だしのうまさと清涼感に癒される蕎麦とうどんの店『銀座sasuga琳』【腕利き料理人が通ううまい店】

【腕利き料理人が通ううまい店】世の食いしん坊たちを魅了する腕利き料理人こそ、選ばれし生粋の食いしん坊。好奇心を刺激しに、疲れた身体を癒しに通う店には、間違いない味と心意気がある。料理人から料理人へ、バトンを受け継いでとっておきの一軒を追う。

2018年02月26日
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だしのうまさと清涼感に癒される蕎麦とうどんの店『銀座sasuga琳』【腕利き料理人が通ううまい店】
Summary
1.連日、食いしん坊の舌を唸らせる看板のない酒場『酒肆 一村』を営む大野尚人さんが通う店
2.受け継ぐ味と進化させる腕。研究熱心な職人、新井大琳さんが作り出す蕎麦屋の形
3.シンプルな中に変化がある、いい塩梅のつまみ、最後の一滴まで飲み干す蕎麦と革命的なプリン

連載 第2話:『酒肆 一村』店主 大野尚人さんが通う店

料理人から料理人へ、バトンを受け継いでとっておきの一軒を追う連載【腕利き料理人が通ううまい店】。

Nabeno-Ism』渡辺雄一郎シェフのバトンを受け継いだのは、門前仲町で『酒肆 一村(しゅし いっそん)』を営む大野尚人さん。人気の『酒亭 沿露目(しゅてい ぞろめ)』に続く2店目も、既に予約の取れない店になっている。食通を喜ばせる数々のつまみ、絶妙な飲み口のレモンサワーで連日食いしん坊の舌を唸らせ、本人も自他ともに認める無類の酒場好き。そんな大野さんが通うのは、銀座に店を構える蕎麦とうどんの店だという。もちろん、つまみも酒もちゃんとある。何を肴に、どんな酒を合わせていくのか、大野さんの楽しみ方が気になるところ。

ここからは大野さん自らに語っていただきます!

階段を降りて地下一階。扉を開き、暖簾の先へ

ここは銀座1丁目。10年ほど前に銀座で働いていた頃、初めて暖簾をくぐりました。たしかテレビで食通の方が紹介していて、気になっていたんです。訪れてみて「これだ」と腑に落ちました。昔、江戸の時代は、酒を飲み、つまみを食べ、蕎麦を手繰るのが蕎麦屋だった。そんな“ちゃんと”した姿がここにあったのです。

今は『蕎麦 流石』オーナーの藤田千秋さんから意志を託された新井大琳さんが代表を務め、『銀座sasuga琳』として味を受け継ぎ、技を磨いています。新井さんは物腰柔らかく研究熱心な職人。修業時代の日本料理店に、私の調理師学校の同期生がいたこともあって距離感が近く、その姿が勉強になり、情報交換もできるありたがい存在です。

店に入ると、まずカウンターがあります。僕はここが好きで。蕎麦屋のカウンターというと、窓や壁に面していることが多いですが、『銀座sasuga琳』は中にいる新井さんやスタッフと、ほどよくお話しながら酒とつまみを楽しめるんです。カウンターの角あたりが私の定番席。隣のお客さんと会話を交わして、うちに来店してくださる、なんてご縁もできたりします。

革命的なプリン! ラムやハイボールを合わせたい

現在はコース中心のお店ですが、好きな定番メニューはその中にもたくさんあります。今回はベスト3を決めなければいけないという難題…。悩みますが、第3位は「琳のプリン」(写真上)です。

蕎麦屋にプリン?と驚かれる方もいるでしょう。このプリンのファンは多く、予約すればお持ち帰り可能。先日「日本橋三越本店」の催事に出店したときにも飛ぶように売れたそうです。

▲主役は栃木の「磨宝卵ゴールド」。仕上げの蕎麦茶が独特の食感を生む。

卵のおいしさが詰まったかためのプリンで、苦みのあるカラメルがかかっています。いちばんのポイントは上にのった蕎麦茶。カリッカリッと音を立てて味にアクセントを加えてくれます。最初は、蕎麦茶って食べられるんだ!ってびっくりして。プリンの味も然ることながら、蕎麦茶の楽しい食感に嬉しい驚きを覚えました。

新井さん曰く「家で作る手作りプリンの大人版とでもいいましょうか。プリンは滑らかだけどかため、卵の味を引き出すようにしています。カラメルは濃く、苦めに。あと少し食感や香ばしさが欲しいなと思ったとき、蕎麦茶を思いつきました。最初は少なめだったんですが、お客さんにもっとかけて欲しいって言われてこの形に」とのこと。ひとつの料理に五感を刺激するポイントをさりげなく入れていく、新井さんのその“感覚”が勉強になります。

▲プリンをつまみに『ニッカウヰスキー』「竹鶴」のハイボールは、大野さんが導き出した美味なる組み合わせ。

甘さがしつこくないので、酒にも合います。日本酒もいいですが、おすすめはハイボールやラム。洋酒にチョコレートを合わせるイメージと考えると、しっくりくるかもしれません。コースの最後に出てくるデザート、ぜひ洋酒とともに味わってほしいです。

なんとも言えない清涼感! 酒とともに楽しめる蕎麦

第2位は「蕎麦 ひやかけ(季節限定)」(写真上)です。
写真を見れば一目瞭然ですが、この潔さ、すばらしいです。今日はゆずが添えられていますが、大根おろしや梅干しのことも。でもまずはそのまま、いただきます!

▲力強い風味をもつ「常陸秋そば」。ゆでたら冷水でキリッと締め、冷たいつゆを注ぐ。

透き通ったつゆは、かつおだけでだしをとっていて、まるでお吸い物のようにスッと入り、キリッと心地よい冷たさが喉元に余韻を残します。十割手打ち蕎麦は香りよく、つゆと合わさって繊細な味わい。今日も間違いなくおいしい! 味の混ざりがないよう、箸を変えて提供してくださる心遣いもにくいです。

この蕎麦には、さらっとした飲み口の日本酒を合わせて楽しむこともありますが、実は二日酔いを救ってくれた一品でもあります…あの時は助かりました(笑)。いつも最後の一滴まで飲み干します。
「最初のひと口は薄く感じられる方もいらっしゃいますが、うちのは“淡い”という表現が合うと思います。最後まで飲み干しても喉が乾かない、そんなおつゆを目指しています」と新井さん。僕はこのだしのうまさと清涼感に癒されています。ひやかけは暖かくなると登場するメニュー。4月頃からはじまるそうです。

そして次は第1位。大野さんが惚れ込んだのは、蕎麦屋ならではの、あのおつまみ。伝統の中に技が光る一品です!


※『銀座sasuga琳』新井さんに『dressing』プレミアム読者限定のご来店時特典を特別にご用意いただきました。
大野尚人さんが最もお勧めしたい、気になる第1位の料理とともにチェック!


※取材時にいただきましたご来店時特典は、公開日以降、先着20名様まで有効です。(特典は終了いたしました)

第1位は…! (続きは「今すぐ続きを読む」へ)

銀座sasuga琳(ぎんざ さすが りん)

住所
〒104-0061 東京都中央区銀座1-19-12 銀座グラスゲートB1
電話番号
050-3466-8070
営業時間
火~金18:00~23:00(L.O.22:00、ドリンクL.O.22:30)、土・日・祝12:00~21:00(L.O.20:00、ドリンクL.O.20:30)
定休日
月曜
ぐるなび
https://r.gnavi.co.jp/bgt8p81e0000/
公式サイト
https://www.ginzarin.com

上記は取材時点での情報です。現在は異なる場合があります。

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