きっかけは東京でもっとも予約が困難なイタリアンのメニュー
「貧乏人」なんて言葉の使い方は穏やかではないが、これは実際にそういう意味合いの料理名を持つ現地メニューなのだという。中国・杭州の麺屋台などで主に朝食べられるそうで、使用するのは中華麺とキャベツ、卵だけ。
このメニューは『蓮香』では現在でも裏メニュー扱いなのだが、そもそも作り始めたきっかけは亀戸にある、東京でもっとも予約が取れないイタリアンの一軒といわれる『メゼババ』のメニューにインスパイアされたことだ。
『メゼババ』では「貧乏人のパスタ」というメニューがあるのだが、これはイタリアでは“Spaghetti del poverello”という歴としたメニュー。
イタリアならどこの家にもパスタと卵とチーズくらいはあるだろうということで、そう呼ばれるらしい。目玉焼きにパスタを絡め、チーズをたっぷりかけて仕上げる。日本ならさしずめ、ご飯に卵を乗せ、醤油で味付けする、つまりTKG(卵かけご飯)のようなものだろう。
そんな経緯から『蓮香』で裏メニューとなった「貧乏人の焼きそば」の作り方を教えていただいた。
<店での価格> 2~4人前程度 1,500円
貧乏人の焼きそば
1.中華麺を茹でる(あまり高級じゃないもののほうが好ましい)。
2.茹で上がったら麺に含まれるカンスイを落とすためによく洗う。
3.鍋に油を入れ、溶き卵を炒める。
4.お酒・スープを入れ蓋をして7~8分程度、水分が40ccくらいになるまでフライパンを動かしながら炒め、塩・コショウ・砂糖で味を整える。
5.水を切った麺を鍋に入れて煽る。
6.キャベツを入れ、鍋の水分がなくなるまで煽る。
7.ネギ油(または太白ゴマ油)をかけて仕上げる。最後に黒コショウを少々かける。
- 中華麺
- 1玉
- キャベツ
- 50g
- 卵
- 2個
- 油(炒め用)
- 60cc
- 酒(料理酒で可)
- 20cc
- 水(あればスープ)
- 200cc
- 塩
- 4~5g
- コショウ(白・黒)
- 各少々
- 砂糖
- ひとつまみ