多彩な個性が光るカフェレストランがいっぱいな街、北千住
住みたい町ランキングの上位に選ばれるなど、人気急上昇中の街、北千住。交通アクセスが抜群によく、駅前には大型商業施設が並ぶなど昼夜を問わず多くの人で賑わっている。
一方、北千住は古くから栄えた宿場町としても有名。大通りから一本裏に入れば、細い路地沿いに飲食店や住宅が並ぶレトロな街並みが広がっている。
そんな新旧多彩な顔を持つ北千住には、古民家をリノベーションしたお洒落カフェやグルメバーガーの名店など、ここでしか巡り逢えない魅力的なグルメがいっぱい。わざわざ立ち寄りたくなる個性あふれるカフェ・レストラン8店をご紹介しよう。
目次
1.『カフェわかば堂』
2.『サニーダイナー 本店』
3.『Bossa Burger』
4.『Cafe & Diner KHB』
5.『LAU LAU LAMB』
6.『スロー ジェット コーヒー』
7.『カフェ寛味堂』
8.『路地裏寺子屋ろじこや』
【1】路地奥のレトロ空間でいただく絶品ランチが人気『カフェわかば堂』
北千住界隈でオシャレなカフェは? と尋ねると必ず名前の挙がる古民家カフェ『わかば堂』。テレビドラマのロケにも使われ、休日のみならず、平日でも昼夜問わず賑わう人気店だ。
北千住駅から居酒屋や焼き鳥店など雑多な飲食店が立ち並ぶ迷路のような路地を抜けていくと、ぼっかりと『わかば堂』が現れる。レトロな木のドアを押して、次々と人々が入っていく。
外観から独特な雰囲気あふれる店舗は、戦前からある築70年の古民家をリノベーションしたもの。店内にある照明やテーブル、椅子もずっと長い時間そこにあったかのように馴染んでいる。
店は1階と2階があり、1階はカウンター席とテーブル席、2階はテーブル席のみとなっている。どちらも元ある民家の間取りをそのまま生かし、デザインが異なる椅子が並ぶなど個性のある空間になっている。
昼から夜まで通しで営業している店内では、お得なランチメニューから自家製ケーキなどスイーツが充実したカフェメニュー、アヒージョやピザなどディナーメニューまで、1日のあらゆるシーンに寄り添えるメニューがそろっている。ランチタイムも16時までと長いので遅めのランチをいただきたい人にはうれしい。
人気のランチメニューは、定番が「国産牛肉のトロトロ赤ワイン煮」と「本日のキッシュプレート」。牛の赤ワイン煮はサラダと自家製パンかライスがセットされ、キッシュはサラダとミニ惣菜、自家製パンがワンプレートに盛り付けられている。その他、季節によって内容が変わるパスタ類やカレーなどのメニューもある。
とりわけセットドリンクがユニーク。コーヒーや紅茶といった定番から自家製のジンジャーエールやレモネード、ワインまでラインナップ。多様なスタイルで楽しめるのも『わかば堂』の魅力だ。
ご紹介するのは「国産牛肉のトロトロ赤ワイン煮」(写真上)。ひと口食べると、同店の人気が決してレトロな雰囲気だけじゃないことがわかる。口に含めば、トロトロと肉がほどけていく、驚きのやわらかさで、ナイフで切る必要もないぐらいだ。
「5kgほどの塊肉を仕入れて、店でカットして仕込んでいます。いったん圧力鍋で煮て、そこからさらにワインやデミグラスソース、ハチミツなどでひたすら煮込んでいき、やわらかく仕上げています」と店長であり調理も担当する影山昭太さん。
パンは自家製のライ麦パン。こんがり、ふっくらとトーストされたパンがうまみたっぷりのスープと好相性。スープはしっかりした味付けなのでご飯にもよく合う。
ランチセットのスープやサラダのドレッシングもすべて自家製。一つひとつ丁寧に作られた味わいに『わかば堂』らしいこだわりを感じさせ、多くの人を魅了するのも納得だ。
パティスリーにあるかのような本格的なケーキ類も大人気。「グレープフルーツのタルト」(写真上)は、アーモンドクリームを詰めたサックサクのタルト生地をベースに、旬のグレープフルーツをふんだんにのせている。赤と白のグレープフルーツが交互に飾られ、ビジュアルも抜群だ。
ディナータイムは、どれにしようか迷ってしまうほど種類の多い前菜や、ピザ、パスタがそろっている。値段は、前菜なら600円前後とリーズナブル。ドリンク類もワインをはじめ、自家製ドリンクも種類が豊富。
北千住の人気カフェは、料理やドリンクに使う器にもこだわり、『わかば堂』でしか味わえないひと時を演出してくれる。わざわざ探してでも訪れる価値があるカフェだ。
【メニュー】
・国産牛肉のトロトロ赤ワイン煮 1,265円
*平日ランチタイムはサラダ、スープ、ドリンクがセット
・グレープフルーツのタルト 550円
【単価】
昼:1,000円~1,500円
夜:2,000円
※本記事に掲載された情報は、取材日時点のものです。また、価格はすべて税込です。
カフェ わかば堂
- 電話番号
- 03-3870-6766
- 営業時間
- 平日12:00~24:00(L.O.23:00)、日・祝日12:00~21:00(L.O.20:00) ※ランチタイム:12:00~16:00、18:00~
- 定休日
- 年中無休
※本記事に掲載された情報は、取材日時点のものです。
※電話番号、営業時間、定休日、メニュー、価格など店舗情報については変更する場合がございますので、店舗にご確認ください。
【2】路地裏のアメリカ! ガッツリ食べたい本格グルメバーガー『サニーダイナー 本店』
『サニーダイナー』は、2005年に本店をオープン以来、東京都内や千葉県に6店舗を展開してきた。本店は賑やかに飲食店が連なる「宿場町通り」の一本裏にある。住宅街の中にぽっかり現れる赤色と白色の外観は、陽気なアメリカのダイナーそのもの。パティを焼く香りも漂い、ワクワクした気分になってくる。
小ぢんまりとした店内は、まるでハリウッド映画に出てくる古き良きアメリカンダイナーそのもの。ポップな空間も気分を盛り上げてくれる。
『サニーダイナー』は世界中を旅してきたオーナーの関根勝(まさる)さんの体験から生まれた。
「店をオープンした当時は、ハンバーガーといえばファーストフードというイメージ。価格が倍以上もするハンバーガーを提供することはチャレンジでしたが、手作りにこだわり、ファーストフードとは違うおいしさをアピールしました」
食べる人に喜んでもらいたいとバンズとパティに徹底的にこだわっている。バンズは地元北千住の人気ベーカリー『ふらんすや』に特注。趣味でバゲット作りをするという関根さんとベーカリーが相談しながらバンズを作ったという。
目指したのは主張しすぎないバンズだ。あくまでもメインは具材。なるべく食べ心地が軽く、ほのかに小麦の甘さが香るシンプルな味わいに仕上げ、具材の肉の味を引き立てるバンズを作り上げた。
パティは、昔からの知り合いという加工肉の名店『千駄木腰塚』の粗挽きにした国産牛肉を使用。ボリューミーなパティは牛肉100%で、つなぎは一切なく、味付けも塩コショウのみとシンプル。このパティを鉄板でこんがりと焼き、ジューシーなうまみをギュッと閉じ込めている。牛肉の味そのものを楽しむパティだ。
『サニーダイナー』のバーガーの魅力は、このバンズとパティ、具材が一体感になるバランスだ。味が突出しないようにマヨネーズも酸味がまろやかなものを選んでいる。シンプルなのに、絶妙なバランスのバーガーは何度食べても飽きない。
こちらは一番人気の「ベーコンエッグバーガー」(写真上)。ハム造りの老舗『浅草ハム』の、香りの良い桜チップでスモークしたベーコンを使用。鉄板で両面を焼いたバンズは、外がカリッと、中がフワッと軽やかだ。
挟む野菜は、レタスや玉ネギ、トマトとシンプル。肉肉しいパティに、スモーキーでジューシーなベーコンとまろやかな卵、トロッと溶けたチェダーチーズが絡む。絶品の組み合わせをガブリと頬張りたい。
「アボカドバーガー」(写真上)は、女性に人気のアボカドを取り入れたメニュー。カリカリッと焼かれた牛肉のうまみたっぷりのパティに、トロッとクリーミーなアボカドが相性ぴったり。まるでクリーミーなソースで牛肉を食べているかのよう。ここでも、牛肉のうまみが際立つパティのおいしさが生きている。
『サニーダイナー』の名物といえ「サニーポテト」(写真上・左)だろう。極細にカットしたポテトに、サクサクした食感を増すため薄く衣を付けて揚げている。スナック感覚で食べ始めると、おいしすぎて手が止まらなくなる。
アメリカやハワイのダイナーの雰囲気を懐かしんで、訪れる人も多いという『サニーダイナー』。下町の路地裏で、つかのま、アメリカ体験をしてみてはいかがだろう。
【メニュー】
・ベーコンエッグバーガー 1,430円
・アボカドバーガー 1,210円
・サニーポテト 550円
【単価】
昼・夜:1,700円~1,800円
※本記事に掲載された情報は、取材日時点のものです。また、価格はすべて税込です。
サニーダイナー 本店
- 住所
- 東京都足立区千住3-45
- 電話番号
- 03-3888-3211
(お問合わせの際はぐるなびを見たというとスムーズです。)
- 営業時間
- 月~日・祝前日・祝日
11:30~22:00
- 定休日
- 年中無休
※本記事に掲載された情報は、取材日時点のものです。
※電話番号、営業時間、定休日、メニュー、価格など店舗情報については変更する場合がございますので、店舗にご確認ください。
【3】パンチのきいた味わいにハマる! 隠れ家グルメバーガー店『Bossa Burger』
北千住駅から歩いて5分。細い路地奥、飲食店の並びの外れにある同店は、隠れ家の雰囲気いっぱいだ。ハンバーガーのオブジェがある白い建物の2階へと続く階段を上がれば、そこに店がある。
『ボッサ・バーガー』は2021年6月に内装を大幅にリニューアル。それまでの白い壁と明るい木目調がベースのナチュラルな雰囲気から、クラシカルなヨーロッパ風の壁紙とダークな色合いがシックなアメリカンビンテージの空間へと変身をとげた。
座席は、より席の間隔を開けるためソファ席をなくし、人数によってアレンジしやすいテーブルとチェアのセットとした。店奥にお目見えするのが、バーにあるようなカウンター席。バーガーだけでなく、大人っぽくお酒とアメリカンフードを楽しめるようになった。
リニューアルに伴って、メニューも定番人気のハンバーガーに新しいメニューも登場。さっそく紹介していこう。
迷うほどバリエーション豊富なハンバーガーメニューは健在。チーズバーガーといった定番のほかに、ゴルゴンゾーラとハチミツといった変わり種メニューもある。いずれのメニューもそれぞれに固定ファンがいるのだとか。
バーガーすべてにカリッと香ばしいフライドポテトと甘酸っぱいピクルスが付く。こだわりはバンズと牛肉100%のパティ。バンズは地元『ミサキベーカリー』と同店がコラボレーションして作ったオリジナル。こんもりと盛り上がったビジュアルにもこだわったバンズは、塩気のきいた具材を引き立てるためにほんのり甘みがある。
パティは加工肉の名店『千駄木腰塚』に特注した粗挽き肉を使用。脂身がジューシーな和牛と、味が濃いオーストラリア産の赤身肉をブレンドしている。歯ごたえのある肉肉しさを楽しんでもらえるよう、その日の肉の状態や気温を配慮しながら、成形や焼き加減に細心の注意を払っているという。
味付けは塩コショウにガーリックパウダーをプラス。肉のうまみを引き立て、パンチのある味わいがクセになるおいしさだ。
一番人気はボリューミーなルックスに圧倒される「ボッサバーガー」(写真上)。レタスやトマトといった野菜に、グリルした玉ネギ、パティ、チーズ、ベーコン、卵、フライドオニオンとてんこ盛り。ソース類を使用していないため、シンプルに素材そのものの味が楽しめる。
▲チリチーズホットドッグ。スパイシーなチリソースはビールにぴったり
リニューアル後、新たに加わったホットドッグメニューにも『ボッサ・バーガー』らしい魅力がいっぱい。胚芽をブレンドしたパンは小麦の甘さがほんのりと感じられ、オリジナルのスパイスで味付けされたソーセージは噛むと肉汁がはじける。トロ~リチーズと、プッリプリのソーセージをモチモチのパンと頬張れば、バーガーとはちがう口福感に満たされること請け合いだ。
気軽にカフェとしても利用してもらいたいと生まれたのが、シェイクメニュー。バナナやチョコミントなど4種類のメニューがあるが、おすすめは「アボカドシェイク」(写真上)。アボカドとミルク、バニラアイスなどをブレンドしたシェイクは、アボカドのクリーミーさとバニラアイスの甘さのバランスが絶妙で、アボカドアイスを食べるようなおいしさだ。
店名の“ボッサ”とは「なにか新しいこと」という意味なのだとか。オールドスタイルのアメリカンハンバーガーを頬張るだけでなく、スイーツでほっこりしたり、新メニューでちょい飲みしたりと、より楽しむスタイルが広がった。進化した『ボッサ・バーガー』に訪れてみよう。
【メニュー】
・ボッサバーガー 1,760円
・チリビーンズチーズドッグ 1,265円
・アボカドシェイク 935円
【単価】
昼・夜:1,700円~1,800円
※本記事に掲載された情報は、取材日時点のものです。また、価格はすべて税込です。
BOSSA BURGER(ボッサ・バーガー)
- 電話番号
- 03-6806-1732
- 営業時間
- 11:30~15:00、15:00〜20:00(L.O.19:30)
- 定休日
- 不定休
※本記事に掲載された情報は、取材日時点のものです。
※電話番号、営業時間、定休日、メニュー、価格など店舗情報については変更する場合がございますので、店舗にご確認ください。
【4】オシャレカフェで楽しむハンドメイドのアメリカ料理が大人気『Cafe & Diner KHB』
幕末には江戸近郊最大の宿場町だったという北千住。そのメインストリートである旧日光街道沿いに多くの商店が並ぶ「宿場町通り商店街」の中に、ひときわ目を引くオシャレなアメリカ風カフェがある。それが『Cafe & Diner KHB(カフェ&ダイナー ケイエイチビー』(以下、KHB)だ。
まだ本格アメリカンスタイルの店が珍しかった2011年にオープンして以来、アメリカ西海岸にあるようなダイナーとして北千住の街で愛されてきた。
入口から一歩入ると、まるでアメリカにいるかのような高い天井の空間が広がる。パッチワークのソファなどのアンティークアメリカンな家具が並び、暖かみのあるインテリアがアットホームな雰囲気だ。
入口に近い席は、ガラス戸を開けるとテラス席に。こちらの席はペット連れもOK。オープンな雰囲気で子連れも歓迎とあって、女性や家族連れでいつも賑わっている。
旅行会社の添乗員や、海外の飲食店で働いた経験を持つオーナー。世界各国を旅し、旅先で知ったおいしい料理を日本でも楽しんでもらいたいという思いで『KHB』をオープンした。
メインの料理はTEX-MEX(テクス・メクス)と呼ばれる、ちょっとスパイシーなメキシコ風アメリカ料理。『KHB』では、オーナーの海外経験をベースにしつつ、素材を一つひとつ吟味しながらソースから手作り。本格的でありながらも気取らずに楽しめるアメリカ料理が人気の秘密だ。
一番人気はボリューム満点で、20種類近くもバリエーションがあるハンバーガー。バーガーメニューには、すべてスパイシーな味付けのポテトが付いてくる。
バンズは北千住の人気ベーカリー『ふらんすや』に特注したオリジナル。外皮が薄めで、中が軽くもっちり、ほんのり甘さがあるのが特徴だ。パティはつなぎなしのオーストラリア産牛肉100%。赤身肉を多めにし、ほどよいジューシーさがありつつも、こってりし過ぎない肉のうまみを感じるパティになっている。
『KHB』らしさがてんこ盛りの「サルサアボカドチーズバーガー」(写真上)。ポイントは、自家製のサルサソースと、同じく自家製のケチャップ。ホールトマトとスパイス類をコトコト煮込んで作ったケチャップは甘さとスパイスのバランスが絶妙で、シンプルな牛肉の味わいを引き立てている。
サルサソースはフレッシュなトマトを使い、青唐辛子や玉ネギなどをブレンドしたもの。ジューシーなトマトの味わいが生き、ピリッとしつつも、肉肉しいパティの後味をさっぱりとさせてくれる。
最近、専門店もできるなど注目のタコスもオープン当時からの人気メニュー。「ミートタコス」(写真上)は、クレープのように薄いトルティーヤ生地(ソフトとハードと選べる)に、タコミートや野菜、チェダーチーズ、自家製のサルサソースといった具材を好きな量だけ挟んだもの。
オリジナルスパイスで味付けた牛ひき肉100%のタコミートは、ピリッとスパイシーで、コクのある味わいが、ビールと相性バツグンだ。
バーガーなどのボリューム満点のアメリカ料理以外に、スイーツメニューも充実。鉄板で焼いたアッツアツのフレンチトーストにバニラアイスクリームを添えた「フレンチトースト TOP アイス」(写真上)は、女性に大人気のメニュー。
こちらもアメリカンなビッグサイズがうれしい。かけられているソースはほろ苦く甘いキャラメルソース。濃厚な味わいに満足度も高い。
『KHB』は“北千住ハンドメイドバーガーズ”の略。丁寧にハンドメイドされた多彩なアメリカンメニューが『KHB』の楽しさを盛り上げてくれる。
ランチはセットとなるスープもサラダもお替わりできるなど、コスパもばっちり。女性一人でも訪れやすい、気さくな魅力にあふれたカフェだ。
【メニュー】
・サルサアボカドチーズバーガー 1,606円
・ミートタコス(2ピース) 792円
・フレンチトースト 715円
【単価】
昼:1,200円~1,300円前後
夜:2500円前後
※本記事に掲載された情報は、取材日時点のものです。また、価格はすべて税込です。
Cafe & Diner KHB(カフェアンドダイナー ケイエイチビー)
- 電話番号
- 03-3888-3266
- 営業時間
- 11:30~24:00(ランチタイム11:30~15:00、フード LO 23:00、ドリンク LO 23:30)
- 定休日
- 不定休
※本記事に掲載された情報は、取材日時点のものです。
※電話番号、営業時間、定休日、メニュー、価格など店舗情報については変更する場合がございますので、店舗にご確認ください。
【5】ピリッとスパイシーなフライドラムは病みつきになるおいしさ『LAU LAU LAMB』
通りの両側に学校が並び、学生たちが行き交う活気溢れる商店街「学園通り商店街」に『HAWAIIAN CAFE LAU LAU LAMB(ハワイアンカフェ ラウラウラム)』(以下、ラウラウラム)はある。ラム肉にこだわったファーストフード店は、都内でもなかなかお目にかかれないとあって、各種メディアでも紹介される人気店だ。
通りに面した側が全面ガラスになったオープンな造り。ラム尽くしのメニューに惹かれて、ぶらりと立ち寄りたくなる。入口を入るとすぐに、ハリウッド映画に出てくるようなカウンターがあり、こちらでオーダーするシステムだ。
店内はハワイをテーマにした明るい南国風。天井も高く、木目を基調にした家具も温かみがある。店自慢のラム料理をリラックスして楽しめそうだ。
オーナーの中村さんが『ラウラウラム』をオープンしようと思ったきっかけは豚や牛、鶏肉ほど親しまれていないが、栄養価も高くヘルシーなラム肉をもっと多くの人に食べてもらいたいと思ったから。アメリカのファーストフードのスタイルで、かつ陽気なハワイアンのテイストを取り入れ、気軽にラム肉を楽しめる店をオープンしたという。
こだわりのラム肉は、品質も味も安定しているオーストラリア産。部位も料理にあったものを使い分けている。メニューはハンバーガーや、ハワイをイメージしたロコモコ、食べ歩きしたくなるフライドラムなどをラインナップしている。いずれもラム肉のおいしいさを生かしたものばかりだ。
『ラウラウラム』に来たら、欠かせないのが「フライドラム」(写真上)。1ピースからオーダー可能で、ちょっと軽く食べたいというときにも利用できる、まさにファーストフードスタイルのラムメニュー。
塊肉から店で毎日カットしているラム肉は、新鮮で臭みがほとんどない。「フライドラム」で使用する部位は、脂身が少なくあっさりした食べ心地のモモ肉。この肉を薄く伸ばし、オリジナルスパイスをタップリまぶしてカラッと揚げている。
おいしさの秘訣はオリジナルスパイス。日本人に馴染みやすい味を目指して配合を工夫。刺激的なスパイシーさがありつつも、うまみがしっかりあり、やみつきになること間違いなしだ。
ラム肉らしさを楽しむなら、バーガーメニューがおすすめ。バーガーはラムパティとフライドラムのどちらかを選ぶことができる。
新メニューとして登場して、いちやく人気者になった「アボカドラムチーズバーガー」(写真上)。バンズは全粒粉を使った、ほんのり甘みのあるふわもち食感のもの。レタスやトマトといった野菜に、ラム肉100%のパティを合わせ、レギュラーバーガーにも使っているアイオリソースとタルタルソースをかけている。
パティはショルダー部分をメインとし、粗挽きにして肉肉しさを出し、ジューシーな味わいになっている。肉の味わいにパンチをきかせるために、塩コショウ以外にパティに合わせて配合したスパイスで味付け。ラム肉の個性を生かしたパティに、トロッとしたアボカドとクリーミーな味わいのタルタルソースがぴったりマッチしている。
フライドラムやハンバーガー以外に、ロコモコなどのご飯メニューも充実。ハワイアンカフェらしくアサイーボウル「LAU LAU(ラウラウ)ボウル」(写真上)もある。アサイーやドラゴンフルーツ、チアシードなどスーパーフードと呼ばれる栄養価の高い果物がたっぷりなデザートだ。
ドリンクにも、トロピカルなフレーバーがラム肉に合うハワイのクラフトビールなどがそろっている。フライドラムでちょい飲みも楽しい。
今後、もっとラム肉メニューを増やしていきたいのだとか。『ラウラウラム』でラム肉の新しいおいしさに出逢ってみよう。
【メニュー】
・フライドラム(2ピース) 730円
・アボカドラムチーズバーガー 1,280円
・LAU LAU(ラウラウ)ボウル 770円
【単価】
昼・夜:1,200円~1,300円
※本記事に掲載された情報は、取材日時点のものです。また、価格はすべて税込です。
HAWAIIAN CAFE LAU LAU LAMB(ハワイアンカフェ ラウラウラム)
- 電話番号
- 03-5284-9194
- 営業時間
- 11:00~21:00(LO 20:30)
- 定休日
- 不定休
※本記事に掲載された情報は、取材日時点のものです。
※電話番号、営業時間、定休日、メニュー、価格など店舗情報については変更する場合がございますので、店舗にご確認ください。
【6】名物は絶品焼きカレー!焙煎機を備えた本格コーヒーショップ『スロー ジェット コーヒー』
北千住の駅前から大学や住宅街を抜けて10分ほど歩くと、広々とした大通りに面したオシャレなカフェが現れる。2014年にオープン以来、地元のカフェ好きに圧倒的に支持されている『SLOW JET COFFEE(スロージェットコーヒー)』だ。
「訪れる人のサードプレイスになりたい。それがコンセプトです」と語る店長の平山泰行さん。普段暮らしている場所(ファーストプレイス)や仕事をしている場所(セカンドプレイス)の延長線上にある、もう一つの居心地の良い居場所(サードプレイス)。そんな店として地域の人々に親しんでもらいたいという想いで、こちらのカフェが誕生した。
以前はガレージだったという建物をリノベーションして作ったカフェは、コーヒーの聖地、アメリカのポートランドのカフェをイメージしたという。
中央にオーダーカウンターとキッチンがあり、それを取り囲むように40席ほどのテーブルがあり、外にはテラス席もある。ソファや、ベンチなどさまざまな表情の家具が置かれ、好きなスタイルでゆっくりとひと時を過ごすことができそう。
『スロージェットコーヒー』の“スロー”はゆっくりと時間をかけて淹れるハンドドリップのコーヒーを、“ジェット”はエスプレッソマシンで高速に抽出されたエスプレッソを表している。店内には大きなロースター(焙煎機)を備え、焙煎から抽出までこだわった至福のコーヒーを朝から晩まで好きな時に楽しむことができる。
コーヒーメニューは専門店らしく多彩。自家製ブレンドや、産地別のコーヒー豆の味わいをダイレクトに楽しめるシングルオリジンのドリップコーヒー、エスプレッソ、カフェラテ、カプチーノなどと充実のラインナップだ。
おすすめはブレンド。目指したのは“毎日飲んでも飽きない味わい”。中煎りの豆は、ほのかな苦味や酸味の中にふくよかな甘さが感じられ、あと口がすっきり。強い個性がなく、日常的に楽しみたいコーヒーだ。
エスプレッソ用のブレンドは、ブラジル産にケニアなどの個性がハッキリしたアフリカ産の豆をブレンド。苦味というより、爽やかな酸味が味わえるエスプレッソだ。
『スロージェットコーヒー』はコーヒーだけでなく、食事もおいしいと評判。コーヒーと一緒に楽しむことをテーマに食事やスイーツのメニューが多くそろっている。
モーニングやランチでも人気なのがワッフルメニュー。「ポーチドエッグと厚切りハムのチーズソースワッフル」(写真上)は外側がカリッと、中がフンワリしたワッフルにハムを挟み、ポーチドエッグをのせ、上からたっぷりチーズソースをかけている。
フードメニューの一番人気は、グツグツと音を立てて供される「焼きカレー」(写真上)。同店の運営会社は全国にカフェやレストランを展開しており、そこで総料理長を務めるシェフが、カレーのレシピを開発。牛のアキレス腱を煮込み、辛みにショウガをきかせたカレーは、レストランでお目にかかりそうな本格的な味わいだ。
実はこのカレー、隠し味にコーヒーを使っているのだとか。コーヒーの持つスモーキーな風味がカレーに奥行きを与えている。ポーチドエッグとチーズがトロリととろけ、アッツアツのカレーと共に食べれば、たまらないおいしさだ。
▲人気のバスクチーズケーキ
カフェタイムの楽しみに欠かせないスイーツは、デザートワッフルのほかに、系列のパティスリーが作ったケーキ類がある。ショーケースには常時4~5種類のケーキがラインナップされている。
現在はハンドドリップとエスプレッソマシンの2つの抽出方法のみだが、抽出するスタイルを増やし、さらにコーヒーの楽しみ方のバリエーションを広げていきたいと店長の平山さんは語る。
モーニングメニューはコーヒーのお替わり自由とあって、朝早くから地元の人々がひっきりなしに訪れる。好きな時間に訪れて、『スロージェットコーヒー』ならではのゆったりとくつろぐひと時を楽しみたい。
【メニュー】
・ポーチドエッグと厚切りハムのチーズソースワッフル 850円
・焼きチーズカレー 900円
・ブレンドコーヒー 410円
・バスクケーキ 550円
【単価】
昼・夜:1,000円
※本記事に掲載された情報は、取材日時点のものです。また、価格はすべて税込です。
SLOW JET COFFEE(スロージェットコーヒー)
- 電話番号
- 03-3888-8278
- 営業時間
- 7:00~20:00(L.O.19:30)
- 定休日
- 無
※本記事に掲載された情報は、取材日時点のものです。
※電話番号、営業時間、定休日、メニュー、価格など店舗情報については変更する場合がございますので、店舗にご確認ください。
【7】ボリュームたっぷり! 和テイストのカフェ飯が絶品『カフェ寛味堂』
『わかば堂』や『ボッサ・バーガー』など北千住で人気のグルメ店と言えば、必ず名前が挙がるグループの一軒、『カフェ寛味堂(かんみどう)』(以下、寛味堂)。同じグループ店それぞれがしっかりとした個性を持ち、北千住のグルメシーンをぐんと楽しくしてくれていることに異論はないだろう。
宿場町の面影を残す「宿場町通り」沿いのビルの2階に同店がある。目印はロゴがおしゃれな看板だけ。隠れ家カフェの趣きがあり、ワクワクしながら階段を上っていくと、レトロなガラスドアが出迎えてくれる。
店内はビルの2階ながら、サイドの窓から天然光が差し込みリラックスした雰囲気。アンティーク風の椅子やソファがデザイン違いで並び、壁にはギャラリーのように絵が飾られている。海外のインテリア雑誌に出てきそうなオシャレな空間だ。
席は、入口近くにバーカウンターがあり、奥へとテーブル席が続く。友達同士でおしゃべりを楽しむ人たちもいれば、一人読書にいそしむ人もいる。思い思いの時間を気兼ねなく過ごせる雰囲気が心地良い。
昼から夜まで楽しめるのは和テイストのカフェメニュー。ビジュアル抜群のスイーツだけでなく、副菜までしっかり付いた定食や、和の素材を取り入れたお酒に合うビストロメニューまでと充実。きちんと料理も楽しめるカフェなのが人気の秘密だ。
これをお目当てに訪れる人も多いランチメニューは、旬の食材を生かした、2週間ごとに変わる「本日の定食」のほかに、ロールキャベツなどの人気惣菜やカレーなど5種類ほどのメニューが用意されている。ほとんどのメニューに、和総菜の副菜とみそ汁、十六穀米が付き、みそ汁とご飯はお替わり自由だ。
写真上は「国産牛ボロネーゼのドリア定食」。系列店『ボッサ・バーガー』と同じく、『千駄木腰塚』から味を重視して仕入れた粗挽きの牛肉をたっぷり使った自家製ボロネーゼソースを使用。バターの味わいをきかせたソースは、ディナーにも人気の同店自慢の味わいだ。
このソースをご飯にかけ、チーズをたっぷりトッピング。トロットロで糸を引くチーズと共にドリアをハフハフと頬張れば、ガツンとした肉のうまみが口いっぱいに広がる。
日替わりの副菜には冬瓜と豚の煮物と、カボチャと小豆の煮物の2種類。豚肉は箸でほどけるほどやわらかく、冬瓜にはしっかりだしが染みている。カボチャと小豆は優しい自然な甘さがじんわりと身体に染みる。どちらも単品でいただきたいぐらいの出来ばえだ。
『寛味堂』を訪れたなら、欠かせないのがスイーツ。定番のベイクド系から旬のフルーツを使ったタルトなどが、平日には4種類、週末には5~6種類並ぶ。
休日には早い時間に売り切れてしまうほどの人気の定番ケーキ「キャロットケーキ」(写真上)は、甘さやスパイスをたっぷりきかせたアメリカンタイプとは違い、甘さもスパイスも控えめ。ひと口食べると、ニンジンの持つほんわりした甘さがしっかりと感じられる。
ケーキのほかに、期間限定で登場する旬のフルーツパフェも人気。数量限定で登場するため、このパフェを待ちかねているファンも大勢いるそう。
ディナーには、和テイストのビストロ料理とお酒をぜひ楽しみたい。ドリンクは、クラフトビールや国産ワインを今後は取り入れていきたいとのこと。まるでウチ飲みのようにくつろげる空間で、ゆったりとお酒と料理を楽しむひと時は、カフェならではの楽しみだ。
真空管のアンプからスローなテンポの音楽が流れ、ゆったりした時間が過ぎていく。毎日の暮らしの中で癒やしのひと時を『寛味堂』で過ごしてみてはいかがだろう。
【メニュー】
・寛味堂の国産牛ボロネーゼドリア(ランチメニュー) 1,280円
・キャロットケーキ 550円
【単価】
昼:1,200円
夜:2,500円
※本記事に掲載された情報は、取材日時点のものです。また、価格はすべて税込です。
カフェ寛美堂
- 電話番号
- 03-6806-1385
- 営業時間
- 12:00~16:00(L.O.15:30)、17:30~23:30(L.O.23:00)
- 定休日
- 無休 ※年末年始を除く
※本記事に掲載された情報は、取材日時点のものです。
※電話番号、営業時間、定休日、メニュー、価格など店舗情報については変更する場合がございますので、店舗にご確認ください。
【8】築90年のレトロ和空間!路地裏の本格日本茶カフェ『路地裏寺子屋ろじこや』
北千住には、駅近ながら戦前から残る古い住宅が細い路地沿いに立ち並ぶエリアがある。和カフェ『路地裏寺子屋ろじこや』(以下、ろじこや)は、そんな街並みの中にひっそりと溶け込んでいる隠れ家カフェだ。
『ろじこや』は、リノベーションされた築90年以上という古民家にオープン。細い路地奥にあり、通りにある看板がなければ、思わず通り過ぎてしまいそう。
路地から続く飛び石に導かれて奥に進むと、縁側に続いて木の引き戸が現れる。ガラガラと音を立てて開ければ、昔の日本にタイムスリップしたかのようだ。
店内は靴を脱ぎ、スリッパに履きかえるスタイル。席はデザイン違いのテーブル席が6つ。木の梁がむき出しになった天井は高さがあり、黒ずんだ太い木材が年代を物語っている。
カフェメニューも和テイストがいっぱい。こだわりは日本茶。カフェを監修した榎本龍晃(たつあき)さんは、長年、日本茶の仕事に携わってきたエキスパートで、日本茶インストラクターの資格を持つ。日本茶の奥深い世界を知ってもらおうと、日本全国の茶葉を厳選し、品質の高いものだけを使用している。
食事やスイーツも日本茶にあったメニューがラインナップ。だしではなく日本茶を使った「茶漬け」。金目鯛、明太子、うなぎを使った3種類がある。それぞれ、日本各地から取り寄せた上級煎茶の個性に合わせて、海鮮具材を選んでいる。
こちらは「金目鯛×上級静岡茶セット」(写真上)。脂ののった金目鯛を炙り、皮目をこんがり、身をふっくらとさせている。
この金目鯛に合わせたのが、甘みと渋み、苦みのバランスの取れた静岡茶。お茶はアミノ酸を含み、うまみ成分がたっぷり。このうまみが海鮮の味わいと相性が抜群で、だし茶漬けとは違うさっぱりしたあと口も心地よい。
日本茶に合うスイーツとして用意されているのが「ろじどら」。“どら焼きベスト10”にも選ばれたことがある北千住の和菓子店『喜田家(きたや)』のどら焼きを使い、オリジナルのクリームなどをプラスしたスイーツだ。
味は抹茶クリームとアンコ「ちゃどら」、梅のコンポートとクリームチーズ「うめどら」、アップルソース「ちぃどら」の3種類。一番人気の「ちゃどら」(写真上)は、日本茶が得意の同店ならではの香り高い抹茶を使ったクリームをたっぷり添えている。
黒糖を使った、きめが細かくふんわりした生地に、抹茶のほろ苦さのあるミルキーなクリームがぴったり。一見、ボリュームがありそうだが、軽い食べ心地でペロリといただける。
『ろじこや』でぜひ味わっていただきたいのが、淹れ方にもこだわった日本茶。お茶は身近な存在でありながら、産地や製法による違いはあまり知られていない。
同店では、産地の個性がはっきり味わえる、静岡、狭山、鹿児島の3つの産地から取り寄せた上級煎茶の定番メニューを用意。いずれのお茶も急須を追加のお湯を注ぐポットと共に供される。
急須にも、お茶を淹れるのに最適と言われる常滑焼(とこなめやき)のものを使用。お茶は、定番の3種類のほか、ここでしかいただけない貴重なお茶が入荷されていることもある。期間限定のお茶や中国茶もあり、通って全種類飲んだというファンもいるのだとか。
適正な温度とお茶の知識のあるスタッフが淹れたお茶は、苦みや渋みがほとんどなく、その甘く豊かな味わいに日本茶の魅力にハマってしまうこと請け合い。
なお、店名の“路地裏寺子屋”という名前の通り、『ろじこや』では、日常ではなかなか触れることができない和文化を学んだり、触れたりすることができるさまざまな教室やワークショップ、イベントなどが、毎日のように開催されている。
築90年という歴史を刻んだ空間で、日本文化を体験するのは、格別なひと時。ぜひ『ろじこや』でしか味わえない楽しみに出逢いに訪れてみてはいかがだろう。
【メニュー】
・茶漬け 金目鯛X上級静岡茶セット 1,100円
・どらやき+上級煎茶セット 1,000円
【単価】
昼・夜:1,100円
※本記事に掲載された情報は、取材日時点のものです。また、価格はすべて税込です。
路地裏寺子屋ろじこや
- 電話番号
- 03-6812-0780
- 営業時間
- 平日13:00〜17:00、土曜・日曜11:00〜17:00 ※金曜は11:00〜15:00まで別営業
- 定休日
- 水曜
※本記事に掲載された情報は、取材日時点のものです。
※電話番号、営業時間、定休日、メニュー、価格など店舗情報については変更する場合がございますので、店舗にご確認ください。