キャビアも肉も食べ尽くす!チョウザメ料理が味わえるイタリアン

東京・NY・パリ、世界の食トレンドの最前線を走る街を中心に、国内外を問わず、「次に食べるべきもの」「こんど行きたい店」をクローズアップしていきます。

2016年01月12日
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キャビアも肉も食べ尽くす!チョウザメ料理が味わえるイタリアン
Summary
1.キャビアだけじゃない!こだわりのチョウザメ料理
2.シェフ自ら全国を飛び回って選び抜いた「生産者が見える食材」
3.セラーの8割を占めるブルゴーニュワインで大人のバータイム

輝くチョウザメ肉とライトブルーのコントラスト

チョウザメと聞いて連想するのは、世界三大珍味として名高い漆黒に輝くキャビアではないだろうか。その高級食材であるキャビアを差し置いて、チョウザメの白身肉を主役に楽しませてくれるのは、グルメ都市東京でもここハルピノ以外ほかにはない。

ハルピノは、2015年10月麻布十番に生まれた、テーブル8席・カウンター8席・個室4席の小さなレストランだ。そして生産者の思いをつなぐレストランとして、自社養殖のチョウザメをはじめ、食材はすべて全国の生産者から直接仕入れられている。

一番のこだわりであるチョウザメは、店名の由来ともなった静岡県浜松市春野町(はるのちょう)の良質な水の中で、稚魚から育てられているという貴重な食材。心地よい弾力とほのかな甘みが、いちじくなどのフルーツと寄り添い、ねっとりとした旨みで口内を支配していく。チョウザメ料理のイメージに合わせて作られたという、特注の色鮮やかなライトブルーのプレートは、国内外の星付きシェフたちも愛用する、佐賀県カマチ陶舗の有田焼の器だ。透き通るほどに白く輝くチョウザメ肉の美しさを、見事なコントラストによって引き立たせている。

スターシェフは生産者の思いを伝える食の伝道師

フルフラットのオープンキッチンに立ち、前菜からデザートまですべての料理をたった一人で振る舞う孤高の料理人は、佐藤弘和(さとう ひろたか)シェフだ。

名だたるホテルレストランを中心にイタリアとフランスの料理を学び、ローマの三ツ星レストランでも修業を積んだまさにスターシェフ。その彼が新境地として選んだのは、生産者と共に育む「通いたくなる」レストラン。お店のオープンにあたり、最高の食材を求めて全国各地の生産者を巡ったという。「生産者が見える食材」がテーマとなったシェフのおまかせコース(11,000円)では、自社養殖のチョウザメを使用した前菜はもちろん、ポルチーニとゴボウのだしが滋味深い自家製パスタのタリオリーニ、宮崎県産尾崎牛40日熟成の炭火焼がもたらす体温でとろける肉の官能的な味わいなど、シェフの渾身の逸品たちを満喫できる。

ピノノワールで大人のバータイム

店名のもう一つの由来は、フランス・ブルゴーニュワインに代表される葡萄品種「ピノノワール」。チョウザメの育つ「春野町」と「ピノノワール」を合わせて「ハル×ピノ」というわけだ。ピノノワールを主体とするブルゴーニュワインがワインリストのなんと8割を占めるという。ディナーを終えた深夜のバータイムには、どっしりと広く構えたバーカウンターにて、生ハムやオリーヴとともにワインバー利用もいいだろう。深く濃い赤と黒に塗られた壁には、大きく見開いた瞳で見つめる女性の絵画が圧倒的な存在感をもって飾られていて、より一層店全体が大人の色気をまとうのだ。

そんな異彩を放つ趣ながら、ポップな音楽とシニアソムリエのフランクなサービスで、肩肘張らずちょっと外した感じで楽しめるのもまた良い。今後はワイン会や料理教室の開催も予定されていて、麻布十番の新たな大人の社交場となってくれることだろう。

麻布十番 HAL PINOT (ハルピノ)

住所
東京都港区麻布十番3-3-1 三喜ビル3F
電話番号
03-6453-7506
営業時間
18:00~22:30 ※アラカルトあり  BAR TIME ~翌2:00
定休日
定休日 日曜・祝祭日
公式サイト
http://www.hal-pinot.com/

※本記事に掲載された情報は、取材日時点のものです。
※電話番号、営業時間、定休日、メニュー、価格など店舗情報については変更する場合がございますので、店舗にご確認ください。