和酒バル始動の店 目黒『KIRAZ』でスパニッシュ×日本酒を満喫!見事なペアリングに美人アナも絶賛

利き酒師、一級フードアナリストの資格をもち、大の日本酒好きとして各メディアで活躍中のフリーアナウンサー・あおい有紀が、選りすぐりの和酒のお店を訪れ、お店とお酒、人の魅力に迫る!
# スパニッシュ×日本酒 和酒バル KIRAZ

2019年04月19日
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和酒バル始動の店 目黒『KIRAZ』でスパニッシュ×日本酒を満喫!見事なペアリングに美人アナも絶賛
Summary
1.目黒の住宅街に佇む和モダンな隠れ家空間『KIRAZ』は、「和酒バル」の先駆けだった
2.本格スペイン料理と、マニアックな日本酒とのマリアージュに感動!
3.初心者も日本酒通も新しい発見が。日本酒の秘めた可能性が味わえる店

自他共に認める日本酒好きのフリーアナウンサー「あおい有紀」が“和酒”の魅力を発信!

いまや空前の和酒ブーム! 日本酒や焼酎、日本ワインなどの“和酒”が楽しめるお店が急増している。けれども本当においしい魅力的なお店は? そのお店のお酒や料理はどう楽しめばいいの?

利き酒師、焼酎利き酒師、一級フードアナリストなどの資格をもち、大のお酒好きとして各メディアで活躍中のフリーアナウンサー、あおい有紀さんが自分の足で探し歩いた「とっておきのお店」を訪れ、選りすぐりのお酒と料理を実際に味わいながらじっくりとその魅力に迫ります。

目黒の住宅街に佇む和モダンな隠れ家『和酒バル KIRAZ』へ

こんにちは。あおい有紀です。
今回ご紹介するお店は、恵比寿に2010年にオープンした『和酒バル KIRAZ(きらず)』です。日本酒をおしゃれな空間でいただける「和酒バル」というスタイルを日本で定着させた店。カルパッチョやピンチョスのような洋のおつまみと、日本酒をペアリングさせる発想は今でこそ浸透してきましたが、『KIRAZ』のオープン当初は画期的でした。オーナーはご実家が徳島の酒蔵『三芳菊酒造』という馬宮(まみや)加奈さん。日本酒が和食以外のお料理にも合うことを知ってほしいと考えたのがきっかけだそうです。

隠れ家のような趣を感じる一軒家の1階部分。引き戸を開けると、18席の小さな客席が現れます。

さあ、中にご案内しましょう。

もとはギャラリーとして利用されていた物件を改装したそうですが、ほどよく肩の力の抜けたカジュアルなインテリアは日本酒のお店ということを忘れてしまいそうです。

でも、黒板を見ると、日本酒に力を入れていることは一目瞭然。全国から厳選された銘柄を60種ほど揃え、お料理に合わせてペアリングしてくれるコースもあります。ほかのお酒はビールのみ。ワインは一切置かれていません。

シェフ兼店長の井戸雄太さん。もとはイタリアンの料理人でしたが、スペイン料理に転向されました。イタリアンの修業時代に日本酒が好きになり、あれこれお店を探して通っているうちに、『KIRAZ』と出逢い、ご縁があってこちらで働くことになったそう。現在はお料理やお酒のセレクトすべてを任されています。

日本酒の新たな魅力を再発見できる、絶品スペイン料理

さっそく一品目がきました。スペインの定番料理からスタートです。
華やかなお料理の前に、ドンッと一升瓶も。日本酒好きとしては気分が盛り上がります!

この美しい盛り付け! 前菜「ヤリイカのサルピコン」(写真上)です。
野菜はキュウリやパプリカ、山芋などを角切りにして、提供される直前にビネガーで和え、周りにドライトマトパウダーをちらし、ガラムマサラ風味のビーツソースをあしらいます。やわらかなヤリイカとシャキシャキの野菜に、ほのかなスパイスのアクセントがいいですね。

合わせたお酒は愛知県『藤市酒造』の「菊鷹 菊花雪 純米 無濾過生 おりがらみ」。地元・愛知県産の酒米「若水」を使用し、新酒の時期に最初に出荷される、薄にごりのお酒です。

ひと口味わうと、グレープフルーツのようなさわやかな酸味と、柑橘の皮をすりおろしたようなほろ苦さも感じられます。ほのかな甘みもありますね。一杯目にぴったりですし、ワイン好きな方にもおすすめできそうです。このお酒をお料理と一緒にいただくと野菜のフレッシュな香りがたちのぼり、ヤリイカの甘みと一緒になると、口の中で味わいがまとまります。酸味のあるお酒は洋食との相性がいいんだなと改めて感じました。

二品目は肉料理。「苺とドライイチジク、クリームチーズの鹿肉巻き」(写真上)。このお料理は井戸さんのスペシャリテ。ハチミツと塩で1日マリネしてから低温でローストした鹿肉の下には生のイチゴ、赤ワインでコンポートにしたドライイチジクを混ぜたクリームチーズを巻き、周りにはナッツと、チャービルを散らして食感と風味をプラス。ソースは赤ワインベースで、ポルト酒と柿酢も入っています。「いろいろな要素が入っていますが、味わいとしてはどれも同じような方向を向いているので、食べると一体感を得られると思います」(井戸さん)

ここで合わせたお酒は、奈良県『美吉野醸造』の「花巴(はなともえ) 水酛×水酛 酵母無添加生」。貴醸酒の造り方をしたお酒で、ひと口味わうと酸味がはっきり感じられます。

生のイチゴやビネガーのフルーティーな酸味×お酒の酸味という同調系のペアリングですね。口の中にリッチな味わいが膨らみます。

「ワインでいえば、ロゼが合うのではと思い、そこからの発想です」
井戸さんは、お酒を“料理に合わせる調味料の一種”としても捉えているといいます。こうしたスパニッシュやイタリアンなど「洋」の味とのペアリングなので、「この料理はワインと合わせた場合はどんなタイプだろう?」と想像できたワインの味を日本酒に置き換えて探したりするんだそう。ベースが洋食の料理人なので、ワインからの発想もあるのですね。

ここで新しい発見がありました。このお酒、単体で味わうととても存在感があるのに、お料理と一緒になると、あれ、どこに行っちゃったの? という感じでお料理と一体になって引き立たせてくれる。急に引き立て役に回っちゃう。面白いですね~! これはぜひ試してみてほしい組み合わせです。

お料理を調味料のように引き立てる、マニアックな銘柄をお燗で楽しむ

三品目は、「有田牛のパートブリック包み焼き」(写真上)。パイ生地に包んだやわらかな牛肉に、クミンやコリアンダーなどのスパイスが香ります。クレソンがほどよい苦みのアクセントになっています。添えられたソースはニンニクの利いたアリオリソース。

合わせたお酒は島根県『隠岐酒造』の「隠岐誉(おきほまれ) 室町の純米酒90」。60℃の熱燗で出していただきました。
お酒だけをまずひと口いただくと、口当たりがとてもやさしくて、甘みとうまみが感じられます。熟成感のある香りとみたらし団子のようなお醤油っぽいコクがあるんですね。

お料理と合わせてまたひと口味わうと、わー、スパイスの香りが引き立ちます! 温かいお料理に燗酒を合わせると、一体感が増して素材のうまみがぐんと広がるんですね。お料理に醤油ベースの和風ソースをかけて味わっている感覚になって、シェフがお酒を調味料のひとつと捉えていらっしゃることがよくわかりました。相乗効果を意識したペアリングがすばらしいです。

四品目はふたたびお肉料理です。「世田谷セレブ有難豚(ありがとん)のグリル」(写真上)。

野性味のある雄豚を、彩り豊かな野菜と一緒にグリルしてあります。一般的に雄豚はクセがあるとされていますが、この有難豚は、臭みもなくてうまみが強く、かむほどに脂身の甘みも楽しめます。

合わせたお酒は京都『向井酒造』の「伊根満開(赤米酒)」。古代米を使ったお酒で、ベリーのようなチャーミングな香りと酸味があります。

このお燗の仕方が凝っていて、最初63℃まで温めて、いったん33℃まで下げ、ふたたび64℃まで温度を上げて、そこに常温の原液を少し加えて61℃にして提供されるのです。このお酒のおいしさを引き出すために、井戸さんが工夫されたお燗方法です。この酸味がお肉の脂身ととても合う! それに、野菜の香りやほろ苦さも出ます。「このお酒のもつ甘酸っぱさは、バルサミコに似ているなとイメージして合わせました。肉の脂をお酒の酸で締めるペアリングです。と井戸さん。

初心者も日本酒通も、新しい発見が。和酒とスパニッシュを肩肘張らずに満喫するならここ!

『KIRAZ』では、日本酒が好きな人はもちろん、日本酒初心者の方でも肩肘張らずにおいしいお酒とスペイン料理が楽しめます。私も、ここに伺うたびに新しい発見があって、もっと味覚や知識をブラッシュアップしなくてはと意識します。

「日本酒が好きになる人がもっと増えてほしいし、こうした洋食と和酒をペアリングで提供するような同業の仲間がもっと増えてほしい。蔵元の想いを伝えるには、飲食店が一番だと思いますし、これからもしっかりと伝えていきたいです」と語る井戸さん。私も、日本酒の魅力を伝える立場として、井戸さんの姿勢には心から共感しますし、応援したいなと思います。


編集協力:糸田麻里子(フードライター・エディター)
撮影:佐々木雅久

【メニュー】
日本酒(グラス) 45cc/300円~、90cc/600円~、1合180cc/1200円~
スパークリング日本酒 1,000円
生ビール 900円
梅酒 果実酒(各種) 800円
カクテル ゆずorすだち 1,400円

ヤリイカのサルピコン 1,200円
クリームチーズとドライイチジクの鹿肉巻き 1,600円
スペインオムレツ 700円
有田牛のパートブリック包み焼き 1,600円
有難豚のグリル 2,500円
コース5品 3,500円~
※本記事に掲載された情報は、掲載日時点のものです。また、価格はすべて税別です

▼バックナンバー

※『dressing』プレミアム読者限定の読者プレゼントあり※

『和酒バル KIRAZ』井戸さんに、dressing読者へプレゼントをご用意いただきました。
特典をゲットして、あおい有紀さんおすすめの店『和酒バル KIRAZ』の料理とお酒を堪能しましょう!

※取材時にいただきましたご来店時特典は、2019年5月18日(土)まで有効です(GW連休中もオープン)

ご来店時特典は…! (続きは「今すぐ続きを読む」へ)

和酒バル KIRAZ

住所
東京都目黒区三田2-9-5 1F
電話番号
050-3476-9348
(お問合わせの際はぐるなびを見たというとスムーズです。)
営業時間
土・日・祝日
ランチ 12:00~15:30
(L.O.14:30)

火~金・祝前日
ディナー 18:00~24:00
(L.O.23:00)


ディナー 17:00~24:00
(L.O.23:00)

日・祝日
ディナー 17:00~22:00
(L.O.21:00)
※月曜が祝日の場合、日曜は24時まで。
定休日
月曜日
※月曜日が祝日の場合は営業し翌日休業
※不定休(要電話確認)
ぐるなび
http://r.gnavi.co.jp/9gzjpx9x0000/
公式サイト
http://www.kirazu.net/

上記は取材時点での情報です。現在は異なる場合があります。

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