すきやきがいなり寿司に! 極上のいなり寿司と巻き寿司が楽しめる、恵比寿の隠れ家居酒屋『あげまき』

2017年01月17日
カテゴリ
レストラン・ショップ
  • レストラン
  • 東京
  • 恵比寿
  • 居酒屋
  • 寿司
すきやきがいなり寿司に! 極上のいなり寿司と巻き寿司が楽しめる、恵比寿の隠れ家居酒屋『あげまき』
Summary
1.必見! センスあふれる隠れ家居酒屋が恵比寿に誕生
2.驚きのいなり寿司に巻き寿司、うまい居酒屋飯にテンションがあがりっぱなし!
3.一度飲んだらやめられない! 粕取り焼酎ソーダ割り

安心安全な食材でワクワクする料理と酒が楽しめる大人の居酒屋がオープン

代官山と恵比寿、どちらからも歩いて6〜7分の場所にとても素敵な隠れ家居酒屋ができた。安心で安全な食材を使い瞬く間に人気店になった広尾『イワカムツカリ』の姉妹店『あげまき』である。店名がシンプルなだけにいったい何の意味なのだろうと興味津々。

訪れてみるとまずはその内装に目が輝く。和であるがモダン、一瞬にしてその雰囲気に惹き込まれてしまった。カウンターもあり、おひとりさまにもデートにも良さげ。地下の格子の引き戸で軽く仕切られたスペースならば10名までの集まりにも利用できる。1Fは喫煙、地下は禁煙に分かれており愛煙家にとっては嬉しい店だろう。大人が楽しめる、ありそうでなかった居酒屋、何だかワクワクしてくるではないか。

スペシャリテは「あげ=いなり寿司、まき=巻き寿司」

この店の「いなり寿司」は只者ではない。まず見た目がもはやいなり寿司とは思えないのだが、具材にはフォワグラ、雲丹、和牛、角煮などおよそいなり寿司とは縁遠いものばかり。しかも包むのではなく“のせる”。
揚げは古来種大豆のみを使った豆の風味が非常に高い、三田『黒沢商店』のもの。この揚げに一番合うと厳選した米は新潟のコシヒカリ。その米を『ミツカン』が酒粕から造った「三ツ判山吹」の赤酢で最適な鮨飯を作る。そして揚げの風味を壊さないように煮付けをする。

とうとうすき焼きまでがいなり寿司になってしまった「和牛すき焼き風いなり(手前)」。ちゃんとうずらの卵も落としてあり、牛肉も柔らかい。これは頑張ってひと口で頬張ってみよう。間違いなくすき焼きである。

すべてが溶けあうと、味わい深さが3倍にも4倍にも増すということを証明してくれた「雲丹と炙りフォワグラいなり(中)」。揚げの歯切れの良さと主張しすぎない味付けが、個性あふれるフォワグラと雲丹を一体化させ味を豊かにしている。

奥は、姉妹店『イワカムツカリ』の名物「サクとろ角煮」をのせた「イワカムツカリの角煮いなり」。外はサクッと、中はとろ〜りの角煮の上には自家製のふりかけをどっさり。口に入れると異なる食感が楽しい。このふりかけの味も絶妙だ。作り方は企業秘密ということで明かしてもらえなかったが、いろんな食材を自家焙煎しているとのこと。

お次は…ぜひ食べてもらいたいとオススメされた握り寿司

本日のおいしいところで「赤身」、「鰤」、「小肌」の3貫を握ってもらう。鮨飯はきっちり米粒がたっているが口の中でほろほろとほぐれる。

奄美大島の「赤身」は“マグロを食べている”と感じる濃厚な味わい。大分の「鰤」は脂がのってとろんとしている。冬の鰤はやはりうまいなぁ。これには煎り酒をつけていただく。素材の風味を活かし、ほんの少しだけ酸味を感じる程度。白身魚などの魚介にもってこいだ。そして自慢のふりかけも合う! このふりかけは万能調味料か? 丁寧に仕事した「小肌」はまさに寿司屋の顔。塩と酢の加減が絶妙で長年握ってきたベテランの粋を感じる。こちらも煎り酒で。思わず見入ってしまったのが甘酢ショウガ。トマトの甘酢漬けにショウガを巻いているのだ。

店名の一部である“まき”はどうだろう。一番人気の「チーズかっぱ」をお願いした。クリームチーズとキュウリだけというシンプルなメニュー。面白いのがメニューにはなぜか“かっぱもの”が半分を占めていること。訊けばかっぱをさらに増やすつもりと言うから、ますます不思議。

その答えはこれだ。「飲んで食べているとだんだんリセットしたくなりますよね。かっぱは口直しのような存在なのです。これだけ料理の種類があるだけにかっぱの存在は大きい」と店主・内山昭氏。なるほど漬物やシャーベットと同じというわけだ。確かに、また料理を頼みたくなった。

というわけで、鹿児島の南大隅町のハマグリを直送してもらいだしをとった「はまぐりおでん」を頼む。なぜハマグリをだしにしようと思ったのか訊ねると「おでんは絶対にメニューに入れたかった。いまや、いろいろなだしのおでんがある。どこもやっていなくて、且つ寿司がメインと考えると魚介が合うのではないかと思いました」と答えた。

ハマグリ以外の食材は大根、三つ葉、卵のみというのも興味深い。「なんせハマグリそのものが最高においしいので他の食材はなるべくシンプルなものと考えました。だから大根と三つ葉だけで良いと。でも卵は好きな方が多いので外せなかった」と内山氏。あくまでもおでんは一品料理のひとつ。おでん屋ではないのでこれで良いと言う。

「居酒屋なのでみんなの好きなものを用意します」と内山氏。店名の由来でもあるいなり寿司と巻き寿司を中心に「冷奴」、「ポテトサラダ」、「天ぷら」、「いか一夜干し」など居酒屋にあって欲しいと願う料理がずらりと並び嬉しいかぎりだ。

食中酒の決定版! 粕取り焼酎ソーダ割りがうますぎる

もうひとつ、この店に欠かせないものといえば「粕取り焼酎」である。これは日本酒を造る工程で圧搾、濾過された後に残る酒粕を蒸留して造った焼酎で、大吟醸の華やかな香りをもつ新しい焼酎として年々人気が高まっている。内山氏曰く、食中酒としてソーダで割ったところ「何だ、このおいしさは!」と感動し、早速九州全土の粕取り焼酎を造っている酒蔵を周ってみた。酒蔵によってはもちろんのこと、同じ蔵でも純米酒、大吟醸、純米大吟醸など酒の種類によっても味、風味、香り、飲んだ後のキレがまったく異なるのが面白さなのだと言う。

当然、料理との相性もあるのは日本酒やワインと同じ。いまこちらでは10種類ほどの粕取り焼酎があるので、メニューの右端、「七田」から順番に最後の「山本」まで飲み、自分好みを見つけよう。次回からは「いつもの!」で。それだけそれぞれ味の違いがある。内山氏は「山本」が好きすぎて空瓶を送ってもらいディスプレイしてしまったほど。こんなに惚れ込めるものがあるのは幸せなことだ。

寿司と粕取り焼酎をこの店を通じていつか世界に発信したいと言う。日本酒が海外で注目されてきた今、粕取り焼酎も知ってもらいたいという願いもある。いちどハマったら抜け出せなくなるほどのうまさ。ぜひソーダ割りをお試しあれ。

飲食業30年の店主がたどり着いた答えは毎日訪れたくなる居酒屋

店主 内山氏の飲食業はフランス料理のシェフから始まった。30年の間に、料理とは、店の在り方とは、接客とは、経営とは、とたくさんの迷いを抱えながら経験を重ね、たどり着いたのが“お客さまと一緒に楽しい時間を共有できる店を作る”ことだった。年齢的にも和食と和酒が多くなってきたことに加え、自分が一番好きなもので世界を目指すことができる料理といえば「寿司」であると思い、一緒に仕事ができる寿司職人を探した。

おいしい寿司は高い。程よいクオリティでおいしい酒と一品料理があり、ひとり5,000〜6,000円の店がない。なければ作ってしまえば良いのだと決意。敷居の高い寿司というハードルを下げるにはリーズナブルな「いなり寿司」と「巻き寿司」の店にすれば気軽に訪れることができるのではないか?との結論に至る。

自分の好きな店を作ったにすぎないと言うが、それができる人はそういるものではない。そこで出会ったのが寿司職人・於本秀樹氏(写真)である。内山氏が通っていた寿司屋で握っていた於本氏と話すうちにプライベートで飲みに行くようになった。そこで内山氏が語った飲食業へのビジョンに於本氏が賛同。お互いの味覚や料理に対する考えが似ていてメニューを決めるにも時間がかからず本当に良きパートナーなのだそう。

フランス料理出身の内山氏だけに盛り付けや器、そしてインテリアにもセンスを感じる。盛り付けは居酒屋っぽさが微塵もなくまるで高級寿司屋のよう。食器は20年前に勤めていた創作フレンチの店で磨かれた陶器への感性で選んだ“料理をのせたい器”だ。

また内装も印象的。1Fは蔵の中をイメージしており、格子に組んだ木材と市松模様のタイルを壁面に、いなり=稲荷=きつねのお面をあちこちに飾り、賑やかな酒場感を醸しだす。地下は巨大な壺やコンクリートが剥がれたようなレンガの壁、粕取り焼酎の蔵元「山本」の空瓶で酒の貯蔵庫を表現した。インテリアも秀逸。

すべてが程よい、これが意外に難しいのである。決して高級ではないがチープでもない。毎日でも飽きずに通える。しかも近辺はクリエーターやデザイナーなど時間が不規則な人や会社が多いのでいつでも開いている店があったら喜んでもらえるだろうとのことから営業時間は11:30〜24:00までである。

「今日は仕事が片付いたから昼から飲んでしまおう!なんて使い方をしていただけたら最高です。なので近い内に“昼飲み”を始めようと思っています」と言う。内山氏の夢のひとつは「恵比寿に老舗を10店舗以上作る」だ。店を10年続けるだけでも相当大変なことである。それを10店舗以上なんて誰しもが無理だと言うだろう。しかしお客さまに楽しんでもらえることだけを考えている内山氏ならばきっと実現してくれるに違いない。


(メニュー)
イワカムツカリの角煮いなり/580円
雲丹と炙りフォワグラいなり/690円
和牛すき焼き風いなり/580円
特製巻き寿司(チーズかっぱ)350円
握り寿司(赤身)/300円
握り寿司(鰤 しゃぶしゃぶ 煎り酒)/350円
握り寿司(小肌)/280円
はまぐりおでん(大根とはまぐり)/600円
はまぐりおでん(三つ葉とはまぐり)/560円
粕取り焼酎(山本 限定酒)/630円
※価格すべて税別

あげまき

住所
〒150-0021 東京都渋谷区恵比寿西2-10-3
電話番号
03-6427-0486
営業時間
月〜金11:30〜24:00(L.O.23:00)、土祝15:00〜23:00(L.O.22:00) 定休日 日曜

上記は取材時点での情報です。現在は異なる場合があります。