SNSフォロワー数40万人超!世界のパティスリー地図を塗り替える、ブラジルのスターパティシエの実力

2019年03月08日
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SNSフォロワー数40万人超!世界のパティスリー地図を塗り替える、ブラジルのスターパティシエの実力
Summary
1.世界が注目! 新進気鋭のブラジル人パティシエ、ディエゴ・ロザーノ氏
2.ブラジルナッツやクプアスなど、未だ知らないおいしさ!ブラジル食材の魅力
3.日本が大好きというディエゴ・ロザーノ氏の日本のシェフとのコラボは見逃せない

ブラジルで国民的人気を誇るディエゴ・ロザーノ氏が来日

ブラジルと聞けば、サッカーやカーニバル、シュラスコなどを思い浮かべるかもしれない。豊かな自然があり、多様な食材の宝庫でもあるブラジルは、今、世界中の美食家たちの注目を集めている国でもある。

そのブラジルで国民的人気を誇るスターパティシエ、ディエゴ・ロザーノ氏(写真上)がバレンタインフェアに合わせて来日。同氏を招いた特別セミナーが東京・北青山の「ブラジル連邦共和国大使館」で開催された。

セミナーのテーマは、ブラジル食材の魅力と、日本の食文化や食材との融合。日本で活躍するシェフや料理関係者が集い、関心の高さがうかがえた。主催者を代表して駐日ブラジル大使館のフランシスコ・ペッサニャ・カナブラヴァ公使(写真上)の挨拶が行われた後、ディエゴ・ロザーノ氏が登場した。

ディエゴ・ロザーノ氏は、ブラジル・サンパウロの職業訓練校を卒業後、ベルギーの実力派シェフ、マルク・デューコブ氏の下で修業。帰国後、「世界ベストレストラン50」のトップテンに常にランクインしているレストラン『D.O.M.』でチーフパティシエとして活躍し、独立した。

若干22歳でブラジリアン・チョコレートマスターを獲得。チョコレート職人の“ワールドカップ”とも言える「ワールドチョコレートマスターズ」にブラジル代表として2007年、2014年、2015年と参加し、ファイナリストに残り、2015年には「ソーシャルメディアアワード」を受賞。SNSフォロワー数が約40万人という驚くべき数字を持つ、まさに、実力と人気を兼ね備えたブラジルを代表するパティシエだ。

ロザーノ氏が手掛けるスイーツは、ヨーロッパ菓子の伝統を受け継ぎながら、ブラジルのオリジナリティあふれる食文化や、豊かで多様な食材を融合させた独自のもの。もともとアートに興味があったという同氏は、従来のブラジル菓子のイメージを打ち破るような斬新でモダンなスイーツを作り出し、高い評価を受けている。

ロザーノ氏が語るブラジル食材の魅力とは

日本が大好きで、すでに6回も来日しているディエゴ・ロザーノ氏。今回の来日でも和食とのコラボや日本の食材のリサーチなど様々な取り組みを行い、それが最高の経験になったと語る。

「日本もブラジルも独自の食材を豊富に持っていると思いますが、これらの食材を融合させることでさらにいいものが生まれると思います」

セミナーでは、同氏が注目するブラジルの食材としてブラジルナッツとクプアスの2つが紹介された。

ブラジルナッツとは、アマゾン川の特定の領域にしか育たない、50mぐらいの巨木になる希少なナッツ。このナッツを使ったスイーツ(写真下)は、バレンタインフェアでは期間中に完売するほどの反響を呼んだという。

「ブラジルには、まだあまり知られていないナッツ類がたくさんあります。味もとてもおいしく、日本の食材と合うと思います」

一方、クプアスは、その神秘的な香りから「神の食べ物」と呼ばれる、アマゾン原産のカカオの仲間のフルーツ。

▲写真一番右がクプアスの果肉をピュレにしたもの


アサイーやアセロラのように栄養価が高く、現地ではアサイーと並んで人気がある。クプアスは果肉だけでなく、種も食べることができ、ブラジルでは、カカオの代わりに種からチョコレートを作る取り組みも行われている。

「ブラジルには豊富な食材がありますが、どの食材が日本人の口に一番合うのか、日本の食材と組み合わせることができるのかを研究し、日本に紹介していきたいですね」(ロザーノ氏)。

日本好きなロザーノ氏がお気に入りの日本の食材の魅力

来日する前から和食や日本の文化に興味があったと語るロザーノ氏は、これまでにも老舗和菓子店で和菓子作りを体験したり、気になる日本の食材の産地を訪ねたりと日本への理解を積極的に深めてきた。そんなロザーノ氏が気になる日本の食材があるという。

「日本の食材はどれも素晴らしいのですが、私が好きなものとしてワサビがあります。ブラジルにもワサビがあるのですが、日本に来てフレッシュなワサビに出逢って印象が変わりました。それから、ユズやミカンといった柑橘類にも興味があります。ブラジルのフルーツといろいろ合わせてみたいですね。その他、日本酒もいいですね。日本酒は、今回初めて学ぶ機会を得ましたが、将来有望な可能性を感じ、そこを魅力的に思います」

今回の来日に際して、ディエゴ・ロザーノ氏は、会席料理のデザートを担当するという和食とのコラボを行った。クプアスやブラジルナッツなどのブラジルの食材と、日本酒とショウガという日本の食材を見事に融合させたデザートは、同氏の新たなチャレンジとなった。

洗練された味わいのスイーツと、独自のおいしさのブラジル食材を味わう

続いて、会場を移してスイーツやブラジル食材の試食などが行われた。

バレンタインフェアで高い評価を受けたというケーキ「ベレン」(写真上)やブラジルナッツを使ったサブレの他に、クプアスやカカオの果肉のピュレといった日頃あまりお目にかかれないブラジル食材も供され、参加者の熱い視線を集めた。

こちらの「ベレン」はブラジルにある街の名前から名付けられたケーキで、その街でクプアスとトンカ豆(バニラに似た甘い香りを持ち、香料として使われる)の組み合わせに出逢い、インスピレーションを受けて作られた。

ホワイトチョコレートの下には、クプアスのムース、ブラジルナッツを使ったビスキュイなどの層が重ねられている。ホワイトチョコレートのクリーミーな甘さとクプアスのフルーティな甘酸っぱさのバランスが絶妙で、サクッと軽快なビスキュイ生地の食感がたまらない。

ブラジルナッツを使った2種類のサブレ(写真上)。ブラジルナッツは香りが芳醇で、味も濃厚。スイーツに使っても、しっかりしたナッツ風味が失われず香ばしさが楽しめる。

ブラジル食材を試食するコーナーでは、クプアスやカカオなどのピュレが並べられた。

▲右からアサイー、タペレバ、ココア、クプアス


クプアスは、グァバを思わせるトロピカルな香りを持ち、質感はバナナのようにねっとりしていて、ヨーグルトのような爽やかな酸味とほのかな甘味を持つ。

会場で驚きを呼んだのが、ココアの果肉ピュレだ。「ココアの果肉を食べたり、見たりする機会はあまりないと思うのですが、甘くておいしく日本の料理にも合うと思います」(ロザーノ氏)。

今後の活躍にますます注目!

「今回の来日で日本人の味覚に何が合うのかという理解をかなり深めたと思います。次回は、もっと具体的にコラボなどを展開していきたいですね」と、日本の文化そのものに深い敬意を抱いているというロザーノ氏は語る。

今後も、同氏の日本での活躍に注目していきたい。



【イベント概要】
タイトル:世界で活躍するディエゴ・ロザーノ氏来日特別セミナー
主催:ブラジル大使館、ぐるなび総研、ぐるなび
日時:2019年2月15日15:30~17:30
場所:駐日ブラジル連邦共和国大使館 講堂

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