東京で味わう離島グルメ!島食材が毎朝届く『離島キッチン』で絶品グルメを堪能

2016年03月18日
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東京で味わう離島グルメ!島食材が毎朝届く『離島キッチン』で絶品グルメを堪能
Summary
1.島の恵みをいただけるレストランが、神楽坂に昨年オープン
2.月替わりの島のメニューは、旅した気分が味わえる
3.ワンプレートでいろんな島をめぐれるランチも大人気

都内から、飛行機と船を乗り継いで8時間。島根県隠岐島の海士町(あまちょう)は人口2,500人の小さな島。みんなが顔見知りで「一つの大きな家」のようなこの島の観光協会が、島おこしのために「行商人募集!」というユニークな企画に取り組んだ。最初は、特産品のサザエのカレーやつぼ焼きをキッチンカーで売りまわることからはじめた。それから6年…神楽坂に全国の離島の特産品を扱った東京直営店として「離島キッチン」をオープンした。

離島への愛からうまれた献立

日本には、約6,800の離島があると言われている。「物流手段や、地域を活性化させたい…と島が抱えている課題はどこも同じ。昔ながらの農作や製造などが失われつつあり、伝統的な風景や技術が消えていくなかで、それらを守る活動を続ける方を少しずつ増やしていきたい。島同士が手を取り合える環境を作っていきたい」との思いから、海士町だけでなく、他の島の食材も取り入れている。

毎月一つの島にスポットを当て、ご当地料理を通じて離島の良さを知ってもらうために開発されたメニューが「今月の島」だ。まずスタッフが行きたい島や興味のある島を話し合い、島と食材を決定。選んだ島には必ず足を運び、島ならではの食材を育てる、こだわりの農家を一軒一軒周る。食材選びには労を惜しまず、郷土料理は現地でレシピを教えてもらうというこだわりようだ。

3月の島は沖縄県石垣島。代表の佐藤喬さん自ら島に赴き、食材を丁寧に選んだ。川満養豚(かわみつようとん)のブランド豚を使った「もろみ豚のラフテー」は、瞬時にとろけるほど柔らかい。泡盛や黒糖焼酎で煮込むため甘みも一層増している。もろみ豚は、琉球泡盛の製造過程でできるもろみ液や、黒糖焼酎の原料サトウキビから絞った飼料で育てている。酒のあてにもってこいだが、白飯にどかんとのせてがっつきたくなる。

島というと、魚料理がメインなイメージがあるが、石垣島の肉食の歴史は意外に古く、本土より500年も前の1350年頃から肉食文化が進んでいたという。

レギュラーメニューで人気なのが、「島めぐりランチ御膳」。日本各地の離島を旅した気分になれる大人気の定番メニューだ。内容は全10品。日によってめぐる島が変わるのもおもしろい。

旬の食材は各島から毎朝届く。ある日のメニューは、鹿児島県トカラ列島の「鰹のたたき」。メインディッシュは揚げ物2種盛り。やわらかくジューシーな兵庫県淡路島の「タコのから揚げ」はビールのお供でも良し。広島県倉橋島の「牡蠣フライ」は、ぷりぷりで濃厚な味わいの一品だ。こだわりの食材が盛りだくさんに並んで2,000円。あれもこれも食べたい欲張りにはお値打ちな御膳だ。

それぞれの島の自慢の酒やソフトドリンクも揃う。ぜひ試してほしいのが隠岐島の海藻焼酎「わだつみの精」。米と米麹に海藻が原料という一風変わった焼酎だ。樫樽で完熟にするまで熟成された古酒は、芳醇な香りとミネラル豊富な味わいで琥珀色。まるでウイスキーを味わっているような感覚になる。これも隠岐島の肴がぴったり。「イカの子の酢味噌和え」は、ふわっとした食感のイカの卵巣をネギと酢味噌で和えている。島の味に仕上げられたまろやかな酢味噌と、ここでしか飲むことができない焼酎がよく合う。

島と島、島と人をつなぐ架け橋でありたい

スタッフは誰もが親切に島の話をしてくれる。島に縁のある人が多いからだという。「島のことを知ってもらう玄関口になりたい」。
そう話すディレクターの幸秀和さんの祖父も奄美大島出身。離島に興味はあっても行くとなると遠い。でも、ここに来れば離島の空気を感じられる工夫がある。潮風を受けているうちに錆びた船小屋をイメージした店内を見渡すと、島の守り神や、郷土品が雰囲気を醸し出している。見知らぬ離島に興味がある人はもちろん、生まれ育った島を離れて暮らす人にとっても、故郷を思い出す心休まる場所になっている。離島の歴史や文化に興味をもつ入り口として、食に触れて、味を体験してもらうことは一番の近道だ。漁師や農家など生産者との繋がりを広げていきたいと願う離島キッチンが、次に目指す場所は海外だ。世界中の島を食べつくすことができるレストランがあったら…と想像するだけでわくわくする。離島キッチンの今後がますます楽しみになってきた。
(取材・文/植木祐梨子)

【メニュー】
もろみ豚のラフテー 1,200円
島めぐりランチ御膳 2,000円(夜は内容を一部変更し、3,000円)
イカの子の酢味噌和え 650円
海藻焼酎わだつみの精 750円
※全て税抜

離島キッチン

住所
〒162-0825 東京都新宿区神楽坂6-23
電話番号
03-6265-0368
営業時間
ランチ11:00~14:00 ディナー18:00~22:00(L.O.21:00)
定休日
定休日 月曜日 ※祝日が月曜日の場合、火曜日をお休みいたします。
ぐるなび
https://r.gnavi.co.jp/ebp9xd5u0000/
公式サイト
http://ritokitchen.com

※本記事に掲載された情報は、取材日時点のものです。
※電話番号、営業時間、定休日、メニュー、価格など店舗情報については変更する場合がございますので、店舗にご確認ください。