極上の牡蠣と泡酒・日本酒のおいしい隠れ家! 美人アナお気に入りの三軒茶屋『フィレンツェSAKE』

利き酒師、一級フードアナリストの資格をもち、大の日本酒好きとして各メディアで活躍中のフリーアナウンサー・あおい有紀が、選りすぐりの和酒のお店を訪れ、お店とお酒、人の魅力に迫る!
# イタリアン×日本酒、シードル フィレンツェSAKE オイスター&アワ

2019年02月20日
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極上の牡蠣と泡酒・日本酒のおいしい隠れ家! 美人アナお気に入りの三軒茶屋『フィレンツェSAKE』
Summary
1.三軒茶屋の人気イタリアンの2号店は「牡蠣と泡酒」のおいしい隠れ家
2.牡蠣にシードル? 驚きの組み合わせを発見!
3.ローストビーフやリゾットにもぴったり合う日本酒で、至福のひとときを

自他共に認める日本酒好きのフリーアナウンサー「あおい有紀」が“和酒”の魅力を発信!

いまや空前の和酒ブーム! 日本酒や焼酎、日本ワインなどの“和酒”が楽しめるお店が急増している。けれども本当においしい魅力的なお店は? そのお店のお酒や料理はどう楽しめばいいの?

利き酒師、焼酎利き酒師、一級フードアナリストなどの資格をもち、大のお酒好きとして各メディアで活躍中のフリーアナウンサー、あおい有紀さんが自分の足で探し歩いた「とっておきのお店」を訪れ、選りすぐりのお酒と料理を実際に味わいながらじっくりとその魅力に迫ります。

三軒茶屋の人気イタリアンが2018年秋に2号店をオープン。「牡蠣&泡酒」が楽しめる隠れ家

こんにちは。あおい有紀です。
牡蠣のおいしい季節ですね。日本酒好きの私にとって、牡蠣と日本酒の組み合わせは大好物。今回は牡蠣を使ったイタリア料理と和のお酒の組み合わせが楽しめるお店『フィレンツェSAKE オイスター&アワ』をご紹介します。こちらの本店は2017年7月に三軒茶屋にできた『Firenze Sake』。日本酒&イタリアンという新しい提案に加え、日本酒の品揃えも魅力的で気に入っていたのですが、2018年秋に2号店をオープンされると聞いて、すぐに伺いました。

三軒茶屋駅の南口から住宅街のほうに7、8分ほど歩くと、喧騒が落ち着き、大人っぽい雰囲気のこぢんまりしたお店が並ぶ一角があります。店名とお店のロゴが入った赤いフラッグと、煉瓦の壁、水色のドアが目印です。

さあ、中にご案内しましょう。

店内はカウンター中心の12席。日本酒は常時20種類以上揃うほか、ビールやワインも用意されます。黒板には本日の牡蠣の産地と、おすすめのお酒、メニューがぎっしりと書いてあり、ワクワクしますね。

牡蠣にぴったりのお酒を、ベテランのカメリエーレがペアリング。中にはシードルも!

『Firenze Sake』を2店舗プロデュースされた熊谷貢(くまがいみつぐ)さん。20年以上イタリアンのカメリエーレ(サービスマン)としてご経験を積まれ、イタリア・ナポリで働かれたご経験もあるベテランです。イタリア料理やワインにお詳しいのは当然ですが、日本酒にも興味をもたれ、蔵を訪れたりするうちにどんどん日本酒が好きになっていったそう。

まず2017年にIT業界で活躍されていた森学氏と『SakeWiz(サケウィズ)』という会社をスタートさせて、「日本酒で世界をつなぐ」というコンセプトで『Firenze Sake』本店をオープン。女性客を中心に連日大人気で、すぐに予約が取りにくい人気店となりました。

今回の2号店は、さらに“牡蠣”に特化したイタリアンと、“泡中心の和酒”がいただけるとあり、牡蠣好き、日本酒好きにはたまりません。お料理は、本店のシェフ花房恵悟さんが監修されています。「彼の料理は、日本酒に合う」と熊谷さんが惚れ込み、シェフとして引き抜いたのだそうです。

それでは、おすすめのアラカルトの中から4品と、それぞれに合うお酒をペアリングしていただきましょう。

一品目は「本日の生牡蠣3種食べくらべ」(写真上)。牡蠣は季節により産地が変わりますが、この日は宮城県石巻、北海道昆布森、北海道厚岸(あっけし)の3種類。身がふっくらと肉厚で、サイズもかなりの大粒です。

この生牡蠣に合わせて、2種類のお酒をすすめていただきました。ひとつは牡蠣に合う宮城『山和酒造店』の「純米吟醸 yamawa for Oyster(ヤマワ フォー オイスター)」(写真上・中央)。宮城県産の牡蠣の味わいに合わせて作られた、牡蠣専用の純米吟醸酒をお冷やで。ラベルにも牡蠣が描かれています。もうひとつは長野『西飯田酒造店』の「積善(せきぜん)シードル 辛口」(同左)。長野県産のシードルと生牡蠣? どんなマリアージュになるのでしょうか。
 
熊谷さんのご説明では、「yamawa for Oyster」は地元宮城産の牡蠣の味わいを分析して作られた、まさに牡蠣に合うお酒。「積善シードル」はりんごの花の酵母を使い、瓶内二次発酵させて辛口に仕上げられたものだそうです。

「積善シードル」からいただきます。にごり酒のような色あいで、微発泡しています。香りをかいでみると、うん、リンゴそのもののさわやかな香りに、パンのような酵母の香りもしますね。シュワっとした発泡感もありながら、リンゴをすりおろしたような優しい口当たり。思ったより辛口で、すっきりとした酸味です。

これに牡蠣を合わせましょう。北海道昆布森の真牡蠣からいってみましょうか。ひと口で頬張ると、うわあ、口当たりがすごくとろんとしてクリーミー! これにシードルを合わせると……、牡蠣のクリーミーさと酵母の感じが合う! この上からリンゴの酸味や爽やかさが、牡蠣のうまみといい感じに重なります。

一方、「yamawa for oyster」は、純米吟醸ですが強すぎない香り。厚岸の牡蠣は昆布森よりも、貝柱以外の部分が大きめで歯ごたえがあるんですね。お酒と合わせると、牡蠣とお酒とのうまみの部分がすごく調和する。口の中でふわっとうまみが広がっていくような感じがします。

どちらも牡蠣によく合いますが、辛口のシードルと昆布森の組み合わせには感動しました。アルコール度数も7%と軽いですし、1杯目のスターターの組み合わせとしておすすめしたいですね。

二品目のお料理を出していただきましょう。芳ばしい香りの「裏メニュー!! 牡蠣フライDELUXE」。なんと大ぶりの牡蠣を2個くっつけて揚げてあるそう。だから「デラックス」という名前なのですね。自家製のタルタルソースを添えていただきます。衣が細かくて、カラッと揚がったフライをナイフでカットすると、熱々でジューシーな汁が溢れます! こちらの牡蠣は広島産です。

お酒は牡蠣の産地と合わせ、広島『今田酒造本店』の「富久長 白麹純米酒 海風土(シーフード)」。冷酒でいただきます。ユニークなネーミングは、魚介類との相性を意識されたもの。香りは穏やかですね。ひと口味わうと、すっきりした口あたりに、白麹を使ったお酒ならではの、クエン酸の酸味が感じられますが、うまみもちゃんとあります。余韻はすーっときれいに消えていきます。アルコール度数が13%と重くないのもいいですね。

さあ、カキフライとの相性は……うーん、「めっちゃ合う」! あと5個くらい食べられそうです(笑)。衣の香ばしさと、ジューシーな牡蠣のうまみに、お酒のうまみがぴったり。レモンを搾ったような白麹の酸味が生きていて、揚げ物なのに口の中がとてもさわやかです。タルタルソースのケッパーの風味とタマネギのシャキシャキ感が、また、よく合うんですよ。これは何個でもいけます。

ローストビーフやリゾットには燗酒を合わせて、至福のひとときを

三品目のお料理には「上州牛のローストビーフ」(写真上)を出していただきました。群馬県産の上州牛モモ肉をローストし、青森県八戸の黒ニンニクとオリーブを加えたタプナードソースを添えてあります。モモ肉らしく、薄くてもしっかりお肉の味わいが感じられ、噛みごたえもあるので、噛むほどにお肉の甘みやうまみが楽しめますね。

合わせたお酒は、兵庫『山陽盃酒造』の「播州一献 純米吟醸 ののさん」を人肌燗で。
「観音様」という意味をもつ“ののさん”は、きれいな味わいの中にお米のうまみが感じられるお酒です。

ローストビーフと一緒に味わうと、炊きたてのごはんと合わせているよう。お肉の甘みを上品に引き立てますね。料理とお酒のうまみ同士を合わせるというより、お酒が料理にそっと寄り添っている。人肌燗にされた理由もわかります。

四品目のお料理です。そろそろ締めということで、お店で人気の「生ウニと生海苔クリームソースのチーズリゾット からすみがけ」を。日本酒との相性で、パスタよりはお米を食べてほしいということでリゾットを出されているそう。

北海道産のお米を使い、クリームソースにはパルミジャーノとゴルゴンゾーラのチーズを2種加えています。お皿の周りにはボッタルガ(イタリア産のカラスミ)を散らし、好みでリゾットに混ぜながらいただきます。お米の噛みごたえが絶妙で、クリーミーなソースに混じり合ったウニ、生海苔、カラスミにチーズ。日本酒に合う要素が満載!

もちろん、こちらにもお酒を合わせていただきます。お酒は京都『木下酒造』の「玉川 特別純米酒」を熱燗で出していただきました。ひと口いただくと、米の穀物感にアルコール感。ほどよい熟成感もあって骨格のしっかりしたお酒ですね。

さて、このリゾットに合わせるとどうなるかというと……うわ、口の中で「確変」が起こる! リゾットだけでもクリームや生海苔の風味を楽しめますが、お酒を合わせると、味わいが一気に変化します。ソースの中に溶け込んでいたウニとカラスミのそれぞれの特徴が、お酒をあわせることでぐーっと浮かび上がってくるんです。白ワインと違って、味のふくらみや余韻もじっくり楽しめるのは日本酒ならでは。熱燗をゆっくりいただきながら、このリゾットをずっと味わっていたい感じ。

熊谷さんはもともとワインにお詳しいだけあって、日本酒とお料理とのペアリングがとても的確。ベテランのカメリエーレならではの接客も心地いいです。本店も含めて、女性のお客さまがとても多いのもうなずけます。

日本酒に詳しいお客さまが多いので、忙しいお仕事の合間を縫って、ご自身も積極的に日本酒の蔵を回り、知識や人脈を広げられているそう。「日本酒で世界をつなぐ」というコンセプト、とても素敵だと思います。これからも新しいスタイルでご縁をつないでいかれるのでしょうね。

編集協力:糸田麻里子(フードライター・エディター)
撮影:佐々木雅久

【メニュー】
産直の生牡蠣 1個 400円~  ※季節と産地により変動
本日の生牡蠣3種食べくらべ 1,380円~
裏メニュー!! 牡蠣フライDELUXE(2個) 940円
上州牛のローストビーフ マッシュルームのソース 1,680円
生ウニと生海苔クリームソースのリゾット からすみがけ 1,580円
純米吟醸 yamawa for Oyster グラス 700円
積善Cidre(せきぜんシードル)グラス 890円
富久長 白麹純米酒 海風土(シーフード) グラス 750円
播州一献 純米吟醸 ののさん 熱燗120ml 850円 
玉川 特別純米酒 熱燗120ml 850円
※本記事に掲載された情報は、掲載日時点のものです。また、価格はすべて税別です。


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『フィレンツェSAKE オイスター&アワ』熊谷さんに、dressing読者へプレゼントをご用意いただきました。
特典をゲットして、あおい有紀さんおすすめの店『フィレンツェSAKE オイスター&アワ』の料理とお酒を堪能しましょう!

※取材時にいただきましたご来店時特典は、2019年3月31日(日)まで有効です。

ご来店時特典は…! (続きは「今すぐ続きを読む」へ)

フィレンツェSAKE オイスター&アワ

住所
〒154-0024 東京都世田谷区三軒茶屋1-5-16-1B
電話番号
03-5432-9317
営業時間
平日18:00~フードL.O.翌1:00/ドリンクL.O.1:30、日・祝16:00~フードL.O.23:00/ドリンクL.O.23:30
定休日
年中無休(年末年始・夏季休暇を除く)
公式サイト
https://firenzesake.jp/

※本記事に掲載された情報は、取材日時点のものです。
※電話番号、営業時間、定休日、メニュー、価格など店舗情報については変更する場合がございますので、店舗にご確認ください。

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