ショコラ好き必見! 第4のチョコ「ブロンドチョコ」が味わえるビーントゥバーの新店が12/17オープン

2016年12月17日
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ショコラ好き必見! 第4のチョコ「ブロンドチョコ」が味わえるビーントゥバーの新店が12/17オープン
Summary
1.“第4のチョコ”などここでしか食べられない絶品スイーツを紹介
2.dressing独占! カカオ豆からショコラができるまでを特別公開
3.カカオで世界を笑顔に! 若きショコラティエの願いとは

日本で初めてモンブランを作った老舗洋菓子店やスイーツのテーマパークをはじめ 、駅から徒歩10分圏内に菓子店が約100店舗も存在する自由ヶ丘。そんな“スイーツの街”に、ショコラ専門店『Magie du Chocolat(マジドゥショコラ)』が2016年12月17日(土)にオープン。カカオ豆がショコラになるまで、すべての作業(選別、焙煎、摩砕、配合、形成)を自社工房で行っている、こだわり抜いた“ビーントゥバー”だ。他では食べることのできない新食感生チョコスフレや“第4のチョコ”など、気になるワードが飛び交う工房にお邪魔させてもらった。

失敗から生まれた“第4のチョコレート”とは?

ショーケースには、ライトに照らされて光沢が美しいショコラスイーツが並んでいる。艶やかな姿はまるで造形美を競い合うボディビルダーたちのよう。デパ地下に並ぶショコラ菓子と変わらないように見えても、ここにあるのは全て『マジドゥショコラ』オーナーでショコラティエの松室和海さんの魔法にかかったスイーツたちだ。

初めて耳にする人もいるだろう。“第4のチョコ”とは、フランスの有名メーカーの失敗から生まれた、新世代ショコラのこと。製作している途中、焙炉(ほいろ)に入れたまま時間が経ってしまったホワイトショコラが、焦げてブロンズ色に変色。ところが味見してみると、キャラメルのように芳ばしく濃厚な味わいに変身していたのだ。この発見からブラック、ミルク、ホワイトに続く「4番目のチョコレート」として研究が重ねられて生まれたのが“ブロンドチョコレート”(写真・上)。昨年から日本でも少しずつ見かけるようになった。

ミルキーな舌触りで、濃厚な甘さに少し塩気も感じるブロンドチョコは、塩キャラメルに似た味わいだろうか。ツートンカラーが珍しい「No,4」は松室さんが生みだした2層のブロンズ生チョコレート。吐息で溶けてしまいそうなほどに繊細で滑らかなブロンドが華やかに広がり、ブラックチョコの苦味によって甘みが引き立つ。完璧に計算された2層のマリアージュは、他では体験できない。自ずと手土産リストに入れたくなる。

店名と同じ名前の「マジドゥショコラ」(写真・上)は異食感が楽しい生チョコスフレだ。スフレから着想した独自の製法で焼き上げられたガナッシュは、ひと口食べれば芳醇な香りが口の中に広がる。ふわ~っとした口当たりに、ホロホロとしたクッキーがサクッと弾ける。小さいけれども濃厚でボリュームがあるから、ケーキ感覚でいただける。こちらもどこにもない新しい生チョコスフレなので、ぜひ試してもらいたい。

グランドオープン時に用意される「マジドゥショコラ」は全部で6種類。写真の上の段に並ぶのは、フレーバーショコラを使ったもので、「オレンジ」(写真・左上)、「宇治抹茶」(同・中央上)、「グリオット」(同・右上)。下の段はパプアニューギニア35%で作られた「ブロンズ」(右下)、定番である「ガーナ」63%(中央下)、そしてカカオ75%で作られた「タンザニア」(同・左)だ。カカオの産地やフレーバーは、日によって変わるから、何度食べても飽きない。

「産地飲み比べセット」(写真・上)は、店内に併設するカフェスペースでの限定メニュー。産地やカカオ含有量の違いを比較できるお得なセットだ。産地が同じカカオジュースとタブレット、なかなか食べることのできないカカオニブの3種が同時に試せる貴重なチャンスだ。仕入れや日によって内容が変わるから、どの産地に出合えるかは行ってからのお楽しみ。この日はパプアニューギニア産35%のミルク(写真・左)、ガーナ産63%のスイート(同・中央)、タンザニア産75%のビター(同・右)の飲み比べセット。ハチミツのフローラルな香りとミルクの甘みが優しいパプアや、ドライフルーツのようなカカオ本来の醗酵の香りを感じることができるガーナ、ウイスキー樽の芳醇な樽香に苦味や渋味を感じるタンザニア。同じカカオでも全く違う個性を体験できて面白い。

『マジドゥショコラ』のカカオの秘密に独占密着!

まず、皆さんはカカオ豆を見たことがあるだろうか。

見逃してしまいそうになるくらい、小さい花を咲かせてカカオの実は成る(写真・上)。

成長すると写真上のように、およそラクビーボールほどの大きな実(カカオポッド)に育って収穫する。カカオポッドを割ると、白い果肉(カカオパルプ)がぎっしりとつまっている(写真・下)。

食べてみるとマンゴスチンやライチのような上品でフルーティーな味わいだが、カカオはこれではない。パルプに覆われた中に隠れているアーモンドのような小さい粒が「カカオ豆」(写真・下)。1本の木には30〜40個のカカオポットが実をつけ、中には約50粒ほどのカカオ豆が入っている。

松室さんがカカオを仕入れる際、一番こだわっているのが醗酵だ。「醗酵に必要なパルプの部分は足が早く、船便で輸入している日本の場合、どうしても発酵済みの乾燥した豆を輸入することしかできません。自分好みの醗酵をしている農家を選ぶ方が多いようですが、僕はカカオハンターとして活動される小方真弓さんから豆を仕入れています。小方さんを通して農家の方に醗酵具合をお願いしてもらったものを使用しています」と松室さん。信頼できるプロフェッショナルに託すことで、ショコラ作りに専念することができる。

仕入れたカカオ豆を焙煎するときも、松室さんは一切、手を抜かない。

サイズの違う豆は、大きさごとに焙煎時間を変えることで一粒もうまみを殺さずにそれぞれの特徴を引き出す。その後、三角形の石臼でペースト状にする機械に、皮を剥いたカカオ豆を投入し摩砕の作業に移る。

これも大事な工程のひとつだという。「磨り潰すことで酢酸が飛び、酸味を減らして嫌な臭いを消すことができます」。栗のように剥きにくいカカオ豆の皮を何キロも手作業で剥くのはなかなか大変だが、24時間止めることなく1週間も機械を廻し続ける。気が遠くなるほどの手間をかけているそうだ。

途中で加える砂糖も、カカオ豆の特徴によって種類を変える。ジャリジャリと音を立てながら、カカオの油分に砂糖を練り込んでいくと、水あめのように少しずつ粘り気が増していく。

「例えばガーナ産のカカオ豆にビート糖というサトウダイコンから抽出した糖分を加えて、カカオの含有量を60%にすると、栗やサツマイモのようなほっくりとした甘みのあるショコラに仕上げることができます」と松室さん。黒糖を加えた場合は、より濃厚な香りへと変化する。どの砂糖を選ぶかによって、甘みの引き出し方が変わるのも興味深い。

ノンストップで1週間、攪拌し続けたものがこちら(写真・上)。ザラザラ感は一切なく、トロッとなめらかになっている。

ここからテンパリングの作業(写真・上)を行う。「これさえ守れば、家でも簡単にできます!」という松室さんの声に、メモを取る手に力が入る。まず50℃〜60℃に湯煎したショコラを氷水のはいったボールの上でかき混ぜながら27℃〜29℃まで温度を下げる。ボールの側面にショコラの膜がはってきたら、31℃まで温度をあげる。難しく聞こえるかもしれないが、ポイントは2つ。温度を間違えないことと、必ずボールを廻しながら混ぜ続けること。そうすることでカカオの分子(Ⅴ型結晶)の大きさが整い、結合するという。

きちんとテンパリングされたショコラは、煌びやかな艶がでて体温より高い温度状況でも溶けない。逆にテンパリングしていないショコラは、冷凍しても完全には固まらないのだ。“冷やせば固まる”という固定概念が、正しいテンパリングを知ってはじめて覆された。こうしてショコラスイーツの元が完成。それぞれの形に形成され商品になっていく。

ショコラで世界中に笑顔の魔法をかける

「100%カカオニブを食べた時はツンとする酸味や醗酵臭を感じた豆でも、焙煎するとフルーティーな甘い香りと脂分が現れます。たった1秒の焙煎時間の差でカカオの個性を出すことができ、選ぶ砂糖で甘みの引き立たせ方が変わるんです。まるで魔法がかかったかのようで、ショコラ作りは本当におもしろいですよ」と松室さんは本当に楽しそうに話す。

“ショコラに魔法をかける”という店名には、他にも強い思いが込められていた。カカオの生産地には大きな問題がある。発展途上国の子供たちが学校へも行けず低賃金で労働しているという現状だ。

現地の生産者が豊かになり、楽しく仕事に取り組むことができれば、もっと品質の高いカカオ豆ができる、と松室さんは信じている。だからパティシエだった前職の時には、発展途上国の子供たちのために学校を建てた経験もある、と話してくれる。「ショコラという素晴らしいお菓子の原料であるカカオ豆を育てる農園の人たちに笑顔になってもらいたい。そのために僕たちが目指すのは“ダイレクトトレード”です。現地の方が満足した暮らしができる賃金を直接、お支払いするということ。笑顔が溢れる農園で育ったカカオ豆は、必ずお客様に笑顔を繋いでくれると思います」。

小さなショコラを食べるたびに誰かが幸せに少しだけ近づくと思うと、ささやかな社会貢献をしているような気持ちにもなる。

(取材・文/植木祐梨子)

【メニュー】
No,4(ブロンドチョコ)8個入り 1,204円〜
[マジドゥショコラ(生チョコスフレ)]
タンザニア75(ビター)417円
ガーナ63(スイート)417円
パプアニューギニア35(ミルク)417円
オランジュ 445円
グリオットチェリー 445円
宇治抹茶 445円
産地飲み比べセット 1,370円
チョコドリンク単品 667円
※価格は税抜
※原材料の仕入価格の変動により、販売価格が変わる場合あり

Magie du Chocolat(マジドゥショコラ)

住所
〒158-0083 東京都世田谷区奥沢6-33-14 1F
電話番号
03-6809-8366
営業時間
10:00〜19:00(カフェL.O. 17:30)
定休日
公式サイト
http://www.magieduchocolat.com

上記は取材時点での情報です。現在は異なる場合があります。