シンガポール料理『モモチャチャ』が織り成すローカルフードは激ウマなうえコスパが最高だった!

2017年03月29日
カテゴリ
レストラン・ショップ
  • レストラン
  • 東京
  • 専門店
  • ヘルシー
  • アジア・エスニック
シンガポール料理『モモチャチャ』が織り成すローカルフードは激ウマなうえコスパが最高だった!
Summary
1.『シンガポール海南鶏飯』出身シェフが腕を振るう新店が大塚に誕生 
2.10時間煮込んだバクテー、ジューシー感抜群の海南鶏飯……現地のローカルフードが勢ぞろい
3.「もっとリーズナブルに」! 客単価は驚異の2,500円

「私の一番のお気に入りはこれなの」。オーナーの本田櫻子さんが「鶏の黒酢あんかけ」をパクッとつまんで微笑む。その姿に先ほど聞いたばかりの“料理長の腕に惚れ込んでこの店をオープンした”というエピソードが温かく染みる。この2月、『シンガポールダイニング モモチャチャ』は、エスニック料理好きに評判の『シンガポール海南鶏飯 水道橋本店』で総料理長を6年務めた張来源さんを迎え、東京・大塚の裏通りに看板を掲げた。

手間をかけた二大ローカルフード「肉骨茶」と「海南鶏飯」

多民族国家のシンガポール共和国(以下、シンガポール)は、中国料理やマレー料理、インド料理、さらにヨーロッパ各国の料理が融合して醸成された食文化を持つ。『モモチャチャ』では本場の味をベースとしながら、「ヘルシーであること」もコンセプトに掲げるという。「うちの料理は油っぽくないからいくらでも食べられるのよ」と本田さん。グツグツと湯気を立てる「肉骨茶(バクテー)」(写真下)をひと口啜り、滋味深い味に大きく頷く。

「肉骨茶」とは、肉をさまざまな生薬やニンニクと煮込んだシンガポールを代表するローカルフードのこと。現地では豚のスぺアリブを使うことが多いが、同店ではこれの他、骨付き鶏モモ肉も選べる。上の画像は「肉骨茶が初めての人にも飲みやすい」と張さんも胸を張る鶏バージョン。鶏ガラやモミジを炊いたコラーゲンたっぷりの白濁スープに、漢方医としてシンガポールで薬局を営む張さんの兄がブレンドした20種類の生薬と鶏モモ肉を加え、6時間以上煮込むという。香り高く、さまざまな生薬が柔らかな味の輪郭を描き、後味まで上品だ。

「これを一度食べた方が後日、退院したばかりの友人を連れてきてくださったことがあったわ。さっぱりしていて病み上がりでも食べられるって」と本田さんがうれしそうに話す。

シンガポール料理といえば「海南鶏飯」もポピュラーだ。シンガポールのほか、タイやマレーシアなどの東南アジアでも親しまれ(地域により名称は異なる)、茹でた鶏肉とその茹で汁で米を炊いた家庭料理を指すが、『モモチャチャ』のそれは食感も香りもひと味違う。

ウコンと茹でることで余計な脂を落とし、さらに異国の香りを纏わせた骨付き鶏モモ肉は、しっとりと柔らかいが、瑞々しい弾力も感じる。ほろりと崩れるような柔らかさではない、しゃぶりつきたくなるような絶妙な歯ざわりの秘訣は、茹でた後の「冷やし」の工程にある。張さん曰く、骨なし肉と比べると骨付きのものは加熱により肉が骨から離れてほぐれやすいため、一度茹でた肉を冷やし適度に身を引き締めるのだという。

ライスはジャスミン米とコシヒカリをバランスよくブレンドしたものを鶏ガラスープで炊き、現地よりもまとまりのよい仕上がりに。そこに、定番のチリソースのほか、日本人の好きなニンニク醤油とネギ醤油、3種類の自家製ソースを添える。

二日連続で食べに来たお客もいる絶品「黒酢料理」

そして、冒頭に登場した「鶏の黒酢あんかけ」である。カリカリに揚げた一口大の鶏モモ肉に、中国江蘇省の名産で黒酢の一種、鎮江香酢(ちんこうこうず)ベースのあんに絡ませたもので、普通の黒酢よりも香り高く、上品なコクを堪能できる。そのおいしさたるや、聞けば鶏肉と酢が苦手だというあるお客に「騙されたと思って食べてみて」とオーナーが勧めたところ、えらく気に入って翌日も来店して注文したほどだという。

最後に、究極的にシンプルだが手が止まらなくなるのが、シンガポールの定番おつまみの「パリパリソフトシェルクラブ」だ。脱皮したての渡り蟹を揚げ、塩と黒胡椒だけで味付けしただけだが、口に放り込むと凝縮されたうまみや甘みが次々と花開いていく。そこへキンキンに冷やしたタイガービールを流し込めば……もう止まらない!

現在、ランチでは「海南鶏飯」や「ナシゴレン」、「カレーラクサヌードル」など7種類を提供。「シンガポール料理をもっと安く楽しめる店にしたい」という本田さんの思いから、ランチはすべて980円、ディナーの客単価は2500円とリーズナブルな価格設定なのもうれしいところ。

余談だが、日本とシンガポールは昨年、国交50周年を迎え、シンガポールへの渡航者は毎年70万人を超えるという。本場の空気と味覚に触れる日本人が増えるなか、大使館主催のパーティーなどでも腕を振るった名手の料理は、かの食体験を呼び起こすとともに未知なる魅力を教えてくれることだろう。

(撮影/岡本 寿)

<メニュー>
肉骨茶 1,280円
海南鶏飯 1,080円(ランチは980円)
鶏の黒酢あんかけ 880円
パリパリソフトシェルクラブ 1,380円
タイガービール 600円
※価格は税込

シンガポールダイニング モモチャチャ

住所
〒170-0005 東京都豊島区南大塚3-34-4 櫻ビル1F
電話番号
03-5927-8378
営業時間
11:30~14:30、17:30~22:30 ※日・祝は17:30~21:30
定休日
ぐるなび
https://r.gnavi.co.jp/nazbxza30000/
公式サイト
https://www.facebook.com/momochacha0123/

上記は取材時点での情報です。現在は異なる場合があります。

関連記事