「鳩肉専門店」が赤坂に誕生!マニアックな美味に酔いしれる『鳩肉屋』で濃厚ジューシーな鳩肉を堪能すべし

赤坂に誕生した『鳩肉屋』は、日本で唯一の鳩肉料理専門店。鳩肉といえば輸入が一般的だが、同店オープンのために食用鳩の自社農園を作り、5年もの歳月をかけてオープンにこぎつけたという気合の入った一軒だ!「オリエンタル」のコンセプトのもと、珍しい食材や調理法を駆使した鳩肉料理は予約必須。マニアックであり栄養満点、「鳩肉料理」の世界にハマる人続出!

2020年09月23日
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「鳩肉専門店」が赤坂に誕生!マニアックな美味に酔いしれる『鳩肉屋』で濃厚ジューシーな鳩肉を堪能すべし
Summary
1.高級食材「鳩(はと)肉」をリーズナブルに堪能! 日本で唯一の鳩肉専門店『鳩肉屋』(赤坂)
2.鳩肉のおいしさを知ってもらうため、自社農園をつくるところからスタート
3.“動物界の高麗人参”とも呼ばれるほど栄養豊富な鳩肉の濃厚なうまみにハマる

希少な高級食材をリーズナブルに楽しめる「鳩肉専門店」が赤坂にオープン!

古くからヨーロッパや北アフリカ、中近東などで馴染みのある食材「食用鳩」。日本では、フレンチのフルコースやマニアックな中国料理店ぐらいでしかお目にかかれない希少な食材だ。

というのも、日本ではほとんど養殖されておらず、大半が海外から輸入されているため。この鳩肉を、国内の自社農園で飼育し、リーズナブルに提供する鳩肉専門店『鳩肉屋』が東京・赤坂に誕生した。

「赤坂サカス」のほど近く、フレンチや中華、イタリアンと個性あふれる飲食店が軒を連ねる中に、ひっそりと佇む一軒。うっかり通り過ぎてしまいそうだが、可愛い鳩のオブジェ(写真上)が目印だ。脇にある狭い階段を降りていくと、その先に『鳩肉屋』がある。

天井にあるアーチのような梁(はり)や、トルコで買い付けてきたというアンティーク風の照明など、少しエキゾチックで隠れ家のような雰囲気が気分を盛り上げてくれる。

席数は、フロアに12席、奥には4席の個室もあり、シチュエーションに応じて使い分けできそうだ。

5年の歳月をかけ、食用鳩の自社農園まで作ったオーナーの想い

オーナーの田中力哉さん(写真上)は、海外での仕事の経験が長く、現地で出逢った鳩肉のおいしさに感動したという。

「日本ではまだ一般的ではないけれど、こんなにおいしい食材があるということを紹介したいと思いました。おいしいだけでなく、鳩肉はビタミンやミネラルといった栄養も豊富で、“動物界の高麗人参”と呼ばれるほどなんです」(田中さん)

『鳩肉屋』オープンを目指すにあたり、鳩肉について調査を進めた田中さん。しかし当時、日本には鳩を養殖しているところはなかった。

そこで自ら、千葉県に農園「Pigeon Farm(ピジョンファーム)」を作り、食用鳩の養殖にチャレンジしようと思ったのだという。

「農園を初めてから、親鳥を輸入し、繁殖させ、5年かけて、ようやく国産の鳩を楽しんでもらえるようになりました」(田中さん)

自然農法で育てられた鳩肉は、『鳩肉屋』にお客の予約が入ってから出荷される。

「国産の鳩肉自体めずらしいのですが、良質であることと鮮度の良さにもこだわっています」と田中さん。鮮度抜群の鳩肉をいただけるのは、自社農園を持つ同店ならではだ!

料理のテーマは「オリエンタル」。エキゾチックな料理にワクワク

メニューは、3日前からの完全予約制コースのみ。料理のコンセプトは、鳩肉を最も良く食べる地域、ヨーロッパからアジアにかけてのオリエンタルな料理をイメージしている。

鳩肉が好きな人のためだけでなく、食べ慣れていない人にも体感してほしいからと、値段は鳩肉としては破格の6,000円から用意。

今回は、8,000円のフルコースからいくつかを紹介する。

オリエンタルな雰囲気漂う銀皿プレートにのって現れるのが、前菜の盛り合わせ「メゼ 前菜」(写真上・1人前)。

内容はその時々で変わるが、この日は、左から時計回りに「ビーツとヨーグルトのディップ」、「茄子のディップ」、「オリエンタルサラダ」、「インゲンと袋茸のオリーブ油煮」、「ムール貝のチウラ詰め」、「発酵茶葉ラペソーと押し豆腐の和え」。

半円形のせんべいのようなものは、パパドという緑豆の粉から作られる薄いナンのようなもので、ディップをつけていただく。

味付けやスパイス使いを控えめにしているため、いずれも素材の味そのものを楽しめるものばかり。

炊いた米を潰して干したネパール流のシリアル「チウラ」や、ミャンマーの食卓に欠かせない発酵茶葉「ラペソー」といった珍しい食材は、どこか懐かしい味わいもあり、日本人の味覚にもぴったりと合う。

なかでもぜひ注目していただきたいのが、「フクロタケ(袋茸)」だ。日本では、そのほとんどが水煮や冷凍の輸入品だが、同店では、自社農園で育てた生のフクロタケを使っている。歯ごたえのある食感や独特なうまみなど、加工品では味わえないおいしさを体験してほしい。

ジューシーで濃厚!「素焼き」で鳩肉のうまみをダイレクトに味わう

アツアツの石板の上で、ジュージューと音を立てて現れるのが、メインとなる「鳩肉素焼き」(写真上)だ。味付けはせずシンプルに焼いただけ。調味料に、塩とマスタードが添えられる。

付け合わせは、黒オリーブとトルコ産山羊のチーズをトッピングしたマッシュポテト。鳩肉の肉汁と共に食べるこのポテトも絶品だ。

▲8,000円のコースでは半身で1人前

丸々一羽供される鳩肉は、テーブル上でハサミを使って切り分ける。鳩肉は生後30~40日ぐらいのものをエトフェで処理。エトフェとは、血抜きをせずに処理することをいう。

焼き加減はミディアムレア。赤身で筋肉質の肉は焼きすぎないことが大事だとか。ハサミでカットすると、鮮やかなロゼ色の肉が現れる。レアが苦手な人は、熱された石板の上にしばらく置いておくと火が通るのでお好みで調整を。

「一番おいしい食べ方は、手で持ってかぶりつくことです!」(田中さん)

さっそくロゼ色の肉にかぶりつくと、ジュワッと溢れる濃厚なうまみに驚かされる。ジビエのような臭みはまったくなく、弾力のある肉から、噛めば噛むほどうまみが湧いてくるのもたまらない。

しっとりした胸肉、うまみの濃いモモ肉、それぞれの部位ごとにおいしさが違う。あまりのおいしさに、訪れた人は皆、無心に肉にかぶりつき続け、まるでカニを食べるときのように無口になるのだのとか!

鳩肉の奥深さにふれる、オリジナル料理の数々

鳩肉をアレンジしたオリジナル料理の盛り合わせ(写真下・1人前)も登場。

上から右回りに、「脳みそ」、「干し肉(腿、手羽)」、「胸肉のロースト(パリパリ皮、紅麹マリネ)」。

脳みそは、なかなかお目にかかれない珍味。味は淡泊なためバルサミコソースをつけていただく。

干し肉は、焼き鳥のタレのような甘辛いタレに漬け込んでから、2日間干している。ギュッとうまみが凝縮されたジャーキーのようで、酒の肴にぴったりだ。

胸肉のローストの「パリパリ皮」は北京ダックのイメージで調理されたもの。紅麹マリネの肉もしっとりとやわらかく、鳩肉の違ったおいしさを堪能できる。

数量限定! 4時間煮込んだ鳩肉スープで食べるお粥は滋味豊かな味わい

コースにオプションとして追加、もしくは〆のご飯として差し替え可能な「鳩肉蕎麦粥」(写真上)。鳩ガラでとったスープで肉を3~4時間煮込んで作った粥だ。

粥には米ではなく、そばの実が使われている。鳩ガラでとったスープは、鶏ガラスープと比べて淡泊なため、そばの風味との相性が良いのだ。

この料理、とにかくスープが絶品。鳩ガラのだしで鳩肉を長時間煮込んだスープは、濃厚なうまみに溢れているのに、しつこさがまったくない。そばの実もそのまま入れて煮るため、そばの風味がほんのり漂う。

鳩肉はスタッフが切り分け、食べやすいように骨もしっかり取ってくれるので安心。

肉はスプーンを入れるとホロホロと崩れていくやわらかさ。長時間煮込んでいるにもかかわらず、しっかりうまみが残っている。味付けは塩のみだが、滋味豊かな味わいにしみじみする。

鳩は身体が小さいため、出るガラの量が少ない。そのため粥は数量限定。予約の際には、スタッフへの確認が必要だ。

地中海地域のワインを豊富にラインナップ

うまみの濃い鳩肉にはビールももちろん合うが、ワインもおすすめ。

同店では、「オリエンタル」というテーマに合わせ、トルコやジョージア、ギリシャなどの地中海地域のワインを揃えている。日本では馴染みがないが、いずれも良質のワインを作り続けている産地ばかり。

よりマニアックなメニューが増える予感! 魅惑の「鳩肉料理」の世界を堪能あれ

「鳩のフンは良い肥料になるんですよ。農園ではそのフンを使い、完全循環型農業を目指して、野菜も栽培しています。そういった野菜もこれからは提供していきたいですね」(田中さん)

いずれは、鳩肉の通販やデリの販売なども行いたいと語る田中さん。エジプト料理にあるような、鳩に詰めものをした料理などメニューも今後増やしていきたいのだとか。

鳩肉のおいしさに魅せられ、5年もの歳月をかけた田中さんの鳩肉愛から生まれた『鳩肉屋』。唯一無二の鳩肉料理をぜひ体験してほしい。

【メニュー】
・6,000円コース(前菜3品、鳩肉素焼き(一羽)、ホルモン焼き、レンズ豆のスープ)
・8,000円コース(前菜6品、鳩肉素焼き(半身)、ホルモン焼き、脳・干し肉・胸肉ロースト、レンズ豆のスープ、干鳩肉入り鳩油和え土鍋ごはん、デザート)
・鳩肉蕎麦粥(オプション) 4,000円
※本記事に掲載された情報は、取材日時点のものです。また、価格はすべて税抜です

撮影:佐々木雅久
(一部店舗提供画像)

鳩肉屋

住所
〒107-0052 東京都港区赤坂4-3-11高嶋ビルB1
電話番号
03-5545-5118
営業時間
月~土18:00~23:00
定休日
日曜・祝日、第1および3月曜日
ぐるなび
https://r.gnavi.co.jp/dhksde800000/
公式サイト
http://hatonikuya.sakura.ne.jp/index.html

上記は取材時点での情報です。現在は異なる場合があります。