
東京都世田谷区若林4-21-4 2F
電話番号
050-5487-5356
(お問合わせの際はぐるなびを見たというとスムーズです。)
営業時間
木~日・祝日
ランチ 12:00~15:00
(L.O.13:30)
平日のランチは前日までにご予約をお願いします。
ディナーの予約や仕込み状況により臨時休業になる場合があります。

火~日・祝日
ディナー 18:00~23:00
(L.O.21:00)
定休日
月曜日
ぐるなび
https://r.gnavi.co.jp/923njstn0000/

※本記事に掲載された情報は、取材日時点のものです。
※電話番号、営業時間、定休日、メニュー、価格など店舗情報については変更する場合がございますので、店舗にご確認ください。